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はじまり・・・

人はなぜ後悔をするのか・・・


後悔をした時にはもう伝えられないのに・・・

あなたの中にはもう私は居ないのに、

分かっていた事なのに涙が出てくる。

私の私だけ取り残されてゆく・・・


誰しも一度や二度は繰り返す恋愛の後悔『あの時あんなこと言わなければよかった。』『何であんな事したのだろう。』『もっと素直になればよかった』もう一度はないのに過ぎてからわかる自分のした事への後悔。

後悔なんてしたくないのに・・・


私もそうだった。


私、瀬川あやね。21歳。女子。

充実した毎日を過ごしてるとも言えず。女としても努力してるとも言えず。人付き合いも上手とは言えない性格で友達も少ない。むしろ一人で過ごすのが好き。もちろん彼氏も居ない。欲しくないわけではない。今までだってそれなりに恋愛してきた。淋しいときだってある。誰かに側に居て欲しい時だってある。ただ、少し面倒なことが苦手。私は一人好きのさびしがり屋という面倒な性格。さらに、他力本願というダメ要素のパレードである。


何か最近また寒くなったなあと車の助手席の窓からぼーっと外眺めていた。

私は車の免許をもって居ないので誰かの助手席専門。


『・・ねちゃん、あやねちゃん!!』

『んっん・・あっごめんぼうーっとしてた。何たっちゃん?』

『まーた俺の話聞いてなかったのかよ?』

『はは。ごめんごめん』


という、人の車に乗せてもらいながら一人でぼーっとして人の話を聞かない。

彼は、藤野龍也同じ学校の同じクラス。見た目はちょっと怖い?私は思ったことないけど、毎朝私の事を迎えに来てくれる車大好きなとても優しい人です。


毎日学校に一緒に行ったり放課後何人かでカラオケに行ったりドライブしたり私の数少ない大切な友人の一人。

ただ、女の子関係がちょっと・・・笑


そんな感じの毎日を過ごしていたある日。

めったに参加しない飲み会にめずらしく参加した帰りだった。

『瀬川?瀬川?』

駅で誰かに後ろから名前を呼ばれた。

振り見てみると高校の時の同級生だった。

『葛西くん??』

『やっぱり瀬川だ。久しぶり。』

『久しぶりだね。元気だった?』

『元気。元気。あっ時間やばっ!!電車っ!!あっ俺今こっちにいるんだ。連絡したいからアドレス教えて。』

『あっうん。赤外線でいい?私送るね。はい。』

『おっ来た。来た。後でメールする。じゃっ俺行くわ!!』

『はーい。じゃあね。』

葛西君は改札に走って入って行った。

『あっ私も電車の時間やばいじゃん。』

私はなんとか電車に間に合い窓から動く景色をながめ葛西君と偶然出会ったことをきっかけに高校時代を思い出していた。

『そういえば私、高校の時、葛西君のことずっと好きだったんだよなあー。本人にも、誰にも言えなくて結局そのままだったなあ。』という忘れていたことを思い出し、懐かしかった。今は良い想いでだった。

