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第27章 聖騎士


二人の女強者の間の空間は、まるで無数の花火が同時に咲いたかのようだ。金色と真紅の魔法の炎が広場全体を照らし出す。人々はまるで最も壮大な魔法の饗宴の中にいるかのように、空を彩る流光がゆっくりと降り注ぐのを見上げる。しかしこれらの流光には致命的な聖火、雷鳴、あるいは氷風が込められている。この美しくも致命的な光炎と共に、耳をつんざくような雷鳴と金属の衝突音が響く。


人々の顔は明暗を繰り返し、時折魔法の波動が身の回りで唸りを上げて過ぎ去る。実力の浅い者たちは、自分が生き延びられるかどうかさえ判断できない。


二人の女強者の戦いは華麗極まりないが、真に致命的な高階大範囲殲滅魔法や聖騎士禁術は使われていない。そんな技を使えば広場全体が瓦礫の山と化してしまう。しかしこのような嵐のような中階魔法と聖光闘気の激突も、その場にいる大多数の者にとっては夢にも思わなかったことだった。


しばらくして、やや優勢に立ったフィオナはもちろんこれで終わらせるつもりはない。しかし豹のように、獲物を捕らえる前にはまず相手の虚実を探らねばならない。フィオナは剣先を震わせ、数条の金色の剣気がリリアナを取り巻く雷の盾へと飛び込む。次々と聖光の刃が四方八方からあの紫色の魔法障壁を斬りつけ、障壁を激しく明滅させ、今にも砕け散りそうになる。


空中の女魔法使いは冷笑し、深い紫色の瞳に一筋の軽蔑が走る。しなやかな指先が軽く弾かれると、無数の真紅の稲妻が杖から爆発し、巨大な雷の網となってフィオナを包み込もうとする。フィオナは宙にあって、その剣技の熟練ぶりは、各騎士学院で弟子たちを教育する模範となるに足るものだ。しかし彼女が上下に飛ぼうと、左右に移動しようと、その雷の網は意志を持つかのように常に彼女の位置を追い続け、フィオナが機を見て全身の聖光闘気を猛烈に爆発させて網の一角を砕かなければ、完全に捕らえられるところだった。


美女は目の保養にはなるが、自分の命の方がもっと大切だ。その場にいる者たちが必死に後退し、無駄に掩蔽物を探している時、ルーンは地面に這いつくばりながら、精神力をしっかりと脳内で助けを求める存在に固定している。彼はそれを感じ取れる。その声の主はすぐ近くにいる。この戦場のどこかで、今まさに苦しみながらもがいている。


「ご主人様……助けて……痛い……」


声はますます明瞭になっていく。ルーンは歯を食いしばり、頭痛に耐えながら、声の出所を特定しようとする。


太っちょのエティアンは瓦礫の中から這い出したばかりだったが、審判官の部下たちが異変に気づき、銀色の鎧を纏った数人の聖殿衛士――明らかに普通の兵士より実力が上――が取り囲んできた。エティアンは様子がおかしいと見ると、すぐにルーンを引きずって倒れた石柱の陰に隠れた。


魔法と聖光の激突が再び戦場を横行し始めるのを見て、審判官は安全な場所に隠れ、杖を掲げて再び巨大な金色の光幕を召喚し、自分と部下を守ろうとする。


二人の女強者の戦いは明らかに普通の人間が理解できる範囲を遥かに超え、王都全体を揺るがし始めていた。審判官は深く憂慮の色を浮かべ、状況がここまで制御不能になるとは思っていなかったようだ。事がこれほど大きくなれば、最後に魔女を捕らえたとしても、彼は教会から処罰を受けることになる。一瞬気を取られた隙に、真紅の稲妻がどこからか降り注ぎ、あやうく彼の頭上を直撃するところで、審判官は転げるように避ける。


制御不能な状況に不満なのは審判官だけではない。フィオナは眉を寄せ、長剣を握り締め、凌厲極まりない剣技を展開する。「聖光十字斬」というような中階騎士技能が聖光騎士団第三隊長の手にかかると無比の威力となり、彼女の長剣は夜空を駆ける流星のように軽やかに次々と魔法攻撃を斬り開き、剣気が雷鳴の中を穿ち、遂にリリアナの防御を強引に切り裂き、あの紫色の盾に次々と亀裂を残していく。


空中の魔法戦にまた変化が起きた。リリアナは口元に冷笑を浮かべ、細いながらも恐ろしい魔力を放つ手を眼前の空間へ伸ばし、空気中の聖光など無いかのように、十指で空中に複雑な魔法紋様を描く。紋様が完成すると、巨大な真紅色の魔法陣が彼女の眼前に展開され、魔法陣からは心を揺さぶる波動が伝わってくる。


魔法陣の中で渦巻くエネルギーを見つめ、リリアナの深い紫色の瞳に危険な光が走る。彼女は静かに古い呪文を詠唱し、一つ一つの音節が破壊の気配を帯びている。


リリアナがまさに魔法陣のエネルギーを解放しようとした瞬間、フィオナの瞳が鋭く輝き、全身の鎧が同時に光り輝き、無数の聖光紋様が鎧に浮かび上がる。六条の金色の光柱が瞬時に天から降り注ぎ、それぞれリリアナの上下左右前後を打ち、彼女をこの巨大な聖光の牢獄に閉じ込める。


「聖光の審判!」審判官の顔色が大きく変わり、信じられないように叫ぶ。「フィオナ隊長がすでに聖騎士の領域技能を習得しているとは?!」


全てがあまりにも速く起こった。


金色の光柱が狂ったように収縮し、リリアナを完全に封印しようとする。しかし光柱がまさに合わさろうとする瞬間――


轟!


