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アオハル・ロマンシエ  作者: ひな月雨音
第1章 始まるアオハル 編
17/24

第17話 事件

 ずっとてん君に感じていた違和感に気付いた私は、つい大声を出してしまった。



「……変わっちゃったね……てん君」



 放課後の学校に、重たく冷たい時間が流れる──



「急にどうしたの? いのり」


「……てん君はもう……あの頃のてん君じゃないっ!」



 何を言っているのか、皆目見当がつかない様子のてん君。



「だって……だって!」


「だって?」


「昔は自分のこと”ボク”って言ってたのに、今は”俺”って……」


「…………いのり?」


「何?」


「無駄にドキドキさせるなっ! これはもうアレな? 今日のお祝いは、いのりのおごりだからな?! あぁ、何食べっよかなぁ? お店にある一番高いのにしよう。お腹いっぱいにならなくてもいいから」



(他の人にとっては、どうでもいいことだとしても、私にしてみたら、十数年振りに再会した幼馴染みが、声も変わり身長も大きくなって、”俺”と言っていたら、これは立派な事件だよ──)



「それじゃあ、お祝いにならないじゃん! あっ、待ってよぉ! てん君っ!」



 バタバタと騒々しく学校をあとにする二人……の後ろに伸びる影がひとつ──

どうでもいいことを、シリアスに持っていくいのりちゃんと、ただただ時間を無駄にしたと思った天君でした──

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