ついていかない心
結局散々泣きじゃくった私はその後隼人に自宅まで送られて帰宅した。
深夜まで隼人からの連絡を待ったがケータイが鳴る事はなかった。
そして、泣き疲れていつの間にか眠ってしまい気がつくと朝の8時だった。
「はあーたっちゃんと約束してるんだ・・・
こんな時に行きたくないなあ・・・」
すっきりするためにシャワーでも浴びようと脱衣所に行き鏡で自分の顔を見た。
「ひどい顔・・・・・」
「はあー、あれだけ泣けば目腫れるよね。」
シャワーを浴びて顔が冷たくなるまでパッティングした。
「これが限界かなあ・・・」
「あとは化粧でなんとかしよう」
なんとか自分の顔と格闘しつつ化粧を終えると、1時半だった。
「はあ・・・そろそろ行かなきゃ・・・。」
「行きたくないなあ・・・。」
重い気持ちのままなんとか電車に乗り、
ケータイを見ると学校の友人からメールが来ていた。
「今日、龍也と遊ぶんでしょ(^^)/?」
聞くとたっちゃんはその子に私の事をいろいろ相談していたらしい。
「そうだよ。あんまり行きたくないけどねww」
と送った。
「ははwwめんどうなんでしょ?wwがんばって~ww」と来た。
めんどうだと言えばそうだが、
隼人の事がなければ素直に遊びに行けたのになあと考えながら電車に揺られていた。
誰かに相談しようかとも考えたが、
結局仲が良い彼女にも相談できず、誰にも隼人との事は話せないままだった。
考え事をしているうちに駅に着いた。
するとたっちゃんから「ついたら連絡してww」とメールが来ていたので、
急いで待ち合わせ場所に向かった。
待ち合わせ時間より少し遅れて着いてしまった私は急いで電話した。
「遅くなってごめんねっ今着いたー」
「わかったよー今そっち行くから待ってて。」
すると、向こうから歩いてくるのが分かった。
「遅くなってごめんね。」
「いいよー。どこ行こうかカラオケでも良いけどこないだみんなで行ったよねー。」
「私カラオケでも良いよww」
「じゃあカラオケいくか。」
正直どこでも良かったのもあったが、カラオケだと歌っていれば会話に困らないだろうなと思った。
カラオケでは、たっちゃんがくっ付いて来たりするのでそれを避けるのが大変だった。
すると、ケータイが鳴ったので私はトイレに立った。
隼人からだった。
着信ボタンを押し「もしもし?」
「あやね?昨日連絡できなくてごめん。考えたんだけどやっぱ俺あやねとはもう・・・」
分かってはいたが、どこかでまだ、自分のところにとゆう望みがあった。
今までは私が泣いて隼人を繋ぎ止めていたがもう限界だったみたい。
「そう・・・・もうだめなんだね・・・」
「うん・・・ごめんな、でもあやね俺と居ても幸せになれないし・・・ごめん」
「わかった・・・」それ以上言葉が出てこなかった。
「じゃあ・・・電話きるな。」
「ばいばい。」
その後、泣きそうだったが、こらえて部屋へ戻った。
その後はたっちゃんが話してる事も耳に入らず、上の空だった。
カラオケを出て、正直すぐ帰りたかったが、
今度は、たっちゃんが行きたい場所があるというので行くことにした。
そこはデートスポットで人気な最上階に夜景の見えるタワービルだった。
「あやねちゃんと夜景見たくてww」と言われたが、
私が一番来たくない場所だった・・・・
ここは隼人との思い出の場所だった。
隼人に好きと言われたのもここだった。
ぼーっとしながらエレベーターに乗り最上階についた。
たっちゃんに「きれいだねえーww」と笑顔で言われ
「すごくきれいww」と返すのがやっとだった・・・
隼人の事ばかり思い出して横に居るたっちゃんに申し訳なく思ったが、
考えたくなくてもここに居ると隼人の事ばかり・・・
「あそこの椅子に座って少し話そうww」と言われ少し夜景を見ながら話す事に、
座って話をしている間も、
「ここで隼人といろいろ話したなあー」とか思い出すばかりで、
たっちゃんの話が全く耳に入ってこない・・・
もう、限界に来ていたので「トイレ行きたいなあ」
と言い「じゃあ行こうか」と展望台をぐるっと回ってトイレへ、
「ちょっと待っててねー」
「はいはーい」
女子トイレに入り、トイレの個室で、
「はあ・・・さすがにここはつらいなあ・・・・・
もう、限界だよお・・・帰りたい・・・
隼人の事ばっか思い出してつらいよお・・・・・・」