第78話 ヒュドラ戦
いつも誤字報告ありがとうございます。
七〇階層ボスを、少しバンさんの手助けが入ったとはいえ、二人で倒した自信は大きかったようで、七一階層からもブラッキーさんとホワイティさんの快進撃は続いた。
時折、暇潰しにバンさんが手を出したり、中級魔法を頻繁に使うようになったブラッキーさんとホワイティさんが僕特製のMP回復ポーションを飲む量が増えたぐらいで、攻略のペースはそれほど落ちなかったが、各フロアが広い事もあって七〇階層から丸一日掛かって八〇階層まで辿り着いた。
食事休憩は二度取ったから、体力的には問題ないと思う。
というのも八〇階層台は植物系の魔物が多く、火系魔法の得意なブラッキーさんとは相性が良かったんだ。
もう、どんな森林火災なんだよ! ってぐらい、放火魔と化したブラッキーさんの活躍ぶりだった。
通常なら歩くのも大変そうな密林地帯を大規模森林火災を起こしながら進んで行くんだ。地上でやろうものなら即逮捕だろうな。
そんな大規模森林火災から逃れて来た魔物はバンさんがサクっと倒してた。
いつも思うんだけど、バンさんのその大剣ってどこに隠してるの? 自分の身体と同じぐらいあるよね?
それも気になるところだけど、ダンジョンの方も気になる。
一体、前回の僕はどうやってここを突破したんだろうね。よく覚えてないけど密林って記憶が無いから、木が避けたりしてたのかな? メイさん、ダンジョン操作してたもんね。
更にここでもペンダントが役に立ってくれた。
魔力膜で身体全体を覆ってるから、周囲の火からのダメージも大幅に軽減してくれたんだ。
「はぁ~、やっぱりペンダントも貰っておこうかしら」
「逆にペンダントだけでもよかったんではないでしょうか。どんなものでも弾いてしまいそうです」
「くっ……」
バンさんだけ悔しそうにしてるけど、ペンダントの評価が上がったのはいい事だ。
「でも、デザインがね……」
「そうですね……」
「あの…ペンダントのデザインって、そんなにダメですか?」
勇気を出して聞いてみた。何故こんなにペンダントの評価が低いのか。
ペンダントって鎖があってペンダントトップがあるだけじゃん。魔石の形をそのまま採用してるけど、他のペンダントと大差ないと思ってるんだけど。
「このペンダントって、何の装飾もされてないでしょ? 魔石まんまだし、全然可愛くないじゃない」
「教会のペンダントでも、もう少しマシです」
「男がペンダントってのがな。キズナ様よぉ、違うアクセサリにしねーか?」
やっぱり不評みたいだ。以前、経験値ウマで得た龍の魔石は五等級だったので、圧縮して圧縮して二等級並みの二センチの立方体まで圧縮した魔石をそのまま加工もせずに使ってるから確かに可愛くは無い。
クツールさんの魔道具屋に渡した魔道具作成箱ならもっと小さな魔石でも作れるけど、あの箱で出来たアクセサリはこのペンダントの劣化版だからな。やっぱり自分達で装備するのは良い物じゃないと。
でも、性能については好評価ではあるようで、バンさんも違うアクセサリならオッケーみたいだ。
「でも、こんなに大きな魔石の指輪って邪魔でしょ? ブラッキーさんとホワイティさんは他の効果のある指輪もしてるみたいだし、腕輪は冒険者ギルドのものをしてるから被るし。他だとティアラとかピアスぐらいでしょ?」
説明はしたけど納得できないのか、ブラッキーさんが別の気になった事を質問してきた。
「このペンダントトップって魔石よね? 二等級でここまで深い青のものを見た事が無いんだけど」
「あー、それは五等級の龍の魔石なんです。こう、圧縮して圧縮してそこまで小さくしたんですよ」
「圧縮~!? 魔石って圧縮できたの!?」
「そりゃできますよ。だって、魔石って魔力の塊じゃないですか。コツはいりますけどね」
下手をすると割れちゃうからね。割れるだけならいいけど爆発する場合もあるし、そもそも錬金の腕が無ければ一ミリも圧縮できないんだけどね。爆発はするけど。
「いやいや聞いた事ないわよ!」
「私も魔石を圧縮するなんて話、聞いた事はありません。本当にできるのですか?」
「そもそも圧縮できるんなら、なんで同じ形なのよ。平たくできなかったの? そしたら可愛いペンダントトップも作れそうなのに」
「え?」
「どうしたの?」
「えと…圧縮して平たく?」
「だって、普通圧縮するって聞いたらペッタンコになるって思うじゃない」
できる…ね。うん、平たくできるよ。もしかして、これで解決?
