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Avenging - 31/08/2047 - / 復讐とは - 2047/08/31 - 2/2

毎回、自分でこれくらいに書きあがるかな? と思ってもなかなか上手くいかないものですね。ネタはあるんですよ。でも如何せん、時間がない。時は金なりと言いますがまさにその通りですね。いつの間にか11月後半ですよ。なんですか? 『キングクリムゾン』でもくらいましたかね?


虚弱吸血鬼には毎日がキツイですね。あ、虚弱ですよ? 病弱ではありません。病気は何故か罹ってないんですよ。なんででしょうかね?

 運命は神が気まぐれに投げ入れた賽のように例えられる。無神論者の私からしたら下らない例えだがかなり的を射ていると思う。

 私は選択を間違えたとは思っていない。あの場での最適な選択肢だった。だけど、やり直しを何度望んだかは分からない。あの時、あの一瞬に戻れたのならば……あぁ、そうだった。もう『逆転』は使えないんだった…………。

 左手で音を鳴らすもただただパチンという快い音が聞こえるだけで何も変化はない。それが次第に腹立たしくもなる。憎しみ・悲しみ・怒り・苦しみ、それらすべてを原動力としてこの身を焼べながら突き進む。この思いにさせた奴らを、のうのうと生きて嘲笑い続ける奴らの喉笛を搔っ切ってやる。ただ倍にして返すのではもはや収まらない。奴らに恐怖の味というものを思い出させてやる。

 さぁ、もう一度……報復を続けよう。


- 31/08/2047 -


 嫌な夢を見た。私でない私の辿った道。それがとてつもなく悍ましくも甘美な生き方のように感じた。私はそんなことを感じた自分に少しの恐怖を抱いた。自分はこうも変わってしまうのだろうかと。

 そうこうしているうちに日が昇る。当たり前のように毎日、東から太陽が昇って西に沈む。でも、私はこれが当たり前のようでいて当たり前でないことを知っている。


「おはよう、海斗」


 私は制服に着替えて先に起きていた彼に挨拶をする。眠気眼をさすり、私は彼が淹れてくれたコーヒーを口元に運ぶ。


「おはよう。口に合うか?」

「えぇ。ありがとう」


 私はそう彼に言葉を返す。いつだって彼は私のことを気にかけてくれる。私はいつももらってばかりだがそんな彼に私は何を返せるだろうか?


「昨日、結局何も無かったな」

「そうね。まぁ、何事も無いに越したことはないわ。そうでしょう?」

「そうだな」


 私は彼が作ってくれた朝食を前に手を合わせる。


「いただきます」

「あぁ、召し上がれ。スプーンとフォークじゃあなくて大丈夫か?」

「大丈夫よ。折角、貴方が箸の使い方を教えてくれたのだから頑張って箸を使うわ」

「無理はするなよ?」

「えぇ」


 私は慣れない手つきで箸で食事に手を付ける。途中、箸が手から落ちそうになりそうな場面は何度かあったがなんとか食べ終えることができた。



「ほい」

「……何かしら?」


 朝食を食べ終え、登校の支度を終えた私に彼から小包を手渡された。


「何って弁当だよ。必要だろ?」

「弁当……!」


 弁当か。私自身、弁当というものは知っていたし見たこともあったがいざ目の前に出されるとなると驚いてしまう。


「いつもレーションばかりでまともに食べていることなかっただろ?」


 それもそうだ。いつも私は栄養のことなんかそっちのけで栄養吸収効率ばかり考えていた。


「ありがとう。まともな昼食を摂るのはいつぶりかしら?」

「休日でもその生活していたのかよ」


 彼は少し呆れつつも心配そうな目をしていた。





 多くの学生は昼休みを告げるチャイムが鳴ると授業が終わったクラスから全速力で購買部へと走っていく。いつもならばそんな人の流れを横目に見つつレーションの袋を開けて一分もしないうちに食事は終えてしまう。だが今日は彼が作ってくれた弁当がある。


