9038列車 エピローグ
智暉サイド
ANA774便 新千歳1125→大阪伊丹1325 B737-800(JA81AN)
大阪空港1353→大阪モノレール→蛍池1356
蛍池1400→阪急宝塚本線急行→大阪梅田1415
大阪1430→東海道本線新快速→守山1524
萌「タウシュベツ川橋梁、どうだった。全然写真送ってきてくれないんだもん。」
と文句を言われた。
僕はスマホのアルバムから今回撮った写真を見せる。氷の下から顔を覗かせたタウシュベツ川橋梁。こういう光景が見れたのはとてもよかったのだ。
萌「へぇ、こんな風に見えるんだ。良いなぁ・・・。」
智暉「やっぱり萌だって行きたかったんじゃないか。」
萌「・・・でも、しばらくは行けないわよねぇ。子供達がもう少し大きくなってからでないと。」
もう少し・・・。ツアーを主催しているひがし大雪ガイドセンターでは小学校以上の子供に参加を制限している。ということは行くなら自動的に小学校に上がるくらいまで待つしか無いか。今は2歳だから、あと4年かぁ・・・。流石に4年後もタウシュベツ川橋梁が繋がったままであるかと言うことは分からない。脅し()もあることだしなぁ・・・。
智暉「じゃあ頑張って4人行けるようにお金貯めないとなぁ。」
萌「私も仕事頑張って稼がないとね。」
智暉「期待してるよ。僕の年収はもうあんまり上がらないだろうし。」
萌「はいはい。」
そう言いながら、萌は僕の方に体重をかけてくる。子育てのワンオペで大分つかれたんだろう。こういう時くらいは許してやっても良いか・・・。
萌「あっ・・・。もし、次タウシュベツに行く時は飛んでいくのかしら。」
飛んでいくとは「飛行機使っていく」って意味だろう。
智暉「流石に子供を12時間かけて北海道まで連れて行くわけにはいかんだろ・・・。」
萌「だよねぇ・・・。」
智暉「それに・・・。」
萌「それに。」
智暉「やっぱANAは良いんだよなぁ。」
萌「ナガシィが飛行機に浮気して帰ってきた。」
数年後、新幹線で行かないことに相当ごねられる事になるとはまだ知らない話。