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キレイな世界

作者: 小日向冬子

耳障りな思いやりも

煩わしい体温も

断熱ガラスで他人事


鉄筋コンクリートのハコの中

孤独なため息が生み出した

結露の始末に追われてる


名前を持たない空間が

きっちり塗りつぶされていく

ほんのわずかの隙もなく


不自然に演出された自然と

存在を許されない影

眩しく狭まっていく空


生きた匂いを消し去る霧と

上書きされていく記憶


恵みの雨さえ行き場を失い

アスファルトの上で荒れ狂う


秘密基地を奪われたこども達は

見えない明日へ身を投げる


つるりとキレイなこの世界には

足跡さえも残せない



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― 新着の感想 ―
[一言]  ふと目に止まったので、拝見させていただきました。こういった詩を見ると、やはり日本語は素晴らしいと思います。  最後のフレーズに、怖さにも似た、何と言えない物悲しさを感じます。  ……今度、…
[良い点] リズムよい中に閉ざされたもの、自ら閉ざしたものの狭間を感じました。 不自然にアレルギー反応を起こし、苦しみながら 生きている。拒絶することで守る。 自然な痛みは不自然に侵食され、潰されてい…
[良い点] きっちり綺麗でない文字の列は個人的に好きです。ポジティブな表現ではない表現の形をした「希望的」な文章なのが良い。 [気になる点] 言いたいことや伝えたいことはニュアンスでわかる。けど、どこ…
2016/02/09 21:48 退会済み
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