「ゆのちゃんが弁当を持ってくるのなんて珍しいね。何かあったの?」


 なぎさが私の手元にある弁当を見ながらそう問いかけてくる。


「海斗が作ってくれたのよ」

「海斗くんが? 彼って料理もできたんだね」


 確かに彼は英語以外何ができないのかわからないくらい素質が高い。戦闘能力は私には劣るものの、かなり高いし正に非の打ち所がないと言えるだろう。


「料理はつけ麵?」

「…………」


 全く、どこまでも気が利く性格のようだ。消防士は昼食につけ麵を食べることがあるようだ。その理由は消防活動の要請が昼食中に入った場合、すぐに中断でき冷めずに食べることができるからだ。迎撃をいついかなる時でもできるようにしておきたい私の立場上、これほどありがたいものはない。


「うどん好きなの?」

「香川の人ほどではないわね」


 そもそもとしてうどんを食べること自体少ないからこの評価もあまり当てにならない。箸を使う料理を食べたことだって数えられる程度でしかない。だが、日本食でハズレだと思う料理は一度だって無い。


「なぎさの弁当は……カロリー大丈夫?」

「カロリー? 普通だよ?」


 どこから取り出したのか分からないレベルの段数のパンケーキタワーにたっぷりとかかったメープルシロップとチョコレート。そしてたくさんのホイップクリームと苺などのフルーツが所々に散りばめられた如何にもカロリーの塊、いや暴力というべきものがそびえたっていた。


「…………甘党にも程があるわよ」


 彼女は幸せそうな顔をしながらあの暴力の如きパンケーキタワーを次々と口に運んでいき、十分もしないうちに食べ終えていた。


「ご馳走さまでした」

「相変わらずの早さね」

「ゆのちゃんだってもう食べ終わっているじゃないの」

「そうだけど……」


 量が違いすぎる。私だって昼につけ麵を食べるのだけでお腹いっぱいになるのに彼女は数倍の体積の量を平然と平らげているのだから驚きだ。


「味蕾が全盛期って凄いな」

「いいでしょ!」


 なぎさは誇らしげに会話に入ってきた海斗に笑顔を見せる。味蕾というものは3~4歳程度が一般的には全盛期と言われ、年齢とともに機能しなくなるもので子供がコーヒーを苦くて飲めなかったのが大人になるにつれて飲めるようになるのもこれが原因だ。それ即ち、子供舌と彼の言葉には皮肉も混じっているだろう。


「二人とも今日の放課後は空いているか?」

「空いているよ」

「言うまでもないわね」


 海斗からの要件はわかっている。例の人物に会うのだろう。


「言っておくけど、彼に一人で会うのは危険よ。それ相応の準備をするか、彼に与える情報の取捨選択をしなければな」

「確かにそうね」


 彼の目的はおそらくブラック・ジャックの壊滅。そのためなら手段は選ばないだろう。となれば、組織が狙っているなぎさ……正確にはなぎさの能力を是が非でも消すだろう。それ即ち、敵になり得る。だが、その情報を隠し通しうまく立ち回ればこれ以上にない最強の協力者になり得るだろう。


