僕は
初めて書きました。全然自信ないです。文句でもなんでも感想欲しいです。よろしくお願いいたします。
僕は人の気持ちがわからない。いや、わかるかもしれないが、それを踏まえて人に気を配るのがあまり得意ではない。と自分はあまり思っていないが、人によく言われるからきっとそうなのだろう。だから人と喋るのは好きだけど、時々とても人と関わるのが嫌になる。そんな理由で今、僕は図書室で本を読んでいる。しかし読みながら他人のことを考えていた。昨日久しぶりに出会った二人のことを。
僕は家で勉強できない。というよりしようとしない。なので今日も図書館に来ていた。進学校の高校三年生なので受験も近い。高校での二年間にわたり、あまり勉強してこなかったので、僕は焦っていた。しかし勉強というものは習慣づけるものだと思う。習慣づけてない人がやるとどうなるかというとペンを持ったまま動きが止まる。そうしながら周りの勉強をしている人を眺めていた。皆、自分の持ってきた本とにらみ合いっこしながら格闘している。右斜め前の可愛い子もその顔を歪ませながら戦っているようだ。どこか見たことが顔だなーもったいないなあと考えていると、声をかけてきた。
「あれ、魔法使いじゃん。何してんのそこで。」
僕は魔法使いと言われていたのは中学校の頃、坊主だったという理由だけで、某ファンタジー小説の悪役と似ていると言われたのが原因だ。その悪役にも僕にも失礼だと当時はずっと訴えかけていたがまだ僕の意見を認めてくれていない人がいたようだ。
「可愛い女の子を探しているんだよ。」
「あれ私は?」
「…。」
「なんで黙るんだよっ。」
「だって可愛くないから。なあ魔法使い。」
後ろから僕の肩を叩き、知り合いが割り込んできた。
「うっさいバカっ。」
女の子が叩こうと追いかけるが男は逃げていく。高校生にもなって図書館で追いかけっこはどうなのかと思っていると、案の定、館員の方が注意にきた。久しぶりに中学校の時の友人を見かけたと思ったらいきなり巻き込まれてしまった。そのまま三人で恥ずかしくなりその場を後にした。
「お前のせいだからアイス奢れよ。」
「あんたのせいでしょこっちが奢ってもらいたいね。」
帰り道、美男美女だと喧嘩していても素晴らしい絵が出来上がるだなぁと思いながら話を聞いていると、
「ねえどっちが悪いと思う?」
「俺は悪くないよな?」
「あんたは黙っていなよ。」
「お前がだろっ。」
二人が言い争っていて口を挟む隙はなかった。ここは女の子をかばうところなのかなと考えていたが、それよりもさっきから二つ聞きたいことがあった。
「なんで僕巻き込まれて謝られてないんだよ…。」
僕の愚痴はいつもよりまだ青い空に吸い込まれていった。
チャイムが鳴った。どうやら貴重な昼休みをお昼寝に使ってしまったらしい。その後嫌々掃除をして授業を三つなんとか乗り越えてやっと学校から出ることができた。最近、人と関わることが苦手な僕はクラスの中でも浮いているようで、話し相手も少なく、あまり学校が好きじゃなかった。友人が図書館にいることを期待し、僕は自転車をかっ飛ばしていたら、途中で女の子が後ろから並んできた。
「あんた一人で図書館って友達いないの?」
「多すぎてモテモテだから逃げてるの。」
おそらく冗談で言ってきたのだろうが図星でその二つの冗談が僕の心に突き刺さる。
「なわけないだろ、お前じゃないんだから。」
また友人が割り込んできて、僕の疑問はまた浮上してきた。強い口調だったからか、また戦いの火蓋は切り落とされ、騒ぎながら三人で図書館に行った。久しぶりの騒々しさがなんだかとても心地よかった。