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テーマ詩集:身体検査

蛇の手脚とオッドアイの龍の第三の眼

作者: 歌川 詩季

 だいなしにしちゃうこと、あります。

 あたしは だいなしにするのが とくい

 たいせつに なりすぎて

 あつかいかたを まちがえちゃうんだ


 あたしは だいなしにふるのが じょうず

 大好きに なりすぎて

 やりかたなんて わかんなくなっちゃうんだよ



 だから あたしは

 蛇に手脚(てあし)をつけちゃったひとの

 きもちがよくわかる

 あたしだったら

 つばさと ぐるぐるのつのまでつけて

 くちから炎をはかせるか

 せびれから ビームをぴかってさせるはず


 だから あたしは

 龍にひとみを()き忘れたひとの

 きもちがぜんぜんわからない

 あたしだったら

 右がゴールド 左がシルバーの オッドアイと

 おでこの第三の()まで

 開眼させちゃうかもしれないわね



 でも これじゃあ だいなしだ

 よかれと おもっちゃったのか

 ふかくは かんがえてなかったのか


 どっちにしろ

 こんなふうに だいなしにしといて

 あわせるかおなんて ないし

 すれちがって うしろすがたをみられるのさえこわい


 でも だいなしのまま

 ぜんぶ おわらせちゃうのだけは もっと やだ!

 じぶんでだいなしにしといて

 ほんっと かってなやつだけど

 たいせつだし 大好きなんだよ


 ちゃんと ごめんなさいするし

 ふたりぶんの カフェラテとドーナツも買ってきたんだ


 蛇なら手脚(てあし)のはえてないやつを

 もういっかい()くし

 龍だって オッドアイだけど

 おでこに()がないやつを()くつもり



 だいなしにすることは とくいだけど

 うやむやにすることは にがてだから


 かおをまっかにして 涙目になりながら

 ひっくりかえったトレイのうえに

 きれいにならべて のっけなおせないかって

 よつんばいになったあたしを

 みっともないって

 わらってるひともいるんだろうけどね


 ひざをよごして ゆかをはいまわらなきゃ

 きっと 一生後悔するってことは

 わかってるから すきにわらってくれればいい



 あたしは

 だいなしにするのが とくいだし

 だいなしにするのが じょうずなのに


 だいなしをあきらめるのは すごくにがてだ

 ごめんね。

 もう、なんとかできないのかな?


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


「蛇足と画竜点睛」が裏タイトルです。

 そっちに、しとけばいいのに(苦笑)

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつも、もの凄い、発想ですね。凄いです。 [気になる点] 無 [一言] 無
[一言] 不器用なりに相手への愛情を表そうとする主人公がとても愛らしく感じました。 大好きが暴走して、相手に嫌な気持ちをさせてしまったのなら、謝らなければいけないけれど。 繋がりを断ちたくないという気…
[良い点] 思い入れがあるから 色々したい 二次創作なんて、 そんなものの集まりですよね だからきっと、 お友達はいっぱいいると思うのです 大事だから 手を出したくない 終わってしまうことが悲…
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