夢の街
キャットタウン、猫カフェが多いという噂を聞きサキがいきたいとねだる。
「俺はバニーガールが多いバニータウンがいいな。」
この一言で俺の頭に雷が落ちたのは言うまでもない。
街に到着したが、いやに静かだ。
「にャー」
「あら可愛いねこ。」
にゃあ、にゃんにゃー、なぁご
「おいおいどんなけ猫がいるんだよ!」
「良いですね癒されます。」
それどころじゃないだろ!急いで一軒の店に入る
「人がいない?」
メニューは猫がもってきた一応注文してみるとシェフも猫だった。
「まさかここに伝説の秘宝キャッツアイがあるかも!」
「ほほう、そんなお宝があるとは早速いただきにいかねば!」
「待って下さい命懸けになりますよ!」
「命懸け、なんで?」
ただの宝石ならちょちょいと盗んで終わりだが命懸けと聞くとますます燃えるぜ!
「もしキャッツアイ水晶だとするとその水晶越しにみられると。」
「みられると?」
「みんなねこちゃんになってしまいますぅ。」
「なんでそんなに嬉しそうなんだ?俺に猫になって欲しいのか?」
「なったら思い切り可愛がってあげますね。」
「遠慮します!」何故残念そうな顔をするのだサキよ。
食事を済ませ街を見回すとあるある、中央にでっかいビルが!
猫の世界へようこそ! 一つ思ったのが悪役って正義の味方より目立とうとしていないか?
「ちょっと許せないな。」いらぬ対抗心だ。
入り口に向かうとずらりと並んだ猫ちゃん。
「きゃー可愛いー!」サキが走り寄る!
「こら猫愛はいい加減にしろ!」やつらの銃は本物だ。
「ジーク」
「ホイキタ」バシュウ!小型ジェットに変形して俺たちをひっかける。
「あぁ猫さん逹ぃー。」
「本当に命がいくらあってもたりねーよ!」
「よし、あの窓から!」ガシヤーンと突き破り侵入!
中には山ほどの猫
「うぎゃーいたたたた!」あちこち引っ掻かれてもう
ボロボロ、ここは逃げるの一手。
「どこか扉は!逃げ込める所はないか!」
あった、一つだけ開いてるドアが!その中に転がり込むと人?が一人立っていた。
「ようこそみにゃさん我輩がこの街の主チェシャともうします。」くるりと振り返ると顔が猫!
「なにぃ!」獣人なら見たことがあるがそれとも違う!
「察しの通り私は獣人ではありません、我がパラダイスをつくるため甘んじてこの呪いをうけることにしたのです!」
うへ!そんな呪いつきかよ盗むに盗めないじゃないか!
「貴方逹も私のねこちゃんになりにきたのですね!」
ステッキの先から光線が出る!
「あれがキャッツアイか!」
「ザック私あれが欲しい。」
「あんな危ないもの渡せません!」
「えー。」ぶすくれるサキ。
猫に当たっても無害らしく平気な顔して襲ってくる!
「はい!そこのお嬢さん!」
光線がサキの方へ
しまった、触れると俺が猫になっちまう!
「ぼわん!」
「ぼわん?」チェシャが不思議がる効果が違うのか?
「は?」チェシャと、俺は一瞬固まったそこにはキツネが一匹、先に我にかえれたのは俺だった。
「ジークワイヤーた!」スルリとキャッツアイにひっかけると思いっきり床に叩きつけた
パリーン!一つの夢が壊れたような音がした。
猫逹は人に戻りチェシャも呪いから解放されていた。
「サキちゃんは!」狐の姿からドロンともとに戻った。
「変化の術ですわ多少の術を扱えないと巫女とは呼ばれません。」
「あーマジで驚いたー。」
「敵を欺くにはまず味方からといいますし、まあ今回は同時に、欺いてしまいましたが。」
チェシャは呆然と立ち尽くしていた、猫カフェの頂点にたつために呪いにまで手を出したのだ。
「これでよかったのだろうか?」
「良いんじゃないんですか、皆さんも喜んでいますよ?」
しかし一人の人間の夢を壊してしまったのだ、後味の悪い仕事だった。