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桜色の忘却―夢幻の廃跡―  作者: 星利
<廃遊園地の怪>
2/14

禁断のわらべ歌


戦後、とあるわらべ歌が流行したという。



「1.連れ出して ゆめのくに


夢の世界で 子供が一二三(ひふみ)


幻に夢中で 消えるよ


あの子も くびつり人形


だれかさんに 訊ねてみれば


答えは 牢の中…



2.あくまが教えてくれたのは


あの頃の幻影


鏡の森で輪廻転生(りんねてんせい) まるで人違い


地獄の拷問 首を取られぬよう


回転木馬(メリーゴーラウンド) 空に舞って


回転永劫回廊(かいてんえいごうかいろう) 時間よ戻れ…



3.連れ出して ゆめのくに


連れて行こう ゆめのくに


帰りたい 故郷(ふるさと)


楽しい 楽しい 裏野夢見(うらのゆめみ)ランドへ…」




それは、裏野夢見ランドという遊園地のCMで流れていたものだった。


狂気じみた歌詞と、それに似合わない子守歌のようなメロディが反響を呼んだ。


しかし、ある日を境に、そのわらべ歌は風と共に消え去った。


禁忌と化したのだ。


恐怖を演出する為だと思われていた歌詞の内容が、現実へと影を落とし始めたのである。


子供が消えてしまった為、親は拉致問題として裏野夢見ランドを訴えた。


人々はその歌を口ずさむことを避け、それはいつしか暗黙の了解となった。



これは、禁忌となったわらべ歌と廃園になった遊園地、そして廃遊園地に招待された勇気ある若者達の物語。

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