第18話 勉強
5歳の誕生日からも普通に成長し10歳の誕生日を迎えた。来年からの学校をどうするかの話し合いになった。一応この世界では11歳になる年の年始に学校に入学できる。強制ではないがより良い就職先を探すなら行くしかない。初等教育は4年。高等教育も4年。高等教育は特に平民などの家の経済的事情、学力の問題などで行けない人の方が多い。
兄は現在初等教育を受けている。学校が遠いため寮生活で今家にはいない。
父と母は
「レオは頭も悪くないし出来たら高等教育学校(以下高校)を卒業しておいた方が働くのに有利ではないか?婚約者も居るし」という意見で
「僕もそう思います」の一言で終わった。
しかし母は
「そこは納得しているけど……子供が2人共学校で居なくなるのは寂しいわ」
「お母さま、小さい頃から自立して生活できるようになる方が重要では?」
「あなたはもっと子供になって。なんかすぐに出て行ってしまいそうで怖いの。あなたは成長して大きくなっても私達……私の愛すべき子供と言う事は変わらないことを忘れないでね」
「お母さま。お父様も大切な家族です。当然兄も。この命つ続く限り忘れる事なんて……ないよ」
「何で最後自信ないの?私達も同じ意見よ。ありがとう」
「少し家族の事考えていた時にアビの事を……何でも有りません」
「そうね。アビちゃんも家族になるのね。学校で他の人に盗られないようにしないと。彼女は魔女の素質あるし顔も可愛い、家も良い。絶対狙われるよ」
「ふ、不安になる事言わないで下さい」
「不安なんだ」
「それは一応婚約者ですし。は、破棄なんかされたらもう結婚出来る気がしないですし」
「アウラが居るじゃない?一応騎士爵だし、悪くないわよ」
「先生はなんか……魔法目当てにしか見えないので」
「いいじゃないそれでも。魔法の為だけでこんなに結婚してと言ってくる人はいないわ……多分」
「いい加減な……息子の人生がかかってるのに、知らんけど。みたいな事言われても」
「その人の心はその人しか分からない。当然じゃない?」
後日ソマリ様とアウラ先生とアビの三人で話し合いになった。
「レオ君学校通うよね?少しここから遠いから私の別邸から通ってくれ。アウラとアビも同じ所に住むから」
「私が利用しても良いのですか?」
「今は使われてないが手入れはしているし使用人もいる。君とアビは婚約者だしアウラは護衛兼監視役だ。魔法の件も有る寮生活は危険だろう」
「心遣いありがとうございます」
「まあ儂も二人に会いに行きたいと言う希望も含まれている」
ソマリ様と出会えて本当に良かった。何かお返しがしたいな。
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