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ハイスクール宇宙海族  作者: ノアノサクラ
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アクア防衛戦で よーそろー


教官たちと別れてから1日がたった。

まだ第一防衛ライン到着までには半刻が必要だった。

まだ戦争をする気持ちにはなっていなかった。

いや戦争を舐めていたのだ。眠りについたかついていない時、サイレンと共に冬花が入って来た。

「敵襲です、艦長」

と慌てて時雨に声かけた。

時雨は靴下を履こうと手にしたのは、白い手袋だった。

その手袋を履こうと片足立ちで浮いている足を一生懸命入れようとしていた。

「時雨ちゃん?」

と冬花は何してるのと顔を左に傾けて疑問の目を投げかけた。

時雨は冬花の顔見た時、この靴下入らないなと考えていた訳だが思わず"ハッ"とした。

時雨は急に恥ずかしくなった、靴下と手袋を間違えて履こうとしていたのだ。

普段は間違える事などない。

しかし人間焦りとか慌てたりとか平常心で無くなった時、思いもよらない行動を取ってしまうのだ。

今まさにその行動を取ってしまった。

時雨は靴下を履き何事も無かったかのように「冬ちゃん行くよ」と冬花にすれ違い様に声かけた。少恥ずかしいなぁと頬を赤ていた。

冬花は時雨の行動に呆気に取られはしたが

"プッ"と笑いながら時雨を追った。

「敵艦は?」

とブリッジに入って来た早々に時雨は聞いた。

「前方後2時間で射程距離です、数は巡洋艦クラス10隻程度」

「第一戦闘配備、スクランブル準備」

と時雨は言った。

冬花は全艦放送にて

「第一戦闘配備、航空隊はスクランブル発進準備」と伝えた。

右舷左舷の副長に伝達。

「本体の初弾によって戦闘開始、スクランブルの要請後発艦すること」

を伝えた。

両副長から「了解」と返答が来た。

「α(アルファア)隊全機搭乗完了か?」

「β(ベーター)隊全機搭乗完了か?」

と副長 依羅 瑠奈 が聞いた。

「a1からa5まで各機搭乗完了、スクランブル行きます」

「β1からβ5まで各機搭乗完了、スクランブル発艦出来ます」

と各隊長より報告あり。

「スクランブルで行ける状態にし待機命令、良いか?」

と副長から伝達

「了解」と一斉に返事が返ってくる。

同タイミングにて

c(カオス)隊全機搭乗完了か?」

d(デルタ)隊全機搭乗完了か?」

と左舷副長 水倉 楓 が聞いた。

「c1からc5まで各機搭乗完了、スクランブル発進できます」

「d1からd5まで各機搭乗完了、スクランブル行けます」

と返答が返って来た。

「本体よりスクランブル要請があるまでそのまま待機、よいか?」

と副長より伝達。

「了解」と返答が返って来た。


時雨は思案していた。敵艦は10隻程度この前の二倍だが此方も攻撃力からすれば単純に三倍以上だ。

右舷左舷の主砲が使えるだけでなく航空隊もいる訳だから。

「航空隊との連携を実践でやりたいんだけど、どうかな?」

と時雨は冬花に聞く

「航空隊ははっきり言って自由だから此方の主砲範囲に入るな位しか無いんじゃないかな?」

と冬花は返す

ウーンと唸っていた時雨は

「ヨシ、今回は航空隊に任せよう、実力も見たいし」

と丸投げを選択した。

冬花は期待した内容と違いズルッと転けそうになったが、

「まぁそれもヨシですね。本艦は後方支援と言う事で」

と冬花はさらに続ける

「で行動全て丸投げは流石に無いでしょう?」

「やっぱりダメか」

と思わず漏らす

冬花はエッ本気で全部丸投げするつもりだったの?指示をするの私なんですけど。

やめてよね、たったそれだけの指示でわたしはいつも読み取り細かい指示に変える訳だが、今回は情報少なすぎる。

まぁ勝手に指示すれば良いだけだけどね。

「冬ちゃん?」

と時雨は物思いにふけっているのか、ボーとしている冬花に声を掛けた。

「うん?」

と時雨から名前を呼ばれ返事を返した。

「右翼最先端からα隊を上空から下空へ奇襲

その内側をβ隊に下空から上空へ奇襲其れを交互に内側に攻撃して行く。

逆に左翼は先端からd隊を下空から上空へ奇襲その内側をc隊に上空から下空へ奇襲しながら内側に入って来る。私たちは中央付近の敵に発砲して陽動を掛けるでどうかな?」

「良いんじゃ無いかな、で作戦名は」

と冬花は聞いた。

「DNA作戦」

時雨は答える