「柚木なぎさはどうする?」

「そうね……顔を覚えられるのは危険ではあるけれどそのリスクを背負って接し続けることで裏切られる可能性を少なくできるわ。貴女に判断は任せるわ」

「…………えっと……さっきから話の流れがよくわからないのだけど……」

「…………」


 そうだった。なぎさには特に何も話していなかったのだ。勝手に話した気になって話を進めていた。


「えっと……うん。アヴェンジストラップってあるわよね?」

「うん。私も持ってるよ。なんかちょっと不気味なのも可愛くていいよね!」

「かわ……? まぁいいわ。その配布主の人が私たちの協力者になってくれそうだから挨拶に行きましょうってことよ」


 なぎさは少し考える素振りをして頷いた。


「けど……そんなに上手くいくのかな?」


 私の気持ちも同じだ。正直、彼がそんな簡単に動く印象はない。きっと何かしらの障害が発生するだろう。


「でも、それを切り抜けてこそ道が拓けるってもんだろ?」

「ポジティブな回答だけどそうね。確かにその通りだわ」


 いつだって私たちは不可能を可能にするために足掻いてきた。今回だってやるのは変わらない。いまさら障害が一つや二つ増えたところで問題はない。


「そういえば……彼は私が見た目通りの年齢って思われているんだった……」

「…………は?」





 不本意ながら近くの洋服店で私の見た目の子供が着そうな服装を購入して海斗となぎさを連れてまたこの公園に来ていた。正直、既に帰りたい。


「もうすぐ着くがどうする? そのまま行くか?」

「いえ、ここまで来たもの……嫌でも行くわ」


 私はそう言いつつも足取りが重くなっていくのを感じていた。一歩、また一歩と公園に向かって歩んでいく。夢の中で自分が断罪されるという時ですらこれ程ではなかった。本当に私は小さいとか子供っぽいと言われる・思われるということが嫌いだということが自分でもよく分かった。なるほど。であるのならば、これっきり二度とするものか。


「おや、小さなお嬢さん。今度は高校生のお兄さんと一緒かい?」

「うん。おじさんもほーむれす? まだやっているの?」


 キツイ! 精神年齢百数十歳が高校生として生きているだけでも色々とキツイのに小学生のフリをしているのを仲間に見られながらというのが実にキツイ! 海斗は平然としているがなぎさは普通に笑うのを我慢しているレベルだし……本当にキツイ!


「そうなんだよ。あ、でもちゃんんとシャワーは浴びてるし服も洗濯しているから安心してね」

「ならキレイだね!」

「ゆの……」


 よし、許しが出たようだ。


「もういいわよね?」


 私はすぐさま能力で屈辱的な小学生っぽい服装を安心するいつもの黒外套と制服の姿に入れ替える。


「あれ? その服……それにその名前……」

「私の名前は赤井ゆの。あなた、ムハンマド=ザイヤードが追い続けている『ブラック・ジャック』に敵対する者でもあるわ」

「…………詳しく聞こうじゃないか」



 ムハンマドが語ったのは敵対するのはやはりブラック・ジャックであること。そのために情報や戦力を欲していたことなどだった。


「だからと言っても君らと組むつもりはない。利害関係が一致している以上、組むことはできるが俺は復讐者だ。君らを助けて死ぬとか絶対にするものか。一時的なものであれば組まないこともない」

「私自身もそのつもりよ。最悪、敵に回るかもしれないという気持ちでいたからその関係性が一番いいわね」

「だからと言って双方ともにあえて貶める行為は無しにしようぜ? 俺達としてはそういうことはする気は一切ないしな」


 一番警戒すべきことを彼が言ってくれた。利害関係が一致している復讐者と組む際に最も警戒すべきことは裏切りだがそれは割と想定内であるもののこうして先に釘を刺しておくことで安心が少し増える。


「なるほど……まぁ、それくらいならいいぞ。裏切られても純粋に協力を持ち掛けるようなヤツよりもそういうことを想定して釘を刺せる連中と組んだ方がやりやすそうだ」

「……ところで、復讐って何されたの?」


 今まで黙っていたなぎさがふと口を開いた。それは純粋な興味であったのかもしれない。ただそれだけのことだったかもしれないがその言葉を聞いた途端にムハンマドから強烈な殺気を感じた。

 これ程練り上げられた殺気というものは相当ブラック・ジャックに対しての恩讐が強いものになっているだろう。幾度の戦場を踏破してきた私の経験でも五本の指に入るだろう強い殺気だ。質問をしたなぎさが恐怖を感じたのか膝から崩れ落ちて過呼吸を繰り返している。


「おっと、悪かったね。さっきの話は聞かないでくれると嬉しいなぁ」

「こちらこそ悪かったわね。大丈夫かしら、なぎさ?」

「だ……大丈夫」


 その言葉通り、割とすぐに回復している。普通の人ならばこれ程の殺気は失神レベルだろうが彼女は気を失わず立ち上がった。彼女はもしかして私の知らない秘密があるのかもしれない。


