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エヴァとファべレイラ家 4

エントランスホールにまで届く 祖父ジョージの怒鳴り声

よほど激昂しているのか、“署長を呼べ!!” “あの女の呪いだ!!”などと同じワードを繰り返している


「いったいおじいさんは、なんの話をしているの?」

「ああ 先日の授業の時に話したじゃないですか、兄に黒猫を殺されたと怒鳴りこんで来た女性がいたって」

「ああ。。。言ってたね 町外れの教会、あそこはジャルジン·オリエンタルになるのかしら?

確か子供の時に叔母に連れて行ってもらった事があるわ 何をしに行ったのかは覚えていないけど祭壇やたくさんの蝋燭 見たことのない人形とか、すごく綺麗だったからよく覚えてる」

エヴァは、エヴァ2が体験した事柄や情報を、一歩下がった他人のような目で見ている

まるで興味の無い授業の内容などはまったくと言っていい程に覚えていないのだが、アドリアーノの言っていた兄に黒猫を殺されたと怒鳴りこんで来た女性の話しは興味を持ち覚えていたようだ

「その女の人とは祖父が応対したのですが、ひどい口論になったらしくて 庭師のファビオが間に入って止めたそうなんですが、その女の人は帰り際に“呪いにくれぐれも気をつけろ”と言って

帰って行ったそうなんです」

「“呪いに気をつけろ”か。。。じゃあ今回の事件も呪いだというの?」

「僕はそんな事は信じないのですが、祖父が言うのには祖父のおじいさんが呪いで殺されたと

幼い頃から信じ込んでいたらしくて ブードゥーとか黒魔術を毛嫌いしているんですよね。。。」

「お兄さんが黒猫を殺したのが本当だとして、そんな事でお兄さんを殺すかしら?」


そんな話をしていると、2階からタリータと鑑識官の2人が降りてくる

タリータの顔が少し強張って見える

「じゃあ 敷地内を少し見せてほしいのですが、案内をお願いしてもいいですか?」

そう言われたタリータが、勝手に案内をしてもよいのか少し戸惑っているのを見てアドリアーノが自分が案内をしますと申し出る

アドリアーノが玄関ドアからポーチへと出ると、それに続く鑑識官でベテランの“ウーゴ”と若手の“ラファエル” 何食わぬ顔でエヴァもその後に続く


ポーチを降りると、正面に玉砂利の敷き詰められた車道が門まで続き左手の車止めには警察車両とアウディが停められている ウーゴが左右を見渡し右手のプールの方を指差す

「こっちからお屋敷の裏手まで廻って見ても良いですか?」

「はい ご自由にどうぞ」

アドリアーノが右手で“お先にどうぞ”と促す

エヴァも鑑識の2人と共にプールサイドへとついて行き 先ほどから目を付けていた巨大な球体の藤を編んだ椅子に座ってみる 鉄製のアームから太いスプリングで吊るされたタマゴ型の球体に収まり革製のクッションに身を沈める

『この揺れが気持ちいい〜なんだかお金持ちになった気分ね カメラを持ってくるんだった』

などと独り言を呟いていると アドリアーノが近づいてくる

「エヴァ先生こんな状況ですけど エヴァ先生を見ているとなんだか安心します」

「家族のところには戻らなくていいの?」

「先生のお兄さんにだいたいの状況は聞いていますし、母を見ているのも辛いですから。。。」

「そうなんだ ここに座る?」

そう言いながら、1人分のスペースを空けようと モソモソと横にずれるが揺れに苦戦する

「大丈夫です これ一人掛けですし」

「そうだよね じゃあ出るから手を引っ張ってくれる?」

小柄なエヴァが、宙に浮いた球体の椅子から立ち上がろうと必死になっている姿におもわず

笑ってしまう アドリアーノ

「笑ってないで手を貸してって!」

「ごめんなさい 先生があんまりにも可愛くて こんな時に不謹慎ですよね」

「なんで? 笑いたい時には笑えばいいよ 死ぬまで笑わなければお兄さんが戻ってくるのなら

話しは別だけど、そんな訳が無いしね」

「そうですよね 母もそう考えてくれれば良いんですけど。。。もし犯人が捕まれば母の気も少しは晴れるんでしょうか?」



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