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グラッド
半端な街の片隅で
いつになく寂しくなったら
またここで ごはんを食べよう
波風立たない日々
ひけらかして
興が覚めた愛も
たぶんすべて
明日につながっている
あいまいな糸が
細くつながっている
糸をたぐる
細い糸をたしかに
この手のぬくもりが
その糸をたしからしくさせていく
ゆっくり ゆっくり
たしからしくなる
――きみはニコラによく似ていて
その糸をたぐるとき
すこしはにかんだように微笑う――
半端な街の雑踏が
きみを容赦なく飲み込んだときも
ここで待っている