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イエスとユダ

作者: 冥咲 界

暇つぶしー

彼は天爵を持つ。

多分彼以外に私の知るもので彼ほど丁寧で優しい人間は居ないだろう。


私は大学の外で、彼を見た。

高校から一緒で何度か顔を合わせることはあった。

彼は…お世辞にも誰よりも運動が出たり、容姿がとても良いとは思えない。

だが彼を見る誰しもが、彼は優しくて、物腰柔らかな、はたまた哲学的も嗜む好青年だっと話します


だが、彼には…天爵を持つと言っていい程…いや天爵と言うのは人の爵で測れない…つまり神様に近い人なんかの事を言うのだろうが、その言葉自体人間が作った物だ。

神を見たことあるやつがいて、その人がが彼を"天爵を持つ人間"と指名したならいいが、人間の作った言葉で人智を超える存在を測れる訳が無い。

まあ少し長くなったが、要は彼は多分、"神"よりも上の存在、人間では到底測りしれない存在なのだろう。


さて、彼を見たと言う話だったな、彼は女と共にいた、いや正確には女が2人男が彼含め3人いた…だがその内のある女ととても親身に…まるでそこに彼とあの女しか居ないと感じさせるほど仲良く…


すまない話し方が悪かったな。

少し嫉妬心がありそうな話し方をしてしまった。

私が彼を欲し、彼と親身なその女に嫉妬しているだけではないのだ。

ないんだ…決して…無いんだ。

ただどうしょうもなく怖くなったんだ。

彼という…かのイエスと肩を並べようその人が女というものと不純に関わり、人と成るのが…


私は女に何度も騙され、人に何度も嘲笑され…苦汁を生まれてこの方、口から吐き出したことがないと言えるほど苦しんできた。

だがそんな事が起きるたび彼が私に手を差し伸べた。

彼の雰囲気は丁寧で甘い…そんな感じだった。


そうだ例えば私が中学時代、君に酷いイジメを受けていた時。

何度も人のいないところで何人にも囲まれて殴られていたとき。

まるで空から降りてきたと思えるほど唐突に彼は現れて。

無理やり事態を収集するでなく、一度穏便に済まそうと口で説得し始めた。

私をイジメてた奴らの口からずっと暴論暴言…暴言と言うのは強いもので論理で潰すのは実は論理を論理で覆すより難しい…なんせそれには何の根拠もないから、自分の根拠のほうが優れる証明が難しいのだ…昔何処かで偉い数学者も0をしっかり理解するのに時間がかかったと聞いたことがある…そういう何も無いを何かあるで覆すのはまるで刀で空を切るようなことなどだ。