次の日の夜、葛西君からメールが来た。

『昨日は偶然でびっくりした!!また話しとかしたいし近いうち飲みに行かない?』

私もまた話したいと思ったので『飲みいいね~♪行こ!行こ!』と返した。

『急だけど今週末あいてない?』と来た。

私は基本的に週末予定はないので、『良いよ。行くところは葛西君に任せまーす\(^o^)/』と返した。

『俺、基本居酒屋とかしか行かないけどいいの?』と来たので。

『私、居酒屋好きよ(^^)/』と返した。

『おっけ!!じゃあ適当に決めておくから近くなったらまた連絡するなー』とメールは終わった。


飲みに行く前の日。

葛西君から『明日八時に〇〇駅な!!』と来た。

『分かりましたー(^^)/楽しみにしてまーす。』と返した。


次の日。

『俺ついたよ。』と連絡が。

私もちょうど着き無事に会うことができた。

葛西君が選んでくれたお店はちょっとおしゃれな居酒屋風なお店でお料理もお酒も美味しかった。

三年くらい会って無かったが、お酒のおかげか会話が弾みとても楽しかった。

葛西君は短大をでて今は事務関係の仕事をしているらしい。

私も自分の近況などを話しお互い電車の時間もあるのでその日は帰宅した。


飲みに行った日から葛西君と頻繁に連絡を取ったり、葛西君の仕事が早く終わり会える日はドライブしたりした。

いつの間にか一緒に過ごす時間が増えていった。

そんな毎日が、すごく楽しかった。気が付いたらまた、好きになっていた。


会ったりするのが当たり前になり、お互いの呼び方も『あやね』、『はやと』になった頃だった。

はやとが急に『話あるんだけど・・・』と言ってきた。

私はもうそろそろ付き合おうとか、きちんとした言葉が欲しかったので、はっきり言ってくれるのかと期待した。

しかしはやとの口から出た言葉は、




『俺、彼女居るんだ。』



理解できなかった。頭の中がぼーっとした。


『えっ・・・・えっ・・・・』言葉が何にも出てこなかった。


『ごめん・・・』


『ご・・ごめんて何??』

『なんで?』涙が出てきた。


『うっっうっ私は何だったの!!!』

『お前のこと好きだよ。でも、付き合えない。』

『付き合えないんだったら、思わせぶりな態度とらないでよっ!!好きとか言わないでよ!!』

『少しは期待してたんだからっはやとのバカ!!!』

『なんで?なんで?』

『ごめん・・ほんとごめん。』


その日は家に帰ってもしばらく泣いていた。


しかし、その後もはやととは会っていた。きっと好きになったら負けとはこの事だろうと思った。

二人でいる時は楽しかった。もしかして、私のもとにという期待もあった。

でも、浮気相手という私の立場は変わることはなかった。

たまに、はやとに辛く当たることもあった。

言い争うこともあった。幸せだったほんの少し前のことが懐かしく感じて辛かった。

それでも好きだから。一緒にいたかった。悪循環だって分かっていた。

都合のいい女になっているのが嫌でも、一緒に居たい気持ちが強かった。

いつまでもこのままじゃ駄目なことくらい自分でもわかる。分かっているけど気持ちが追いつかない。



そんな生活をしている頃だった。


ケータイにたっちゃんから。

『あやねちゃん来週あいてる?』というメールが来た。

『どしたあ?』と返すと。

『遊びたいな♪』と来た。

彼はこんな私に好意を持ってくれていた。

本当はこんな私に好意をもってくれたことをありがたく思わなければいけないのに。

今の私にはそれができなかった。

はやととのことで頭がいっぱいだった。

でも、断ることもできず、『いいよ(^^)/』と言ってしまった。

5日後『明日〇〇〇に3時ねと』メールが来た。



はやとからも久々にメールが来ていた。

明後日車で遠出しようか。という話をしていたから、その話かなと思った。

すると、『今日の夜会える?』という内容だった。

『会えるよ。』と送った。嫌な予感がした。


その日の夜。

はやとが車で迎えに来た。

『ちょっと走ろうか。』と夜のドライブにでた。でも、二人とも会話はせず車内に音楽だけが響く。

しばらく走ると海が見えてきた。車をとめてふたりで車内から海を眺めていた。

するとはやとが、『なあ・・・この関係おわりにしないか?』

『このままだと、お前幸せになれないよ。俺はお前のこと幸せにできないし。』

『やだよ・・・二番でもいいよ・・・一緒に居たいよ・・・』

『やっぱり駄目だよ。なっもう会うのやめよう?』

『なんで・・?なんでこんなに急に・・・?』

『急じゃないよ。ずっと考えてた。それに・・・彼女が妊娠したんだ。』

『えっ・・・・・妊娠?・・』

『だから、俺の勝手だけど、もうお前と会うこと出来ない。ごめん。』

『ううっうう・・・』
















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