でも、魔石のストックが……いや、見込みはあるか。
七〇階層台の魔物が落とす魔石だと大きさに不満があるけど、八〇階層台の魔石なら。
試しに浅層で取れた魔石で圧縮してみた。二センチの立方体の魔石だ。
「できるじゃない! 形は? ねぇ! 形は変えられないの!?」
ブラッキーさんの食いつきが凄い。
「形ですか……できそうですね」
一度圧縮してしまったら固まってしまってそれ以上の変形は厳しいけど、圧縮前の魔石を圧縮しながらだと簡単に変形できた。
圧縮後も必要以上に力を使うけど出来なくもなかった。何倍も疲れたけど。
それからデザインについてブラッキーさんとホワイティさんから幾つもリクエストされた。
星型や三日月型、十字に文字などなど、最後には龍の顔までリクエストされ、その悉くを作って見せた。
「できるじゃない! こういうのだったら幾らでも欲しいわ!」
「私は、オリジナルデザインを考えました。地上に戻ったら紙に書き出しますのでお願いしますね」
やっとか。やっとペンダントが陽の目を見る。幾らでも作ってやろうじゃありませんか!
ペンダントの話で盛り上がるが、今は八〇階層のボス部屋前。
いくら魔物が殆んど来ないとはいえ、偶には現れるのでブラッキーさん達には休んでもらう事にした。
明日一番からボスに挑戦するためだ。
僕は夜通し見張り番だ。と言っても、メイさんと合体してるから眠っててもいいんだけどね。
『キズナ様? 明日いっぱいで限界みたいです』
『確かにそうみたいだね』
『今回は合体が長かったので、一度戻ると一週間は喚び出しに応えられません。代わりに弟を喚びましょうか? あれでもいないよりはマシだと思いますが』
『ジョンくんか……そうだね、合体するとレベルアップにも繋がるんだろ? だったらジョンくんのためにも代わりを務めてもらおうか』
『何故それを……鑑定を使われたんですね』
『うん、ヒマだったからね。何度も確認してる内に分かっちゃったよ。じゃあ、明日まではお願いするね』
『かしこまりました』
メイさんに見張りを任せてガッツリと寝かせてもらった。
起きるまで魔物は現れず、皆が起きる前にメイさんが起こしてくれた。
朝食後、ボス戦の作戦会議では、まずはブラッキーさんとホワイティさんの二人でやってみて、無理そうならバンさんの参戦、それでも無理そうなら僕の参戦になると決まった。
もう、そろそろ僕も普通に参戦してもいいんじゃない? 何縛りプレイなんだろうね。
ブラッキーさんの合図で八〇階層のボス部屋の扉を開けた。
部屋の中はここまでと同じく森林風景。恐らくボスも植物系だろう。
そんなボスがいた事も記憶には無いけど、たぶんそうだと思う。
ブラッキーさんを先頭に、バンさんとホワイティさんが並んで続き、殿は僕だ。
普通、殿役は後方警戒だけど、ボス部屋に入ってすぐのこの瞬間に後方警戒なんて必要ない。単なる二次…いや三次戦力として温存されてるだけだ。
言い方は格好良いかもしれないけど、簡単に言えば余程の事が無い限り戦闘に参加するなと言われてるだけだ。
後方職の魔術士であるブラッキーさんが先頭を行くのがその証拠だね。
「ボス部屋ですよね?」
「そうですよ。キズナは一度来ているのですよね?」
「はい…でも、あまりよく覚えてなくて」
「普通はここまで深層のボスの事を忘れないとは思うのですが、そんなに印象の薄いボスだったのですか?」
「ええ…まぁ……」
ボスだけじゃなく、ほとんどの事を覚えてませんけどね。
