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俺には全く関係がない。  作者: みやりく
高田湊は踊れない。
15/68

実行

 新学期三日目。

 

 今日からまた気怠い通常の6時間授業が始まり、ひーひー言いながらも消化している所である。

 

 うちは50分×6授業なので45分×7授業の学校よりも、総時間で考えれば15分は短い計算になる。

 

 でも実際の所、どうなのだろうか。


 5分早く授業が終わるって、結構デカくないか。

 50分は長いぞ〜。

 

 最後の方なんかはもう何も頭に入って来ない、ただ早く終われと念じるだけの耐久タイムが発生する。

 

 それが45分×7授業では、そのつまらない授業たちを5分ずつ短縮出来ると考えれば、何だかお得な気がしてくる。

 

 小学校、中学校とは授業数も時間割も違うので比較対象にならないし、大学はもっと長くなるし、自分では比べようがない。

 

 うーん、でも授業が7個あるって重みが凄いしなあ。

 「7限」って響きがなんかもうヤバい。

 それに加えて、隣の芝が青い効果も付加されてるかもしれないし。


 まさに永遠のテーマである、俺の中だけで。



 そんな俺の思索をよそに、HRが終わった放課後、教室は賑わいを見せていた。


 まだクラス始まったばかりにしては元気なんだよなあ。

 もうこれ充分盛り上がってるんじゃねえの。


 まあそれも今はさておき、俺にもやらなければならない事があるのだ。

 昨日山本と話した、例の体育祭の一件で。


 横浜綾英の体育祭は、誕生月を基準に春夏秋冬の季節組毎に分かれ、順位を競い合う。

 

 中でも中盤にある各季節の応援団による応援合戦には、生徒一同熱が入る所であり、上級生はもちろん一年生からの参加率もかなり高い。


 特にうちは体育祭が5月と、他校に比べて早いために、応援団練習が始まるのも新学期が始まってかなりすぐだったりする。

 

 実際今も既にダンス部員や三年の団長組長を中心として勢力的に勧誘が行われている所、らしい。

 

 で、その応援団に参加するのが、今の自分の"タスク"となってしまっているのだ。


 ちなみに去年の俺はというと、同じく参加していない連中と大富豪アプリを延々やるという、クソみたいな過ごし方をしていた。

 今思うとマジでそれしか記憶ない。

 

 応援団参加の旨はクラスにいるダンス部に伝えて、なるべく早めに参加するのがこの学校のスタイルである。

 山本からもあの後LINEでダンス部に参加の旨を伝えるよう命じられたのでそうする事になっているのだが、いつから俺は彼女の言いなりに。

 

 あと何気に言ったが、昨日の夜いきなりLINEが来た時は結構焦った。

 

 女子から個人宛でなんて来た事が無かったし、思わず手からスマホを落としそうになるくらいに動揺はしていたが、まあ仕方ない。

 何がだよ。


 ともあれ、俺は七月生まれなので夏組。


 そしてこのクラスには夏組のダンス部がちょうど一人いるとの情報を、山本から得ていた。

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