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エヴァとエヴァ2の指令 3

エヴァが座る一人掛けのソファーの正面にアドリアーノの両親と祖父が座る

アドリアーノの母ジェシカは先ほどから、すべての表情が抜け落ちたように青白い顔で

横に居る 夫のシェストンの肩に頭を預けている


エヴァの右手のソファーには、アドリアーノと彼の従兄弟であるウーゴとジョゼ 2人とも

サンパウロで医者をしているのだと紹介された

そして左手のソファーには、アドリアーノの母ジェシカの兄夫婦でありメトロポリタン病院の

副理事長を務めている、ロバートとジェシー

そして、その隣にはアドリアーノの父シェストンの姉夫妻が少々居心地が悪そうに座っており

他の人の話に頷くのみで、自分たちから口を開くことはほとんど無いようだ


「では、わたしと兄が今日、見てきたものをお話します 最初にお断りしておきますが

今からわたしがお話することは、わたし個人の見解であり わたしの兄、及びマリンガ警察署の公式な見解ではありませんのでご了承ください」

とても19歳の少女とは思えない所作で、優雅に頭を下げる まるでエヴァ2のような……

わたしでもやれば出来るんだから、そう自分に言い聞かせながら言葉を続ける


アドリアーノの部屋で彼に語った内容を、さらに抑揚をつけて繰り返し話していく


「もしも、あの黒猫たちが……わたしの想像したように生贄として飼われているのならば

何とか助ける事は出来ないものかと手を尽くしてみたいと思っています」

全員の目が、エヴァに注がれ興味深そうに相槌を打っている

黒猫の話では、今まで反応の無かったジェシカまでが耳を傾けていた


「ほれみろ わしの言ったように そんな黒猫の事で、ここまで脅しに来おったんだ!!

初めから怪しいと思っておったわ!!」

アドリアーノの祖父ジョージが鼻息も荒くまくし立てる

それに呼応するように、アドリアーノの母ジェシカが耳を塞ぎ 嗚咽を漏らす


「それに遺体発見現場には、黒魔術の儀式を行ったと思われる祭壇が残され 宗教的な理由は解りませんが、雄鶏が生け贄として捧げられたようです」

エヴァ2が兄貴の部屋を掃除した時にカバンからハミ出ていた写真を見た情報である

アドリアーノの両親や祖父に見せたのかは不明だが、開示出来る ぎりぎりの情報を与える事により 一層の信憑性を与えることになる そして最後の締めとして


「これは、この場ではまだ言えませんが、決定的だとわたしが個人的に思っている証拠が

まもなく手に入ると思います それでこの事件は終結するでしょう……」

ー『これで、あの子の指令は完了ね あとは兄貴があの子の指令を済ませば 解決するって話だけど あの子を信じるだけね』ー


タリータが淹れてくれた、冷たいコーヒーで喉を潤し 最初と同じ様に優雅な会釈で場を締める


「さすがは、あのネルソンの娘さんだな これからもアドリアーノの家庭教師もよろしくお願いするよ 困った事があれば、なんでもわしに相談するといいぞ」

妙に上機嫌になったジョージが、エヴァに握手を求め肩に手を回してくる


指令を終えた昂揚感に包まれながら、居間を後にする 

エントランスホールまで見送りに来たアドリアーノと向き合う

「アドリアーノ わたしは帰るわね もうすぐこの事件は解決すると思うけど……

その結果が、貴方たち家族の望んだものになるのかは解らないわ どんな結果になっても

気持ちを強く持ってね わたしはいつでもそばに居るからね」


「ありがとうございます 今日のエヴァ先生、学校でのエヴァ先生みたいですね」


「そうでしょう? 慣れない事をして倍疲れたわ〜」

そう言うと、アドリアーノの肩に両腕を回し引き寄せ、強く抱きしめると 耳元でそっと囁く

「強くなってあなたが、お母さんを守ってあげるのよ」

何が起こったのかと“きょとんっ”としているアドリアーノを残し、ドアを開ける エヴァ



      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



その夜 ファべレイラ家の電話から1本の発信があった


「ふむ 例の件だが、明日にでも片付けてくれ」


「わかりました………」


「今日までの様子だと、警察も奴らを疑っているようだしな 余計な証拠が見つかる前に片をつけよう」


「いろいろ用意した甲斐があったようですね」


「お前たち家族のことは任せておけ 悪いようにはせん」


「はい ありがとうございます」


「確実に頼むぞ 容疑者死亡で不起訴となれば、あとはどうにでも出来る」




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