だが彼はそれをやってのけた、いじめっ子達は何も言えずに顔を真っ赤にしたのだ。

そうしていじめっ子は彼になぐりかかった。

だが彼は凄く可憐に避けた、まるで落ちる桜のように、そうして誰も怪我することなく、いじめっ子達はあっり彼に取り押さえられたのだ。


例えば、彼はとても優秀な文学家で、いい本を書いていたという。

私も何度か読んだことあるが、世界の文豪に引けを取らないような、綺麗で尚且つ奥の深い作品になっていた。


そんな思いもあってか、私は彼を到底人間だとは思えない。

勿論いい意味でだ。

それが、どんどん落ちていってるような気がする。


例えばこの前も彼は教授に、自分の書いた文章を提出していた。

流石に内容までは分からないから、何故かは知らないが彼は教授にこっぴどく叱られていたよ。

何でも根拠や合理的な思考が足りなかったらしい。

私は思った、彼ほど弁舌の立つ人間に、根拠を求めるかと、彼ほど倫理に優れた、人間に合理性など求めれば求めるほど非倫理的思考を求めるかと。


あるいは…彼にはもうそんな天爵と言えるほどの物は残っていないのかっと…


最近彼は女とよく会っているそうです。

色々な、女と…最近良くない噂も立ってきました。


例えば、さっき話したあの仲よさげな女と、本当にデキていて…その上で彼と彼女が付き合い始めたのと同時期に付き合ったと言っている女性が居るだとか。

夜の街…完全に地獄と言える混沌のような場所に嬉々として彼が出入りしてるだとか…


私は真意を確かめるため昨日彼に会って話してきました。

…そう問いたんです私は一途の希望を託して彼に問いたんです。

あの噂の数々は本当かと。

丁寧にそう、恩人に対してですからまるで御老体を扱う介護士の用に丁寧に。

そうすると彼は何も、悪びれなく言いました。

「ああ、そうだ」

っと…

私はその場で舌を噛み切って死のうかと思いました。


失望いや絶望しました。

この世というのはこんなに神様のような人もここまで汚くするかと…

そうして続けて。

「君は容姿が良いからね…私の用にならなくても良い思いができるだろう」

と…

あの人にあんな捻くれた事を言わせた、人間が、いるならソイツも私が地獄に送ってやりましょう…そうしましょう。


私は正直彼のことは、あまり知りません、彼とより親身に接する人間と言うのは結構います。

今話した話ももしかしたら彼の冗談かもしれません、あるいは私の妄想かもしれません。

いえ、多分絶対に全部私の妄想ではないと断言できます、いえこの場にあの時の当事者が私含め2人居るのですきっと私の妄想など、きっと一つも無いのでしょう。

そう考えるほど彼のあの肯定の言葉が頭に残ります。


とにかく私は、妄想と現実の狭間で不安になったんです、私の知る彼は存在したのかと…だから彼のことをよく知る人物に聞きました。

皆口々に彼は少し変わったかも知れないが芯となる部分は変わらないと…

ですが私は思いました。

明らかに変わった彼を芯の内は変わらないする彼の周りの人間はやはり彼を変える。

彼を見ようとしていない、私の…この愛と言えるほどの強烈に尊ぶ彼を理解していない…そう言う周りの心が彼を…あぁ…なんて可哀想な、人なんだ。


彼は変わってしまった、ただ私の見てきた彼は実在するのです。

それが、いま消えかかっています…いえ、彼の人間の部分が出てきているのです、それを私以外が見る前に隠さなければ…


まだ間に合います。

彼の栄光が、彼の汚名で潰れぬうちに

貴方も彼に酷く恥を欠かされて今にも復讐したいでしょう?


私はこれ以上彼が堕ちるのは我慢なりません。


………先ほど私は彼をイエスに近いと言いました…

正しくそのとうりでしょう、いまやっとユダとやらの気持ちが分かりました。


ですが私は違います、例え濡れたパン屑を彼から口に突っ込まれようが。

それを吐き出して、あの人の為にあの人を処します。

私は…裏切り何て下劣な事は致しません。

ただあの人を救うのです。

そう救うのです。


今、完全に、決心がつきました。

私はもう死後の世界、神からの裁判の結果…

つまり地獄行きもなにも怖くありません、ただただ彼がこの世から真の意味で居なくなることを防ぐため。


君もそう思うでしょう?


何?何がしたいんだって?……言ったでしょう?私は彼を救いたいのです。

何を警戒しているのですか?大丈夫です私はもう貴方への恨みは持っていません。

いえ彼がそういった下劣な感情は全て無くしてくれたのです。

もう欲も、怒りも、嫉妬も、憤怒も、女を抱こうなんて下品な思考も。


…彼が、私からそういった感情を抜き出したように、彼のそういう感情を私が抜いて差し上げましょう。


彼を本当に神にして差し上げましょう。

優れた才を待つ芸術家は死して名を残すことが多いです。

彼という作品そのものを、この世から、亡くすことで、あわや神へとなる存在へと…


どうしたのですか、ピトラさん、早く準備致しましょう、私はもう何時でもよろしいです。



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