5日目:知らないフリ。
5.レニィさんには「知らないふりをしていたんだ」で始まり、「きっとそれを幸せって呼ぶんだね」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字)以上でお願いします。
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知らないフリをしていたんだ。
あなたの事が嫌いになった自分自身の事を。
そんなはずはないと。
お腹の底から憎くて、腹立たしくて、大声を上げたいぐらいの気持ちはなかったし、会話も連絡もできているから、普通に意思疎通はできていると思っていた。
嫌いになんてなってない。
まだ好きだと。
だけど、毎日止まずに必ずくる連絡。
たまには通話してほしいという要求。
忙しくても、次はいつ会えるのかと、せっつかれてばかり。
石臼でゆっくりと粉にされるように、自分自身がすり潰されている事も、知らないフリをしていた。
また同じことを繰り返していると認めたくなくて。
けれど、いい加減に認めざる得ない時はやって来た。
どんなに強がっても、限界がやってくることを止める事は出来なかった。
知らないフリをしていた感情に、目を向けて、一歩を踏み出した。
踏み出した先は、思った以上に広くて、自然と思えた。
きっとそれを幸せって呼ぶんだね。
※あくまで創作です。
実在の記憶、記録、人物その他諸々とは一切関係はございません。←