エヴァと長い1日 逮捕
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さらにエヴァのナビゲーションを頼りに走ること10分 四輪駆動のグランドチェロキーが悠々と走る後ろを、上下左右に跳ねながらついていくフースカ
「止まるようですね 左に寄せて、エンジンを切って下さい」
30mほど先にグランドチェロキーが止まり、運転席が開いた事で室内灯が灯る
運転席から降りてきた影が車の後部に回り、バックドアを開けるとスコップを取り出す
登りの傾斜になっており、茂みに収まったフースカが気づかれる心配はないようだ
「俺とクレイトンで行ってくる、エヴァはここで待っているんだ」
グランドチェロキーの運転席から降りてきた影が、懐中電灯を持って藪の中へと消えた事を確認しフースカを降りるブルーノとクレイトン
グランドチェロキーから10mほど入った藪の中で懐中電灯の光が揺れている
足音を忍ばせ、藪を慎重に掻き分けて行く スコップで土を掘る音を確かめると左手に懐中電灯
右手にグロック17を握り スコップを持った影に銃口を向ける
「ポリシア·シビルだ 武器を捨てて、手を挙げろ!!」
あまりの突然の出来事に口を“パクパクッ”と開き、スコップを落とす ジョージ
「待て! 待つんだっお前たち!! そうだ署長に電話をさせろ!!」
なんとか状況を理解したジョージは、携帯電話を取り出そうと手をズボンのポケットに入れようとするのを、腕を掴み捩じ上げることで阻止をする クレイトン
「お話は署で聞きますので ご同行願います」
ジョージの後ろに回り、後ろ手に手錠を掛ける ブルーノ
そしてクレイトンが半ばまで掘られた土を手で穿ると、長い金属の棒が出てくる
「先輩 なんだか長い耳掻きのような棒が出てきましたが?」
グリップを握り、フェイスを空に向けてクラブを掲げる クレイトン
「それはゴルフとかいうスポーツのクラブだな、その金属部分に触るんじゃないぞ!」
鑑識の到着を待ち 警察車両で連行されて行くアドリアーノの祖父ジョージ·ファべレイラ
ブルーノがフースカを降りてから約1時間後、署へと戻るために運転席のドアを開けるブルーノ
制服の上着を脱ぎ、助手席で眠るエヴァにそっと上着を掛けてやる
「エヴァ、ご苦労さま……お前は本当に凄いよ……」
フースカのエンジンを掛けると、エヴァを起こさないように街へと戻る ブルーノ
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マリンガ警察署の駐車場で、エヴァの肩を揺らして起こす
寝惚け眼で、中空を見つめるエヴァにフースカの鍵を渡す
「エヴァ これを乗って帰っていいぞ、お疲れだったな……今日はゆっくり休んでくれ」
エヴァの手を取り、鍵を握らせる
「えっと、お兄様はどうやって帰るのですか?」
自分に掛けられたポリシア·シビルの上着に気づき不思議そうに見つめブルーノに手渡す
「どうせ朝まで帰れないからな、俺のことは気にしなくてもいいぞ それと、これは中を見ても良いんだよな?」
運転席のドアを開けながら、人差し指と中指で挟んだ封筒をエヴァに見せる
「はい読んで下さい取り調べの前に読まれたら捗ると思います」
助手席から、運転席へ狭い車内を器用に移動すると、キーを差し込みエンジンを掛ける
「わかった 気をつけてな」
「それはお約束できません 途中からは、あの娘が運転しますから」
窓越しにそう言うと、ギアを1速に入れスキル音を残し駐車場を出ていく 青いフースカ
その後ろ姿を見送りながら、頭を抱える ブルーノ
資料室の自分の机に座り、タバコに火を点け エヴァの封筒の封を切らずに眺めていると
後ろからブルーノの肩をポンッと叩く 捜査主任のルイーズ
「ご苦労だったな 犯人は被害者の祖父で決まりということか?」
そう言いながらコーヒーのマグカップをブルーノに手渡す
「そうだと思います この封筒にその答えが書かれていますが」
「その封筒に?どういう事なんだ?」
「一昨日の夜に犯人が解ったと、エヴァに渡された封筒なんです」
「何を馬鹿なことを言っているんだ? じゃあなぜ今まで開けなかったんだ?」
「そういう約束だったんです……」
1通の封筒を不思議そうに眺める ブルーノとルイーズ
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