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拓と私

パラジウムの神器

作者: 星野☆明美

「悪霊退散!」

拓がパラジウムの神器の剣を一振りすると、禍々しい地縛霊が一刀両断されて、断末魔の叫び声をあげると、消え去った。

「すごいね、拓」

星花が固唾を飲んで見守っていた。

「これなら、私から離れて、独り立ちできるんじゃない?」

「それ、いやみか?」

「いいえ。事実だと思ってるわ」

がらん。

拓は剣をその辺に放り投げると、力いっぱい星花を抱きしめた。

「拓……、拓!何してるの!」

星花がもがこうとしたが、がっちりつかまってしまって身動きが取れなかった。

「星花、星花。2度とそんなこと言わないでくれ。お前がいなかったら俺は駄目になる」

「そんなこと」

「あるさ。絶対、お前から離れないからな。お前から離れたら最後だ」

「大袈裟なんだから……」

そう言いながら、星花は、もし拓がいなくなったら、自分こそどうなるだろうか、とぼんやり考えた。

拓に抱きすくまれて、肩越しに星空が見えた。オリオン座。白い息が空へ吸い込まれてゆく。

「わかった。もう、言わない」

「俺たちは運命共同体だ。どっちかが欠けても駄目だ」

「うん。うん、拓……」

星花の瞳から涙が流れた。

拓はやっと星花を離して、大丈夫か?、と心配した。

「大丈夫。……その剣、私にも使えるかな?」

「おう。練習しようぜ」

「うん」

神器があるだけで、かなり心強い。

銃刀法に抵触しないように、星史郎さんが手続きをしてくれていた。

免罪符を持ち歩いて慎重にやっていこう。

2人の絆がまた深まった。

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