第二十三話 エースへの賛辞!
オツオリと竹村、
二人の激しいスパート合戦に
沿道の観客は、大盛り上がりであった。
「オツオリー!頑張れー!!」
「竹村も負けるなよー!!」
気がつけば、二人への声援は、
半々になっていた。
これこそ、多くの観客が、
懸命に箱根路を走る彼らに、
心を打たれていた証であろう。
魂のこもった彼らの真剣勝負に、
国籍や人種など、
もはや関係なかった。
第二十三話 エースへの賛辞!
一方、第五区への中継地点である
小田原の選手控え室では、
城西拓翼大学と山梨国際大学の
陣営で、歓声が巻き起こっていた!
「さっすがは、わしらのジョンじゃあ!!」
山梨国際大学の井之上が
大声であげガッツポーズをする。
「郡司さーん。
竹村さんの走りマジでスゴいっすよ!」
城西拓翼大学サポートメンバーの一年生が
興奮しながら、郡司大河に中継動画を見せる。
しかし、こちらは井之上とは対照的に、
冷静な反応を見せる。
フイと後ろを向き、
「ふん!リスクも考えずに
真っ向勝負ばかり仕掛けやがって。
駆け引きもせんと勝てるような
甘いレースかいや。
本当に最後の最後までキャプテン失格や!」
と金沢弁でバッサリ切り捨てた。
「郡司さん、
相変わらず竹村さんにはツンデレだな。」
サポートメンバーたちは、
嬉しい気持ちを隠し切れない
郡司の背中を見てそう思った。
きっと、彼は心の中では、
(ジョーダイのエースとして、
最高の走りや!竹村!!)
そんなエールを送っていたに違いない。
オツオリと竹村が同着で
三区のランナーに
襷リレーを行ったのを確認すると、
郡司は、誰にも見られないように
小さくガッツポーズをし、
竹村の健闘を称えた。




