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アオハル・ロマンシエ  作者: ひな月雨音
序章 幼少期 編
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第1話 One day “雪”

 東北の四月は、まだ寒い──


 桜の蕾が膨らんできたかと思ったら、重く湿った雪が降ったりする程に。


 子供の頃の私は、夜に雪が降りだすと、朝にはどれだけ積もるのだろうと、胸をワクワクさせるような子供だった。



「ママぁ? あしたてんくんとゆきだるまさんつくれるかなぁ?」


「そうねぇ。起きたらお外が真っ白になっているかもしれないわよ? さぁ、そろそろおねんねしましょう。おやすみ、いのり」



 ママはそういうと、私が眠りにつくまで、優しく頭を撫でてくれた。


 これがないと眠れないなんて、今思えば困った子供だ。


 てん君とは、近所に住んでいる南海みなみ そら君のことで──


 本当は”そら君”なんだけど、ママ達はみんな”てん君”て呼んでるから、私もそう呼んでいた。



「あしたは、てんくんより、おっきなゆきだるまさん……つくれますように……」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

    翌 日

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 外はママの言うとおり、銀世界が広がっていた──



「うわぁぁ! まっしろだぁぁ!」


「お着替えして朝ご飯食べたら、てん君にお電話しようね」


「はぁい!」



 もぐもぐしながら私は、こんなに雪があったら、雪のお家が作れちゃうんじゃないかなと、はやる気持ちをご飯と一緒に飲み込んだ。


 靴下と、お洋服のボタンに悪戦苦闘している私の髪を、ママが今日も解かしてくれる。



「今日はお帽子さん被るから、下の方で結んであげるね」


「かわいくしてください」


「かしこまりました。いのりお姫様」



 お姫様──


 それは魔法の言葉──


 今日の私は”お姫様”なのだ。



(じゃあ、てんくんが王子おうじさまかぁ……)



 などと考えていると、お家の電話が鳴った──



「もしもし星野ほしのです。あら、てん君? おはよう。ちょっと待ってね? 今いのりに替わるから」



 話ながら手招きで私を呼ぶママ。



てんくん? まだかなぁってお電話でんわかなぁ?)



 しかしそれは、予想もしていなかったお電話だった──

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