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2話 クラス漫才

超安産でした。群像劇っぽいですが出てきた名前は今後出てくるか分かりません。増えてきたら名簿作ります。

「えー、まず、入学おめでとう。持ち上がり組は大した感慨はないと思うが、高入生にとっては記念になる一日だ。このクラスにも少ないが高入生はいるから、大事な記念日をぶち壊すようなことはするなよー?」


軽い自己紹介の後に続いた担任の言葉に、いかにもお調子者らしい子たちがはーい、と返した。

こういう前に立って話すことに慣れていて、人気のある先生なのだろう。嫌味のない言い方で釘を刺しつつ緊張を和らげようとしているのが感じられた。


「うし、次は自己紹介だ。必要ないっていう文句は受け付けないからな、ちゃんとやれよー。んじゃ、出席番号1番からスタート。」


「えー!?はぁ…、出席番号1番の浅井ゆうきです。持ち上がり組で、去年は3-Fでした。そろそろ出席番号をあいうえお順以外の並べ方にするよう校長に直訴しようと思ってます。行く時は皆一緒に来てねー!」


「出席番号2番、浅利亮。持ち上がり組で、去年は3-B。出席番号はどうでもいいけど校長のカツラは飛ばしてみたいんで校長室にはいくつもりっす」


「どうでも良くないよ!?」


「え、本気だったの?あ、3番の飯塚瑠奈です。持ち上がり組で、去年は3-Fよ。そこのゆうきとはずっと一緒のクラスだけど、そいつの起こす問題に私は関係ないから、巻き込まないでね?」


「あはは、出席番号4番の宇治野誠也だよー。持ち上がり組、元3-A。浅井は出席番号システムの犠牲になったから、高入生の人、気にしないでいいよー?」


「ねぇ、入学早々みんな扱い酷くない!?」


担任の合図で始まった自己紹介は、やはり皆慣れているのだろう。個性的かつ流れるように、漫才のような自己紹介が続く。

どもる子も黙り込む子もおらず、皆一言は浅井ゆうきという子を弄って終えている。仲いいんだなあ。

私は無難に高入生だと言って終えました。まだ弄ってないよ?まだね。


それにしても、うーん、名前覚えられるかなぁ…。

出席番号が男女混合なせいで、苗字がごっちゃになって、全員覚えられる気がしない。例の浅井ゆうき君は覚えたけど。



あと一つ、皆の自己紹介(漫才)を聞いていて気になったことがある。


……もしかして、高入生、私だけ?

だとしても何か問題があるわけではないから、別にいいんだけども。でもちょっと心細いとか思ってないよ?ほんとだよ?



「全員終わったなー?こっそり隠れて逃れた奴はいないなー?―――ん、ならよし。何か質問あるやついるかー」


本当に流れるように終わったよおい。

なかなか笑わせてもらったぞよ。いや何様だよ。


とか心の中でセルフツッコミしている間に、いくつか手が上がった。


「じゃあ篠山」

「高校からクラス分け、成績順ってほんとっすかー?」


え、マジで?


「おー、ほんとだぞー。中学まではランダムだったが、高校は成績順だ。持ち上がり組は中学の最後に受けた実力試験と今までの成績、高入生は入学試験で分けている。このクラスは一番上だが、サボってたら来年には落っこちてるから気ぃつけろよ」


あ、マジか。

知らなかったわ…。パンフ、そんなこと書いてあったっけな。

条件に合ってるかどうかと必要なとこだけ見てたからなあ。


「はい次。――じゃあ、深見」

「はーい。高入生ってもしかして、このクラスは一人だけですかー?」


あ、やっぱ気になるんだね。私も気になる。

私、気になります!


「ん、一人だけだな。このクラスに高入生が入るのは十何年ぶりだから、珍しいんだぞー」

「ぅえ!?」


マジで!?


「そういうわけで、教師一同期待してるから、頑張れよ?」

「は、はーい…」


まぁ、高入生はある程度いても、奨学生は私だけだろうからなぁ…。途中で奨学金打ち切られないよう頑張らなくちゃ。




……あれ、高校でも勉強漬けでぼっちフラグ?


意外とハイスペックな主人公。

ハイスペック(主人公)とタグに入れようとしたら字数制限に阻まれました。おのれ十文字。

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