第9話 先生?
このさきいきのこるをこの先生きのこると読んだことが有ります。先生、きのこるってなんだ?
「お、お前、魔男か……」
「もうそれやめましょうよ。ま・ほ・う・つ・か・い・です」
「魔法使い?」
「そうです。僕男の子。魔法使える。ここまで大丈夫?」
「馬鹿にするな。それは分かる」
「では魔法を使えるのは女性だけではない。魔女は間違い。ですから魔法使い」
「お前、実は女だろ。確認してやる、見せてみろ?」
「ナニを見せろと言うんですか?」
「少し服を脱ぐだけではないか」
「やめてお婿に行けなくなる……って冗談はここまでで貴族相手に嘘は言えませんよ」
「そうだな子爵からも男の子だと聞いてる。しかし私は男の体をよく知らないのだよ。だから確認の為少し服をだな……」
「や、やめて。誰か呼びますよ」
「冗談だよ。でも本当に男なら将来結婚してやってもいいぞ」
「残念ですがもう子爵の姪と婚約してます」
「こんな美少女だぞ良いのか?」
「自分で言わないで下さい。確かに整った見た目ですが、中身も大切でしょう」
「真面目に言うなよ。私男に免疫ないんだから」
「じゃあ脱がそうとしないで」
「いやだってな、昔から男には魔法は使えない。女の方が強いと教わって来たんだぞ。いくら地獄の業火の息子でも……」
「それ言っちゃだめ!その言葉は聞かれると命の危機」
「何が危ないのかな?」
「おかあさ……ママ!」
「ローザ様」
「もうあれは見せた?」
「魔法なら見せました」
「服は脱いでくれませんでした」
「そう、どの属性を?アウラさんは何言ってるの?」
「土だけです。アウラ先生は僕が男だと確認したいみたいです」
「土だけとは?」
「あ~、面倒なんで、右手の前に小さな火。その上に水でお湯にして風で飛ばす。で、温かい雨魔法とか名付けてみました」
「「複合魔法?」」
「はい。練習したらできました」
「あの、あなたは神の使徒様ですか?」
「違います。普通の名も無い3歳児です」
「「絶対違う」」
「あのね。分かってないから言うけど一人で複合とか普通に無理なんですけど。複数人でやってもタイミング難しいから、普通うまくいかないの。私も昔……」
「ママ、口調が少し変わってますよ」
「属性複数に複合魔法。親は美人。これって最強では?あの妾でいいので将来……」
「3歳相手に何を言ってる?まだ若いのが一時の感情でそう言う事を言うものではない」
「あなたが一番おかしな3歳よ」
「ママ。僕は普通の子供ですよ。少し考えなしの少女に常識を述べただけです」
「いや、あのね、それが非常識なの」
「では先生と呼ばせてください」
「逆ですよ。先生役が、先生って相手を呼んだら意味ないですよ。僕の偽装の為の先生なのに」
大丈夫かなこの先生。
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