「ハァ?何故DNA?」

飛行機の飛ぶイメージがDNAの模様に似てない?」

「あぁ、確かにでもパルスとか波のイメージでも良いんじゃ無いの?」

「あっそうか、Hz作戦しよう」

「今度は周波数なの?」

「作戦名は簡単明瞭が良いじゃん。

昔のアニメで、キツツキ作戦とか、コソコソ作戦とかパラリラ作戦とかモクモク作戦とかトコロテン作戦とかあったじゃん」

「あったけど、アニメが違うだけでキツツキとトコロテンは同じ様な作戦行動だよ。一点突破と言う意味では」

「えっそうなの?キツツキは一隻だけ侵入させるだけであとは逃げちゃう作戦で、トコロテンは皆んなで一点集中してあえて分厚い所を突破して逃げちゃう作戦じゃ無いの?」

「逃げること前提なの」

本来のキツツキ作戦は超大昔に武田信玄と上杉謙信の戦い。

川中島の戦いだったと思うけど、まずは兵を二つに分けて一つが攻撃、相手が逃げる場所にもう一隊の兵で待ち受けて叩く作戦だよ。キツツキがエサを取るときに反対を叩いてびっくりして逃げて来た虫を食べる事からついた名前だからね。

アニメとは違う作戦内容なんだけど。

アニメは戦争や作戦など知らない人でも想像しやすいように簡単で想像からわかりやすい言葉を使っているのだからアニオタ風作戦名はやめて」

「チェ、わかったわよ。作戦名は皆んなで波乗り大作戦」

右手を拳銃のように見立てて、真上にあげ左手は腰に手を当て両足は肩幅に開いてエッヘンとドヤ顔の時雨がいた。

冬花は諦めて、右舷左舷の副長及び航空隊に指示をした。

敵艦発砲後航空隊は発艦し指定位置へ移動。発艦時本艦は援護射撃を行う。

指定位置到着後、各隊各々の判断で攻撃開始敵艦殲滅後帰艦する。

トラブル発生時は、作戦行動は即中止し、帰艦する事を伝えた。

「作戦名は

皆んなで波乗り大作戦(フォーウェイブ)です」

赤裸みながら話す冬花

[冬花は四つの波でフォーウェイブとしたかったらしい]


「ダッセー、皆んなで波乗りってピ○チュウかよ」

「それ言うならポ○モ○かよにして」

「波乗りピカ○○ウとかあったじゃん」

「そうだけど他の作品名とか出すのやめようよ」

と話していたが、敵艦より発砲があった。

サイレンが鳴り響き皆に緊張が高まって来た。

「皆んな骨伝導式イヤホンを付けた?」

時雨は全艦放送にて聞いた。

「はい」と返事があった。

紅葉からだけど

この艦の乗員は必ず骨伝導式イヤホンを常時付けなければならないことになっている。

ついているか分からないくらいの感触でどれだけ付けていても痛くはならないから気にはならない。何故常時取り付け義務があるのかは聞いていない。


「全艦撃ち方ハジーメ」

ドビューン、ドビューンと発砲された。

援護射撃が始まった為各航空隊は発艦した。

上に上がる隊、下に下がる隊と各々と飛び立った。ある程度の高さになったら横一列に並んだ。

骨伝導式イヤホンから、各隊長に

「お前たちはバカかと入った。横に広がれば敵のレーダーに数がバレるだろう。レーダーは2Dで見てるんだ。3Dで見てないんだ。だから縦に並ぶんだしかもなるべく密集して。

だから上の部隊と下の部隊の2D上同じ場所で行動しろ」

「こいつ誰だ?しかも男の声だったよな。まぁ腹立つけど間違えちゃいないな。みんないいね」

「了解」とハモった。


「さあ行くよa1からa各機へ、上から叩き潰すよ」

「了解」

「β1からβ各機へ上昇しながら攻撃します」

「了解」

「c1からc各機へ攻撃開始します」

「了解」

「d1からd各機へ狩りの始まりだよ」

「了解」

と各小隊は攻撃に入った。

『うぉー行けぇ』

と叫びながら操縦桿を引いた


「艦長我が頭上から何か来ます」

「何かってなんだ」

と敵艦は叫んでいたが、もう時は遅し上から下からと交互に攻撃をくらい全部で十一隻は撃沈した。当初は十隻程度最終的には十一隻と最初と数が違った。レーダーはあくまで参考にそれよりも多いと考えろと教えてもらった戦いだった。

航空隊のメンバーは全員無事帰艦した。

飛行機がまるで自分と一体化したような感じだったと全員が話していた。

そして時雨に報告があった。

誰か知らないが男の人の声で助言があったと

時雨や冬花は一人しか思いつかなかった。

お兄ちゃんはやはりこの艦にいる。


最後まで読んで頂きありがとうございます。

次回更新はGW中にしたいと思います。

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