だって、イダジュウさんと合体して猛ダッシュで駆け抜けただけですから。
ドロップ品や宝物をメイさんが収集していて、そっちの方が気になってたし、ボスとの戦闘も秒単位だったからほとんど覚えてない。
「来たわよ」
先頭のブラッキーさんの言葉で思考を中断する。
現れたのは蜂の魔物だった。
体長五〇センチほどの蜂の魔物の群れが続々と現れてくる。
そんな蜂の魔物にブラッキーさんがいつも通り火の魔法を放つ。
「火球無限連弾!」
ブラッキーさんの先制攻撃。
敵には遠距離攻撃が無いらしく、格好の的と化していた。
ブラッキーさんも魔法が上手くなったよね。でも、無限連弾は言いすぎかな。
十連弾を区切り無く出してるだけだよね? だいぶ上手くはなってるけど、切り目は分かる。連弾の方は1秒間に三発ぐらいだけど、十発目と十一発目の間が1秒ぐらいある。
出会った頃と比べれば魔法の威力も非常に増したし発動もスムーズになった。でも、それを連弾と言ってしまうのは言いすぎだと思うよ。
連弾を名乗るんなら、せめて1秒間に十発放たないとね。
次から次へと出てくる蜂の魔物。確か名前はキラービー。その悉くを火球の弾幕で打ち落としていくブラッキーさん。
時折、ホワイティさんが魔力回復ポーションを手渡す以外は誰も何もしていない。ただただブラッキーさんが火球を放つのみ。
う~ん、ここってボス部屋だよね? 一般階層みたいなノリなんだけど?
ホワイティさんが五度目の魔力回復ポーションを口にした頃、一際大きなキラービーが現れた。
あれって、女王蜂だよな? なんで出てきてんの? クィーンビーって言ったら、巣の中から出て来ないので有名な上位の魔物だよね?
僕のそんな疑問はお構い無しに火球を放ち続けるブラッキーさん。
ブラッキーさんもクィーンビーに気付き、標的を前列のキラービーからクィーンビーへと切り替えた。
すると、キラービー達が女王を護るために自分の身体を壁にするために女王の前に躍り出る。
当然、ブラッキーさんの放つ火球に当たったキラービー達はお亡くなりになる。
後は簡単な火球の練習になった。
クィーンビーに向かって火球を放ち続けるだけで、キラービー達が自分から火球に突っ込んでくるのだから。
一時間ほど火球を撃ち続けた結果、クィーンビーだけとなり、そこでホワイティさんの【ランデブー・バリア】が放たれると、同時に入れられた十個の火球が結界内で増幅しながら飛びまくり、ボス征伐となった。
一体、クィーンビーは何しに出て来たんだろう。結局何もしなかったな。
時間は掛かったが、全くの無傷でボス制覇を成し遂げたブラッキーさんとホワイティさん。
僕は当然だけど、バンさんの出番も無かった。
だけど、バンさんの表情は陰る事無くいつもの通りだった。
「ようやく次だな」と呟きが聞こえたところからすると、次のボスであるヒュドラの事でも考えてるんだろうな。
しかし、出会った頃はEランクを一年も続けてた二人だとは思えない上達振りだね。
教えた方としても鼻が高いよ。
二人でハイタッチを決め、喜びを分かち合うブラッキーさんとホワイティさん。
二人とはテンションが違うので、中々輪に入れない。
ダンジョンに入ってから毎度の光景だ。
バンさんは慣れてるのか、輪に入ってるけどね。元々バンさんは戦闘参加してたみたいだし、何度もハイタッチをしてるんだろう。だけど、僕はまだ一度もハイタッチをしていない。
僕ってこのパーティの一員だよね?