「赤井ゆの…………一ついいか?」

「何かしら?」

「結城希とはどういう関係だ?」


 なるほど……確かに気になるだろう。あの組織を詳しく探ればトップの結城希と私の名前、そして瓜二つの容姿と気になる点があるだろう。


「あまり言いたくなかったのだけど……まぁ、言わないと逆に私の立場が悪くなりそうだから言うわね」

「それは私も気になる」


 海斗は黙ったままだ。きっと彼のことだ。全ての事情を知っているのかもしれない。だからこそ、彼との情報の答え合わせも兼ねていうしかない。


「私と彼女は血縁関係があるの。私の両親は既に他界しているのは知っているわよね? 幼い私を引き取ったのは既に成人していた彼女に引き取られた」


 それが全ての始まりと言っても正しいのかもしれない。


「事故によって即死した両親と違って瀕死の状態であった私は病院に運び込まれたけど、丁度その時は前の手術で大量に血液を使ったせいか私の血液型AB型のRHマイナスのストックが切れていたのだけど彼女が血液を提供してくれたのが最初の縁だったわね。それからとんとん拍子に両親のいない私を彼女は拾ったの」


 今にして思えばあまりにも偶然だ。たまたま同じ血族が事故で搬送された病院に検診で来ていたなんて。


「彼女と私は師匠と弟子のような関係だった。能力の使い方を教えてくれたのも自分の能力が何なのか教えてくれたのも彼女だった。でも、彼女が何者なのかは私は一切疑問に思わなかった」


 そのせいで私の能力が『逆転』でなく『時間遡行』と認識することになってしまった。


「そこからの流れは簡単よ。私は彼女に裏切られた。それで敵対って感じね。裏切られた内容はわざわざ言わないわよ?」


 さぁ、二人はどう出る? ある意味では私も復讐者と言えるだろう。だけど私は復讐者と呼べるようなものではないだろう。いつだって手段を選ばない非道に堕ちることはしなかった。それはきっと、なぎさとの約束が要因だろう。


「お前さんが戦う理由は分かった。だが、血縁関係ということでこちらを裏切る可能性があるんじゃあないのか?」

「それはないわ。何故かわからないけど敵対してから生理的嫌悪感が強いのよね」


 同じ顔をしているからかもしれない。所謂、同族嫌悪? ある意味似ているからそう感じるのだろう。海斗は黙ったままだ。おそらくこの流れは話そうと思っている内容は彼に話すべき内容ではないのかもしれない。


「連絡先だけ交換しておきましょう?」

「そうだな」


 私と海斗、そしてムハンマドの連絡先が交換された。画面には030から始まる数字の羅列が記されている。なぎさは特に関係はないために交換はしなかった。その後割とすぐに私たちは解散となった。


「行ったわね…………ところで、何か言いたいことがあったの?」

「そりゃあな。考えてみればゆのならば気づけないのも無理がないからな」

「無理がない?」


 どういう意味なのだろうか? 彼に気づけて私は気づけないこと。能力? 生物学的特徴? いや違う、もしかして…………


「それは『私だからこそ気づけない』ってこと?」

「……………相変わらずの勘の良さだな。そう、お前が赤井ゆのである以上は気づけないのも仕方がないんだ。何しろ、結城希…………アイツもお前なのだから」



 唐突にくしゃみが出る。


「風邪ですか? うつさないでください」

「真っ先にそれが出るのも相変わらずの失礼さね」


 私は執務室内に居ながら私の頭の上で一人、バランスタワーをしている側近にそう言葉をかける。


「次やったら帰ってください。せっかくのタワーが崩れてしまいます」

「崩さなかったんだからいいじゃない」

「『私が』崩さないようにしたが正しいですね」


 そもそもとして人の頭の上でバランスタワーをする時点でおかしいのは言うまでもないがこの側近は礼儀が欠けているのは承知の上だ。


「バランスタワーするなら杖置きなさいよ」

「…………アイデンティティって知ってるか? 礼節をわきまえないのは性格だがわざわざアンタの側近をやってるんだ。それ以上望むのは野暮ってヤツだろ?」

「悪かったわね。けど、組織の不利益な行動だって見逃しているんだから別にいいじゃない」


 側近は指を鳴らすと茶髪の女性姿から本来の白髪の少年の姿へと変化する。現状、世界最強の能力者。本名・年齢・性別・経歴など一切不明の人物。唯一判明しているのがその能力。その能力から彼はこう呼ばれている。


