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修三と陽介の、いつも馬鹿すぎて楽しい会話

もう少し話すことあると思うけど、魚野郎?仕事人?のことしか話していない

作者: 五月雨花月

11月中旬。

修三は21時半会社を出た。博多駅へ歩いていく。人通りは少なめ。車は多い。駅前の再開発工事はまだ終わらない。風が涼しい。厚着の人も見かけるがまるで寒さを感じない。登山で慣らし鍛えた効果だろう。比較的いつも薄着で問題無い。修三は陽介の電話を鳴らした。

陽介「やあ」

修三「いぎ?(守護霊少年バトルの仲間の犬)」

「はっはっは、カスが!」

「で、でっででで、デートどうだったの?」

「はっは、結局水族館行ったよ」

「ほほう、水族館と言えば、トドとかゾウアザラシとか」

「ああ、いたな」

「うまそう、むさぼりつくしてやりたいな、とか話してたの?」

「ゲスめ。かわいいね、きれいだな、とか話してたよ」

「まあ、良い感じなの?」

「そうだな、向こうものんびりした感じで良いと思うよ」

「そうか、良かったな」

「ああ」

「今度はどこいくの?次のプラン考えようぜ。俺、君の自宅で魔法少女劇場版の鑑賞会なんか良いと思うんだけど」

「そんなの駄目だよ」

「えー、君の真実を、本当の姿を見せていこうよ。ドライブ中の音楽は当然魔法少女だよね?」

「いや、イナバとかロック的な最近の音楽かけてたよ」

「なぜ!?(潜水艦の艦長天才少女)普段ほとんど聞いてないのに!」

「はっはっは、カスが。駄目だよ、まだ当分隠していくよ」

「ええ?最初に嘘つくと最後まで嘘つかないといけなくなるよ」

「大丈夫だよ。今度はカニを食べに行こうか、とか話したよ」

「はあ、まあ良いけど食べる話ばっかりだな。二週間に一度焼肉を食べるし、カニも毎年食べに行ってるよね」

「そうでもないと思うけどそうかな」

「はあ、ところで、今日俺、やっちゃったよ」

「プラパ?(インドネシア語でいくら?の意)(この場合、スロットで幾ら負けたの?)」

「違うよ。ちょっと仕事でね。北九州の現場で、タイムリミットを超えてしまったんだけど。現地の課長にボロクソ言われてね」

「、そうか」

「その日の作業に起因することなら、確かに責任は俺にもある、が。向こうの調整不良があってそのやり直しで時間かかったんだよね。それを向こうの課長は一方的にボロクソがなり立ててくる。元々タイムリミットが厳しすぎて、さらにノルマ上積み、作業中の問題も残っていた、連絡不良で段取りできてない。しわよせが全て最後に来る」

「大変だったな」

「俺、我慢できなくて「やかましい!」って本気で怒鳴っちゃったよ。現場出るときに謝ったけどあとで問題になるかもな」

「君が怒るのは余程のことだな」

「ああ、でも、もし飛ばされたときのこと想像したけど、それも良いかなって思った。今の仕事好きだけど、執着は無いってことに気がついたよ」

 修三は博多駅の地下鉄入口で立ち止まり工事現場の光を眺めた。晴れているけど星は無い。空気の汚れか光害か。都市の騒音の中、「そうかい」陽介の声が聞こえた。

「でも怒鳴ったらすっきりしたよ。山行こうぜ、山」

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