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神々の塔  作者: 無糖
3章
9/10

捜索開始

 俺たちは苦戦しながらも塔の内部に侵入することが出来た。そこは小さな空間で、ショッピングモールの非常階段の様になっており、一面無機質なコンクリートで覆われていた。周囲を確認すると上に上がる階段はあるが、飾りであるかのように天井に続いており、先に進める道があるわけではなかった。同じように、下に降りる階段はあるが5段程降りたらそこには水面があり、濁りきってその奥は見えなかった。赤札が軽く周囲確認を行ったのにち、指示をだした。


「とりあず装具の確認を行う。異常があれば報告してくれ」


 本人とNo.1は自分の装具の確認をしている際中、薬だけはなんの躊躇いもなく目の前の扉を開けてその奥に進んで行った。2人は突然の行動に驚き、直ぐ装具を確認した後、薬の後を追った。赤札は薬に注意するつもりだったが、その事を一時忘れる程に、扉の向こうの景色は2人の予想を遥かに超えて、少し動けなくなるほどだった。そこは塔の中のはずなのに上を見ると空があり、周辺はジャングルのように植物が生い茂っていることで視界が悪く、どことなく生き物の気配を感じた。その奥に少し進むと薬の影を見つけた。2人は薬の所まで行き、赤札が薬の肩を掴んで言った。


「何している、勝手な行動を取るな」


 薬はいつものようにヘラヘラしながら赤札に謝った。


「悪ぃ悪ぃ、まぁそんな怒るな。あ、装具確認したが異常なしだ!あと、あの山を登ってこの地形を把握したい」


 薬が指差した方向に一際大きな山があった。

 赤札は薬の自由な性格に少し呆れながら軽くため息をついた。その後はなんのアクシデントにも苛まれずに50キロ程歩き、山の麓まで来た。3人は少しの休憩を行う為、背中を合わせる形で警戒しながら休憩した。すると赤札がぼそりと呟いた。


「ここは本当に気味が悪いな」


 薬は冗談交じり赤札に言った。


「俺はこの場所よりお前の方が気味悪いよ、弱音なんてらしくねぇな」


 そう言いながら赤札の肩を小突いた。


「お、良かったな薬、たった今2階級特進が決まったぞ!」


「おいおい!いつから俺達は一般兵になったんだよ~痛っ!いだだだだ!悪かった!俺が1番ここで弱い!だから許っ…」


 その後、山の頂上まで薬は赤札に謝ってたが、赤札は薬に一瞥もせずに到着した。頂上は岩肌になっており、周りを見渡すにはもってこいの場所だった。赤札と薬は双眼鏡を使用し、No.1は周りを警戒していた。


「赤札、あの1本の柱が見えるか?」


「確認した。あれはなんだ?」


「あれは多分上の階に上がる為の唯一の道だと思う」


「道だと?空に届く勢いで伸びてるあれがか?」


「赤札、空を良く見てみろ。あれは俺達が知ってる空じゃない、偽りの空だ」


 赤札は注意深く空を確認した。すると、空に薄い鉛筆で丸を描いたような跡を見つけた。


「赤札、異常なのは空だけじゃない。中央にあるあの馬鹿でかい湖を見てみろ」


 赤札はこのジャングルの気持ち悪さを侵入当初から直感的に感じとっていたが、それがなんだったのか今はっきりと実感し始めていた。空と同様に双眼鏡で湖を確認すると、それは湖ではなかった。正確に現すならそれは穴だ、その穴の底が見えており、それを湖だと錯覚していた。その湖は透き通っており、そこには沈んだビルや建物らしき建造物が沈んでいるのが確認できた。


「御2人さん、敵だ」


 No.1は素早く動く獣2匹に2発ずつ射撃した。しかし1発も当たらなかった。


「速い」


 赤札と薬がNo.1の左右をカバーする。赤札が冷静に敵の見た目を聞いた。


「No.1、敵の特徴を」


「数は2匹確認、動きが素早く、頭部が白骨ている犬に似た見た目の化物だ」


 薬は銃ではなくナイフを片手に、真面目な顔で言った。


「3匹だ、奥にもう一匹いる」


 赤札は自分の切り札であるショットガンを構え、2人に指示を出す。


「2チームで狩る、俺とNo.1は背中合わせ、薬はソロ」


「任せろ」


 そう言いうと薬は躊躇うことなく山を挟んで反対側に、No.1は赤札の背中に移動した。すると化物2匹が薬に、奥の化物は赤札たちに狙いを定めた。



















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