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桜色の忘却―夢幻の廃跡―  作者: 星利
<廃遊園地の怪>
9/14

悪夢へのいざない


4月8日、火曜日。入学式は4月2日だったので、大学生になって6日目だ。



その日私は、廃墟部の活動でスマホを用い、裏野ドリームランドについて調べることにした。


ゴーグルというネット検索エンジンに、「裏野夢見ランド」と入力する。


すると、1番上に表示されたのは、"ユキペディキュア"というサイトの"裏野夢見ランドの歴史"と書かれたページ。



それによると、裏野夢見ランドは1952年冬に完成し、1991年冬に閉園したという。


開園した当初、当園には多くの人が訪れ、しばしばテレビで取り上げられた。


しかし、「子供が消える」などといった不審な7不思議が現実に影を落とし始めた為、人々は恐怖の渦中へと追いやられた。


裏野夢見ランドで子供を失った人は全国各地に存在しており、彼らは「拉致問題」として裏野夢見ランドを訴えた。


高まる不信感に、入園者が年々減っていき、閉園を余儀なくされてしまった。


全盛期の頃と閉園間近の時の写真を見比べると、それは一目瞭然である。



「へぇ…。」


それまで賑わっていた遊園地が閑散とするのは、何だか悲しいことだ。ただ、「拉致問題」の真相が知りたいところである。



そう思って"裏野夢見ランドの歴史"のページを閉じようとした時、画面右下に出ている小さな文字に気付く。どうやら、リンク先らしい。


血の滲んだようなおどろおどろしいフォントで、"キ ョ ウ フ ヘ ノ シ ョ ウ タ イ"と書かれている。


「何…、これ?」


首を傾げながら、恐怖本位でクリックしてみた。


すると、ケタケタケタと不気味な子供の笑い声が響き渡り、廃遊園地の一角に倒れている錆びれたピエロ像をアップにした画像が映し出された。


(ヒィッ!)


その画像の余白には、赤色で次のような文字。


「1391558374729103450464 85132535


95233204808380132504540341804380414522 228085801363554562049161 63414162046291219493


54032404436145225551210494


1242450413157142324415927133


寝血襖(ねけつふすま)(ラッキー7)」



…。


……。



「だぁぁぁ!数字がいっぱいで頭痛い!!」


頭を抱えている私の所に、ちぇるしーが飛んできた。


「どうした春灯さん!」


「ちぇるしー、何かヘンなサイトに引っかかってしまいました!」


「はぇ?!」


「"裏野夢見ランド"について書かれたネット辞典・"ユキペディキュア"を見ていたら、気になるリンク先があったのでクリックすると、このようなことに…。」


半泣きな私には、ちぇるしーの態度がとても落ち着いていて大人に見えた。


「どれ、見せてみろ。


…ふむふむ。


春灯さん、それはどうやら暗号のようだね。」


「…アンゴー?!」


「そう。俺、こういうのは得意な方なんだ。」


そう言うと、ちぇるしーは紙とペンを取り出した。



「まず初めに、春灯さん。暗号にはいくつか種類があるのだが、代表的なものについて説明しよう。


…俺が今、サッと思い浮かぶものだけになるけどね。


1つ目は、「アトバシュ暗号」だ。これは旧約聖書の中で使われた暗号で、アルファベットを本来と逆並べにする…つまり、本来はA、B、C…だが、それを逆からZ、Y、X…に置き換えるというものなんだ。


2つ目は、「シーザー式暗号」。これは、アルファベットを順番にいくつかずらしていく暗号だ。例えば後ろに3つだったら、AがXといった感じになる。


3つ目は、「アナグラム」。文字の順番を並び替えると、ある意味を持つ暗号のことだ。いわゆる「転置暗号」だな。


4つ目は、「ポケベル暗号」。


…って、オイ!!」



「…すやぁ…。ぽけ、べる…。…ハッ!」


どうやら、私はちぇるしーが暗号について説明している数分間のうちに、眠ってしまっていたらしい。


「…とにかく、この暗号を解くぞ。」


コホン、と咳払いしてからちぇるしーは、私のスマホに表示された暗号とにらめっこし始めた。

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