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アオハル・ロマンシエ  作者: ひな月雨音
第1章 始まるアオハル 編
13/24

第13話 ピンチ!

 てん君とふたりで話していると、突然ドアが開いた──



 ガチャ──



 ベッドに横たわる私からは、そこに誰が立っているのか見えない。



「……ども」



 てん君のこのリアクションから察するに、どうやら先生ではなさそうだ。


 その時だった──



 カシャ──


 カシャ──



 明らかにカメラのシャッター音がした。


 すると、てん君は椅子を倒しながら勢いよく立ち上がり、私のベッドを囲うカーテンを閉めると、入り口にいるであろう人物に向かって駆け出した。



「おいっ! 何勝手に撮ってるんだ! 今のデータ消せよ!」


「え~? 校内で堂々と手繋ぎデートの次は、ふたりっきりの保健室。こんなスクープ、簡単に消せるわけないじゃん」



(……女の子の声?)



「いいから、そいつをよこせ!」


「怖いなぁ。そうだ、メモしとこ…………脅された、と」


「なっ! 許可もなく撮った写真を消せと言っているだけだろう!」


「大声出してもいいんですよ?」


「こいつ……」



(……せっかく隠してくれたけど、てん君ごめんっ!)



 カーテンに手を掛ける私──



「あら? 南海みなみさん。こんなところでどうしたの? 具合でも悪いのかしら?」



(……ん? てん君のことを知っている人?)



「あっ、先生。体調の悪い生徒を連れて来たら、写真を撮られて”ふたりっきりの保健室”はスクープだとか言われて、困っていたところなんです」


「それはよくないわ。あなたも一年生のようね? クラスと名前は?」



 ハァっと安堵のため息を落とすと、私は再びベッドに横になった。



てん君ありがとう)

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