今日はこのままここで野営をして、体力を回復させてから八一階層に挑む予定だ。
ここでメイさんとは別れて、ジョンくんにチェンジだ。
メイさんには還る時にひとつお願いをした。
前回のダンジョン探索の時の戦利品を次に喚んだ人に持たせてほしいと頼んだんだ。
今なら収納袋もあるし、魔石も多く持っておきたい。宝物やドロップ品も便利な物があったはずだ。
僕の収納袋を渡そうと思ったけど、前回シャードルさん達に付与されたものの中に個人承認があったみたいで、残念ながらメイさんには持てなかった。
メイさんが「戦利品の中に使えそうな物があったと思いますので、向こうで何とかします」って言ってくれたから何とかしてくれるんだと思う。ホント頼りになる人だよ。
で、代わって喚んだジョンくん。
すぐに合体したんだけど、体つきや肌の色が変わってしまってすぐにリリースしちゃったよ。
仕方が無いので明日一日付いて来てもらうようにしてアドバイスをもらう事にした。
他にはいないのかって? いや、いるんだけど、メイさんを送還して経験値が枯渇気味なんだよ。ジョンくんレベルでいっぱいいっぱい。
HPの減少やMPの枯渇って聞く事あるけど、経験値の枯渇ってあまり例がないよね? でも、あるんだよ。僕だけかもしれないけど。
で、八一階層からは、ブラッキーさんが先頭になったりバンさんが先頭になったりして先を進んだ。
八一階層からはまたまた洞窟型になっていて、罠もそこそこあった。
罠に関してはジョンくんが先回りして全て解除してくれていたが、魔物の出現やルートに関してはジョンくんでは荷が重く、行き当たりバッタリで進むしかなかった。
「この階層から分からなくなったって言ってたけど本当なの?」
「でも、罠は解除してくれてますし、魔物さえ倒せれば問題ないでしょう。エンカウント率も下がってますし」
「確かに下がってるけど、そのエンカウントする魔物が問題よね」
「俺様にはちょうどいいぜ! ちょっとは身体を動かしておかねーとな!」
八一階層からは爬虫類ゾーンになっていた。
僕から言わせれば恐竜なんだけど、この世界では爬虫類で通っていた。
「暴君龍ね」
「火属性ですか…ブラッキーとは相性が悪いですね」
「だったら俺様の出番だな! まかせとけ!」
確かに龍かもしれないけど、あれってティラノというかレックスだよね?
『クロスオーバー』の世界でもいたけど、僕達はレックスって呼んでたよ。
「あれは!?」
「ワイバーン…ではないですね。翼が二対ありますから比翼龍です」
「なら、私の番ね」
見た目はプテラノドンに似てるけど、翼が二対あるのはおかしい。あれは僕も知らないや、このダンジョン独自の魔物かな?
「岩石龍!?」
「いえ、岩砕龍ですね。広い鰓で無敵の防御力を誇り、鼻先の角で攻撃力も高い龍です」
「ほぉ~、ならいっちょ肩慣らしに俺様が頂くぜ!」
どう見てもトリケラトプスにしか見えないんだよな。
バンさんが積極的に戦闘に参加を始めたのでブラッキーさんの負担が大幅に減り、とうとう九〇階層に辿り着いた。
僕? 僕は何もしてないよ? 罠解除と魔石の回収はジョンくんがしてくれたし、脇道にあった宝箱もジョンくんが回収してくれたよ。
僕はね、ただ歩いてただけだよ。
「ここは俺様に任せてくれ! 今の俺様の力を測るのにちょうどいい相手だしな」
「しかたないわね」
「補助魔法はどうしますか?」
「いらねー。キズナ様も手ぇ出すんじゃねーぞ」
はいはい分かりましたよ。
無言で肯き返事をした。
休憩も必要ないと早速ボス部屋に突入。
待っていたのは予想通りというか、予定通りというか、五つ首の龍、ヒュドラだった。
満を持して笑いながら突撃するバンさん。
笑ってるね、凶悪すぎますよ。
突撃するバンさん、待ち構えるヒュドラ。それを見守る僕達三人。
まずはバンさんの先制攻撃。
二メートルほどの大剣を手に出すと、自分の倍ほどはある一つの首の根元を一閃! ヒュドラの首の一つが宙を舞った。