「『0』…………オレが敵対したら計画の完遂が完全に0になってしまう。だからせめて中立の立場で居ろって言っておきながら監視という名目で側近をやらせているのはどこの誰だ?」

「…………不満?」

「不満だろ。食事も睡眠も必要としないこの身体だがやるべきことはあるんだ。監視されていたら動きにくいだろ」


 それを承知で受け入れたのはどこの誰だっただろうか? と思いつつ、いつものことのために軽く流す。どうせ分身体でも作って勝手に動いているのだろう。


「私とあの子の関連性をあの子が知ってしまった」

「自分自身なんだからあの子って呼ぶのやめません?」


 いつの間にか変身? 変装していた彼はそんなことを言ってくる。だが確かにそうだ。


「じゃあ、アイツ?」

「言い慣れてない感が強いです」

「めんどくさいわね。……赤井ゆの。これでいいでしょ?」

「よくできました。パチパチパチパチ」

「馬鹿にしてる?」

「してませんよ? 見た目は中学1年生くらいであっても世界最強のLEVEL9であることのは変わりませんし、何より小っちゃくても頭脳は敵いませんからね」


 絶対、馬鹿にしているだろう。特に身長。散々、『史上初の女性内閣総理大臣は合法ロリ!?』なんて記事で話題にされ続けたから問題は別に無いが彼の場合は明らかに馬鹿にしているだろう。


「……関係を知ったところで何か不都合が? いや、ありましたね。『結城希は何があっても赤井ゆのを殺してはいけない』という制約を勘付く可能性が」



 結城希は赤井ゆのである。この事実は少々疑問に思う。第一、実際に結城希は私とは別個体として存在している以上は多重人格という線は消える。残る可能性は…………


「能力による分離……?」

「当たらずとも遠からずだ。正確に言えば世界の書き換えだ」


 海斗が語ったのはまず初めに結城希という赤井ゆのが居たこと。それが何らかの理由によって『存在しないはずの存在』を作り出した。経歴・出自・戸籍などすべてがあたかも存在していたかのように書き換えた。その際に生まれたのが同じ存在でありながら別の存在としての私たちということだった。


「つまり、彼女は私のありえた未来の可能性であり、彼女……いや私かもしれないわね。オリジナルということのはこだわらないけれども少なくとも血縁関係を彼女が語らない理由がハッキリしたわ」

「お前と彼女は同じ存在だ。それ即ち、どちらかが命を落とした場合にどうなるかがわからないということだ」


 ブラック・ジャックという組織は目的は同じでも過程や方法は実行者それぞれで命令を守らない組織と潜入しているMI6の石越明子と名乗る人物から聞いている。思い返せば結城希自身が私の命を狙うことは一度だってなかった。


「ある意味では私が人質ってことね」

「そうとも言えるが……分かっているよな?」

「えぇ。だからといって自殺する気は毛頭ないわ」


 主導しているのは彼女であっても目的が同じである以上は彼女以外も同じ目的であるため、彼女が死んだとして私が防ぐことができないまま、なぎさの殺害。そして世界の崩壊が確定してしまう。


「結局……やることは変わらないってことね」

「その方がよかっただろ?」

「そうね」


 下手に場を動かして状況を変えるよりも適切なタイミングを見計らってことを起こす方が得策だ。もちろん、自殺という手はしたくはないが。


「…………復讐に身を投じた私……ね」


 今朝見た夢は彼女ではなくとも私であるのは確実であろう。…………そのような状況が起きた場合、私は復讐に身を投じるのだろうか?

さて、毎度のことながら登場しては死ぬキャラが多いこの作品でも普通に生き延びましたね。このムハンマドさんですが、色黒復讐男性ってかっこいいんじゃね? って出したキャラクターです。元々は出す予定は無かったんですがある重要な役割を持たせました。まぁ、この作品ではわかるかどうか……。


物語でゆのが見た夢ですが別の世界線の彼女です。具体的に言うと Encount - 29/07/2047 - √A『彼についていく』の結末の過程ですね。


0…………彼に女装癖は無いです。彼だと認識されないという点で便利だからです。

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