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散開
脈動する空の彼方
たぶんいっぱいの星が
さんざめいてうるさいんだね
数と光を操って
たくさんの可能性を見出すけれど
いまだに星の鳴る音を
観測できちゃいないんだ
目測見誤って
ずっと遠いと思ってた
半径一メートルで生きて
詩を書こうとする
星に想いを馳せたきみと
星間飛行 逃避行中のあたし
夏が来たんだよ
きみがきらきらに溺れる夏
ここから先は
終わりのこないエンドロール
閃きも魂も置いてきなよ
散開する希望だけで充分
まだきらめきに慣れていないなら
それも時間の問題だよ
あしたは常に今日以上だ
なにがなんだってそういうもんだ
盲目的に信じろ
未来のことだけでも