水論
「水」と聞いて最初に出てくる単語は何であろうか。
僕は長年水泳を習っていた。祖母の影響で年長から始め、高校生の時には全国大会にも出場した。
水泳というのは勿論水の中で体を動かすわけだが、それが他の競技にはない独特な感情を引き起こしてくれる。言葉で言い表そうと思うと難しい。「水」という物質と戦いながら進む、という感じの…普通競技というものは人と人との対決だが、水泳に関しては人以外に水とも戦っている感じがしてならない。
結論から言えば、真っ先に思い浮かんだのは「水泳」だった。選手を引退した今も趣味で泳いでいるくらい好きなのだから、当然と言えば当然か。
最近、水によって人が危険に晒される事故が増えている気がする。例えば、台風、記録的豪雨、海や川での事故etc…僕の同級生も、一人水難事故で亡くなった。川で流されたのだそうだ。そのようなニュースを見る、聞くたびに毎回水について考えさせられる。人間は、水が無いと生きていけない。にも関わらず、水によって命を失うこともある。
津波記念碑を知っているだろうか。僕たちの先祖が経験した津波についての記述がそこには記されている。「津波がここまで来たからあなた達も注意しなさいよ」まあこんな感じで書いてある。調べればいくらでもあるから、機会があれば行ってみるといい。
現代人は(勿論僕も例外では無い)水、いやもっと広く言えば自然を舐めているのである。日本史を学んだ人は知っているだろう、昔の日本人は、自然のあらゆるものに霊が宿っているのを認めていた。アニミズムというものだ。自然を支配するのではなく、むしろ自然に対して敬意を表していたのだ。しかし今はどうか。街で聞くのは、自然災害が無ければいいのに…という声。いや、自然を支配しようとするのがそもそも間違っている。
例が長くなってしまった。要するに、自然災害による被害を減らす方法の一つとして、昔の人の知恵、経験を活かすことが大切なのだ。そして、自然に対する意識を変えなくてはならない。支配から、敬意へ。これからは温暖化が進み、令和となってからもさらに災害が増えるだろう。みなさんも、くれぐれも用心してほしい。
水から分かる自然の強さ。それは人間には到底計り知れないものだ。
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本文でも書きましたが、これからも自然災害は増える一方です。主体的に行動して、未然に防ぎましょう。