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#書き出しと終わり  作者: レニィ
1/7

1日目:私に少し足りないものは。

あくまで創作物です。


何かを否定するために書いたわけではありませんし、

そのような行為を示唆肯定・推奨している訳ではありません。

1.レニィさんには「私に少し足りないものは」で始まり、「私は諦めないよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以内でお願いします。


____________________________________________________________


私に少し足りないものは、


ズバリ、魔法みたいな奇跡の力。


お助け妖精がやって来て、私に変身のコンパクトや指輪を届けてくれる日も、魔法学校からの入学案内をフクロウが運んでくれる日もやって来ないし、猫に案内されて不思議な猫の国へ行ける道も、何にも見つからない。


どう考えてもおかしい。


10歳を過ぎても、フクロウは飛んでこないし、中学生になっても変身もできない。

野良猫を必死に追ったのに、結局得られたのは、大人の怒鳴り声だけ。


階段から転げ落ちても、トラックに跳ねられても、真夜中に鏡を覗き込んでも、その鏡を割っても、何にも起きない。

どう考えても、魔法の力が足りない。


超能力の本をたくさん読んだし、魔女の本だって、図書室で何回も借りた。

ドラゴンの生態や種類については、その辺のドラゴンのキーホルダーを下げてる男子より絶対に詳しいのに、どうしたって、超能力も、魔法も、ドラゴンも私の目の前には現れてくれない。

本の通りにお札を作っているのに効果はなし。

絶対に何かがおかしい。

だって、私は努力しているのに。

どうしたって、私の元には望むものがやって来てくれない。


箒にどれだけ跨っても、拾った枝を杖にしても、他の子が行かないようなところへわざわざ足を運んでも、私の元には、何も起きない。

誰かがまるで、何かを邪魔しているみたいに。


周りは私を馬鹿にして、笑って、ゴミを投げつけてきたり、大切にしている本を隠したりする。

親も先生も、「現実を見なさい」って言うばかり。


箒は取り上げられて、杖はいつの間にか捨てられる。お年玉で買ったルーンストーンは、妹のままごとセットにされていたし、呪符は勝手に剥がされてる。


きっと、邪魔者は。

私以外のみんななんだ。


それに気がつくのに随分とかかってしまった。だってもう私は高校生だ。

魔法学校の入学にも、変身する正義の味方になるにしても遅すぎる。

私は学校に通って、今まで通り魔法や奇跡のヒントになりそうな本を探すしかなかった。


そして、見つけた。


異世界転生。

きっと、私に少し足りなくて、必要だったキーワード。

別の世界で、私の魂だけが、誰にも邪魔されずに、魔法みたいな奇跡をもたらしてくれるはず。

トラックは前に一度失敗している。

だから、今度は……。


「私は諦めないよ」


魔法と奇跡の世界。

今行くから待っていて。

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