第5話
今日は休日。
学校が、お休みなので散歩するか友達と遊ぶか、どうしようかなと考えていた。
でも、雨だったので家で過ごす事にした。
尚、美紀さんは仕事だ。
先生というのは、生徒が休みの日でも、仕事があるらしい。
後、今日は飲み会があって遅くなるそうだ。
暇なので、お菓子を作る事にした。
始めに作るお菓子は、ホットケーキミックスを使ったバナナチョコレートケーキである。
ホットケーキミックスなら、簡単にケーキ系も作れちゃうのだ。
そうそう、私がお菓子を作る時は、必ず使用人達の分も作ってあげている。
だからなのか、早めに使用人達と仲良くなれた。
食べ物で、釣った感じがして複雑だけどね。
まぁ、それはそれとして、ケーキが出来たし次はバナナアイスを作ろう。
バナナアイスも、簡単に作れる。
バナナを潰して、牛乳を入れて混ぜて、型にいれて冷凍庫にいれておくだけだ。
後は、完全に凍るまで放置しとけばいい。
後、バナナは完熟している物を使った。
今回、バナナを使ったお菓子を作る事にしたのは、完熟しかけているバナナが、あまっていたからだ。
まだ、バナナが残っているので、後はバナナチップスにしたり、バナナジュースにした。
バナナチップスは、明後日のおやつとして、美紀さんに渡そう。
バナナジュースは、早めに飲まないといけないので、美紀さんには悪いけど全て、私と使用人達で美味しくいただいた。
豆乳バナナプリンも、作りたかったのだが、バナナを使い切ってしまったので、またの機会という事にした。
そんな感じで、お菓子作りを楽しんだのであった。
夕食は、今日は一人だったので、何だか寂しい感じだった。
さっさとお風呂も入って、リビングのソファーに座りテレビをつけて、何となく見ていた。
明日も、休みなので遅くまで起きていても大丈夫なのだ。
(…何で、私は美紀さんが帰って来るのを待っているんだろう?待たなくてもいいと言われてるのに…。)そう思いながら、ボーとしていた。
美紀さんは、23時頃に帰って来た。
しかし、美紀さんはだいぶ酔っていたので、一緒に飲んで居た人が、付き添っていた。
その人も、かなりの美人な女性で、男性的な感じがする人だった。
その人は、私に美紀さんを渡した。
「申し訳ないが、一泊させてくれないか?一応言っておくが、美紀は私の教え子で、今は同じ職場で働く同僚だ。それだけの関係だから、浮気相手とかではないからな?」
…美紀さんは、私の事を職場で話しているのかな?
私が、美紀さんの妻だという事を一発で当てたのだから、少なくともこの人には話しているのかも知れない。
「分かりました。それでは、客間の方で泊まっていって下さい。お風呂も使っていいですよ。」
「助かる。…それにしても、美紀が言っていた事は冗談じゃなかったんだな。本当に、17才の他校の生徒と結婚していたとはな…。バレたら、色々と面倒な事になるというのに、一体どういうつもり何だか…。安心していい。美紀は、他の同僚達に君の事は話していない。知っているのは、私だけだ。」
そう言って、私を安心させるように笑い、私の頭をなでた。
私は、今心配で不安な表情でもしていたのだろうか?
私は、美紀さんをちらっと見てそんな事を思った。