おお! バンさん、強くなってる? 当たり前か、バンさんのレベルも上がってるから当然だ。パーティ戦闘だから全員に経験値が入ってるもんな。偶には戦闘に参加してたしね。
かくゆう僕だって何もしてないのに恩恵は貰ってるからね。ホント歩いてるだけなのにね。
「むっ!? 噂通りじゃねーか! そうじゃねーと張り合いもねーわな! じゃんじゃん行くぜ!」
ヒュドラの能力で有名なのは猛毒。しかし、猛毒以上に厄介なのが超再生能力なのだ。
一説には本体となる首があり、その首を斬らない限り延々と再生するとか、五本同時に斬らないと一瞬の内に斬られた首が再生するとか諸説様々である。
で、このヒュドラはというと、恐らく後者だと見られる。
僕の知ってるヒュドラと同じだから。本体のあるタイプって、若干見た目が違う。
中々見分け辛いけど、見るとこさえ見れば簡単に見分けられるんだ。
逆鱗があるんだよ、本体には。でも、このヒュドラには全部の首に逆鱗がある。という事は全部が本体であることの証でもある。
全部の首を同時に斬らないと倒す事ができない。これはバンさん一人では難しいかもしれないな。
僕だったら普通に胴を狙って倒すけど、中々懐に入り込めないんだよな。力重視のバンさんには厳しい状況だ。多数相手より単体相手が得意なバンさんとは相性が悪いとも言える。
首を一つ斬っては、他の首に噛み付き攻撃されたりブレスを吐かれたりして、そちらに手を取られると斬った首が再生する。次を斬ってもまた同じ繰り返し。
連撃で五本の首を斬った時でも同時で無かったために首が再生していた。
総合的な力はバンさんが圧倒的に上だが、無限に再生するヒュドラとの戦闘が長引けばどこかでミスする状況もあるだろう。
そうなると一気に形勢が傾く可能性もある。ここは手を出すべきか……
バンさんが勝てるとしたら連撃しか無かったはず。連撃終了時に胴への攻撃が可能になれば勝機もあるが…連撃終了時点である程度の時間動けなくなる。
大技であればあるほどクールタイムが必要になる。
これはどんなアスリートでも同じであって、ゲームっぽいファンタジー世界だからというわけではない。
しかも、大技を放った後というのは大きな隙ができる。ある程度相手にダメージを与えなければ自分が大ピンチに陥るのだ。
バンさんの連撃が決まっている間はいいが、疲れで何発か外してしまった場合、バンさんは窮地に追い込まれるだろう。
そうならない内に助けに入るか、それともピンチになってから助けに入るか。非常に悩む所だ。
そして、僕が悩んでる時に、とうとうその時はやって来てしまった。バンさんの連撃が二発も外れてしまったのだ。
途端に攻守交替で、ダメージの無かった二本の首からブレスが放たれた。バンさんは大技の後の息継ぎで大きく隙を晒している。
BUOHOooooooo!!!!
二本のブレスがバンさんを襲った!
ブラッキーさんとホワイティさんが悲鳴を上げる!
僕もアースウォールを発動させたが一瞬及ばなかった。バンさんはもろにヒュドラのブレスを浴びてしまった。
すぐ様、バンさんの下に駆け寄るが、僕が到着するより先にバンさんが動いた。
「うりゃあああああああああああ!!」
「「「え……?」」」
僕の後ろから駆け寄りブラッキーさんとホワイティさんも疑問の声を上げた。
僕の出したアースウォールの壁を足場にしてバンさんが高く飛び上がった。
そして、ブレスを浴びせた事で余裕を見せていたヒュドラが呆けている間に、五本首の根元に大剣を突き立てた!
大剣は深々と胴に突き刺さり、ヒュドラの心臓を突き破った。
バンさんはそのまま大剣に体重をかけ、ヒュドラの胴の前を縦裂きにした。
そこに見えたのは大きな大きな魔石、そこに大剣を突き立てようとするバンさんを止め、素早く魔石をヒュドラの体内から取り出した。
心臓を斬られたヒュドラの再生能力がかなり低下していたので、楽々魔石を取り出せた。
魔石を取られたヒュドラはそのまま倒れ、ダンジョンに吸い込まれて行った。
ジョンくんの名前がダンくんになってました。
修正しました。