恐ろしい魔力がリリアナの身から爆発する。紫色の盾が瞬時に実体化し、幾重もの魔法障壁を凝縮する。金色の光柱がその障壁に衝突するが、強引に阻まれる。


リリアナの銀髪が舞い上がり、額の三日月型の紫水晶が大きく輝き、彼女全身から発せられる魔力の波動が全員を震え上がらせる。彼女は冷笑しながらフィオナを見る。「聖光の審判?なかなかの技だ。残念ながら、貴女の闘気ではまだ足りない」


彼女の十指が連打され、数十条の真紅の稲妻が魔法陣から爆発し、瞬時に金色の光柱を粉砕する。その後、無数の雷槍が空中で凝縮され、暴雨のようにフィオナへ降り注ぐ。


フィオナは深く息を吸い、全身の聖光闘気が猛烈に爆発する。彼女は後退せず、むしろ雷の雨に向かって突進する。金色の聖火が剣身で燃え上がり、一振りごとに数本の雷槍を砕き散らす。


二人はこうして空中でさらに激しい戦いを繰り広げた。


リリアナの十指が連打され、魔法陣から数十条の光線が射出され、空中で巨大なエネルギーの網を編み上げ、フィオナを包み込もうとする。


フィオナは眼光鋭く、身を翻す。しかしその網は意志を持つかのように形を変え続け、常に彼女を追い続ける。


まさに網がフィオナを包み込もうとする瞬間――


空にまた変化が起きた。


さらに強大で、さらに威厳ある気配が突然降臨した。この気配は泰山のように圧しかかり、全員の息を詰まらせる。戦っているリリアナとフィオナでさえ、思わず動きを止めた。


セラスもグラスを置き、血のように赤い瞳に重々しさが走る。


「もう十分だ」


低く威厳ある声が響く。まるで雷鳴が轟くように。


空に金色の裂け目が現れた――純粋な聖光で構成された門扉だ。門には無数の神聖な紋様が刻まれ、畏敬の念を抱かせる威圧を放っている。


門がゆっくりと開く。


一つの姿が門から踏み出し、ゆっくりと降下する。中年の男性で、純白の鎧を纏い、胸には巨大な黄金の十字架が刻まれている。


金色の聖光が彼の周身を取り巻き、巨大な光輪を形成する。光輪の中にはかすかに天使の影が舞っているのが見える。空間に微かな聖歌が響き、荘厳で粛然とした雰囲気だ。


彼が地面に降り立ち、つま先が地面に触れた瞬間、広場全体が金色の聖光に包まれる。負傷した兵士の傷が癒え始め、地面の深い穴もゆっくりと修復されていく。


「聖光騎士団団長……」審判官は跪き、声に畏敬と狂喜が混じる。「ドラク・フォン・アルビオン閣下!」


全ての聖光騎士が片膝をつく。


ドラクは全体を見渡し、その視線が及ぶところで、全員が思わず頭を下げる。その威圧は自然に放たれ、まるで太陽の光のようだ。


フィオナは空中で片膝をつく。「団長」


ドラクは軽く頷き、視線をリリアナに向ける。


「赤龍の魔女リリアナ」彼の声は平静だが、疑う余地のない威厳を帯びている。「貴様は王国の首都で公然と殺戮を行い、《魔法使い公約》に違反した。今、私と共に審判を受けに来い」


リリアナの顔色がわずかに変わる。彼女はこの男の強大さを感じ取れる――それは彼女を遥かに超える強大さだ。


しかし彼女は依然として誇りを保つ。「もし拒否したら?」


ドラクはすぐには答えない。彼はただ右手を上げた。


金色の聖光が掌に凝縮され、瞬く間に巨大な光の剣を形成する。その剣は長さ十メートル、全身が純粋な聖光で構成され、破壊的な力を放っている。剣身には無数の聖光紋様がかすかに流れているのが見える。


「ならば私が直接連れて行く」


彼の口調は依然として平静だが、全員がその言葉に込められた絶対的な自信を感じ取れる。


空気が凍りついた。


ドラクの金色の闘気が猛然と輝きを増し、その後収縮し、実体のような透明な鎧を凝縮する。鎧の胸部には巨大な黄金の十字架が刻まれ、背景には燃え上がる聖火、数本の流麗な線が黄金の十字架から延び、両肩を回って金色の戦旗となって舞う。旗は風もないのに翻り、旗の端で再び闘気の炎となって、徐々に空中へ消えていく。


空間に微かな聖歌が響く。ドラクは巨大な光の剣を手に、全身を動かさず、聖光に支えられてゆっくりと天へ昇っていく。神のような風格、獄海のような威厳。


純粋に闘気だけで空を飛ぶことができる――それこそが聖騎士の証なのだ。

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