表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

最終章 チュロスの魔法はこれからも続く


 結婚式から数年後。

『チュロリア』は王国全土に十二店舗も拡大していた。

 孤児院の子供たちが店長を務め、アデーラの花屋とのコラボ商品も相変わらず人気だ。

 私は王妃としての務めを果たしつつ、毎朝王宮の小さな厨房でチュロスを揚げた。

 揚げたてを朝食のテーブルへ持っていくと、フレデリクが嬉しそうにそれを頬張る。


「今日のも絶品だ。毎朝こんな幸せな気持ちになれるなんて、思ってもみなかったよ」

「私もよ。チュロス一つで人生が変わるなんて、思ってもみなかった」


 窓の外では子供たちが『チュロリア』の前で笑っていた。


「お姉さん! 今日の新作は?」

「今日はね、星屑チュロス。銀糖とブルーベリーソースよ」


 世界はまだ完璧じゃない。

 陰謀も嫉妬もある。

 でも──温かいチュロスと笑顔があれば、きっと大丈夫。

 だって、これが私の。


 悪役令嬢じゃない物語の始まりだもの。


THE END

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