学園長小桜夕海の憂鬱でよーそろー
小桜夕海は学園長室兼スペースマリン作戦本部別室に来ていた。
「どうしてこんなになる迄わからなかったの?」
と作戦本部に食って掛かっている。
"チッ"
「すみません。宇宙基地にいるスペマは全部救難信号を受けて全艦出撃中なんです。其処に亜空間航行されたので発見ができませんでした」
と作戦本部のオペレーターは話した。
'チィ'
「其れでも多くの生徒が犠牲になっているわ」
と両肘をついて下を向きながら話している。
「でもまだELEWは健在なんですよね」
「まだ轟沈したとは聞いてないわ」
「ELEWさえ残って入れば、反抗作戦は可能です」
「あなたね今が此方がどうなっているかわかっているの?」
「わかっているつもりです。でも私たち指揮する側が感情に流されていては、作戦も立てれません。学園長反抗作戦の指揮をお願います」
'チィ'
「わかっています」
別の通信が入った。
「学園長、私も宇宙に上がります」
「友海待って、ELEWは宇宙に上がれたの?」
「はい、先程宇宙に上がって行きました」
「わかりました。友海は他の教官と連携を取り反抗作戦に出撃出来る生徒とそうで無い生徒を分けなさい。出撃できない生徒は直ぐに病院に送るように。誰一人死なせてはいけません、わかりましたか」
と鋭い目で有無を言わさぬように
「お母さん、本当に生徒だけで反抗作戦を行う気でいるの?」
少し悲しみげな顔で話した。
「あの艦は特別なの、一個艦隊並みの戦力をあの一隻で補えるわ。そして・・・今はやめておくわ」
「わかりました。私は生徒の安否確認に行きます」
「お願いね。私も行きたいんだけど・・・」
「わかっているわ、お母さん」
優しく労わるように友海は話して映像通信を切った。
艦から乗組員と共に海に向かった友海、殆どの艦が大破、中破している。生徒たちは重傷のものから軽症まで様々である。
泣きながら、お母さんと叫んでいる者
無言のまま担架で運ばれている者
膝を抱えて蹲っている者など様々だ。
「急いで、艦から脱出させなさい。多分上から攻撃はELEWを狙っているから地上への攻撃はないわ。ELEWが壊されない限り大丈夫よ。
彼女たちが引き付けている間に生徒を救出します、時間との勝負です」
と言葉強めに指示を出していく。
ピーポーピーポーピーポー、ウーウーウーカンカンカンとサイレンが鳴り止まない。
所狭しと救急車や消防車が走り回っている。
「動ける生徒は此方に集まって」
「あたし動けます。赤城の艦長を務める予定でした。衣羅 瑠奈と言います。
「私も行けます。加賀艦長 水暗 楓です。
「私は瑞鶴の航空機隊隊長 八木沼 朱夏以下四名です残りは重傷で運ばれました。すみません」
「希望 運命と言います。赤城航空隊隊長です。以下三名います」
「私は加賀航空隊隊長 米町 真音と言います部下が五人います」
「翔鶴航空隊隊長 雨色 朧です、私も行きますあと隊員が六名います」
「私たちは航空機で発進した為無事でした。
此れも艦長の指示が無ければどうなっていたかわかりません。」
朧は泣きながらそして歯を噛むように話した。
「私の場合は逆だ。飛ぶ瞬間に攻撃を食いそのまま海に落ちた。こんな事なら待機させれば良かった。」
と自分を責める依羅。
「自分たちを責めるな。その時その時の判断を信じろ、結果は後でついてくる事だ。誰も間違っていたなんて思わない。全て一瞬で判断しなければならないのだ。誰が責める事が出来るだろうか。大丈夫よ貴方たちだけでも戦線復帰できるだけでもありがたいわ。貴方たちは此れよりELEWに乗艦して貰います」
小桜教官は私たちを抱きしめて話していた。
「ELEWって今宇宙ですよね?」
楓は確認するように聞いた。
「その通りです。今宇宙にいる敵艦は五隻です。その五隻は今宇宙にいるメンバーで破壊して貰います。その後一度帰還してもらいます。その後貴方たちを乗せて此方に向かって来る敵主力艦隊を叩きます。今出れるスペマは残念ながらいません。だからスペマに頼る事が出来ません。学園長より追って定が有りますので準備しなさい。各自解散」
「お母さん、無事に戦線復帰出来そうなのは三十名くらいよ。後は重傷で動けないわ」
友海は夕海に連絡した。
「ありがとう、誰も死んでないのよね。」
夕海は確認する。
「今のところは、航空機でやられた子が無事なのが不思議なくらい何だけど」
不思議な顔していた。
「そうね。その戦闘機を開発したのも時雨のお兄さんなの、今回の新装備には私たちには理解できない装備になっているわ」
ELEWと戦闘機は今までの常識を変えるものと聞いている。果たして・・・
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