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第2問

前回の続きです、読んでくださると嬉しいです

生徒会それは、学校の権力の全てを握り

教師すらクビにできてしまう役職……


そんなことはなく現実の生徒会は

校内の雑用ばかりだ、先生たちの手の回らない仕事をこなしているに過ぎない

そんなしょうもない活動に参加しているやつはバカと思っていたが、その考えは

今日ひっくり返った


真司『ここが生徒会室、入るのは初めてだろ?』

辰巳『まぁな、まともな役職についたのは

これが初めてだ』

真司『はは、じゃあ今までの分、励むように』

辰巳『なんのキャラだよそれ』

……

真司『ども、真司です』

詩織『会長、全員揃いましたよ〜』


生徒会室、なんの面白みもない部屋だ

教室の端にファイルが詰まった棚

置きっぱなしのダンボールに

ホワイトボード

オマケに教室のど真ん中にやっすい長テーブル

下が鉄のやつな

と、椅子が5つか

えーと、俺を除いて、いる人数は5人…

あれ、俺の椅子は?


雫『では、自己紹介をしようか』

玄葉『ですね、初めて会う顔もいますし』

真司『賛成です♪』


提案をした凜とした女生徒と

体つきの良い男子生徒

先輩か


雫『私は水谷雫、3年2組、生徒会長を

やらせてもらっている』


玄葉『俺は葦原玄葉、2年1組、副会長だ

ついでに陸上部の部長もやってる』


恵『白坂恵です、1年の3組』


詩織『遠野詩織です1年1組です』


真司『佐原真司、1年2組でーす』


辰巳『朝雲辰巳です、同じく2組の』


雫『よし、全員名乗ったな』

雫『とりあえず活動の説明だな』

雫『とりあえず席に着け』

辰巳『俺の椅子は……?』

玄葉『俺の椅子座れよちょうど

足を鍛えたかったんだ』

辰巳『ああ、ありがとうございます』


水谷先輩の長い説明が続く

後で遠野さんと真司にでも聞くか…

白坂さん…同じ学年なんだ

不思議な感じの人だ

髪はロング、髪色は名前の通り白髪

綺麗な人だ


恵『しおりん、あの人めっちゃ見てくるんだけど…』

詩織『ん?辰巳くんかな?ふふ、良い人だよ?

恵『そうかな、なんか変な感じ』


雫『以上だ、活動日は少ないから忘れずにな』


そんなわけで1度解散した

詩織『それではまた部活で』

辰巳『うん、またね』


……白坂さん

なんか目つきが怖いな

嫌われることしたかな…


真司『ごめん!この後バスケ部のとこに助っ人

行かなきゃ行けなくてな』

辰巳『あ〜おけおけ1人で帰るのは慣れてるし』

真司『ほんとごめん!』

辰巳『いいよ、いいよ』


真司は走って階段へ向かって行った

生徒会が廊下を走るなよ…

ガシッ


辰巳『へ?』

玄葉『お前』

辰巳『はい?』

玄葉『…』


な、なんだこの人怖いぞ

ガタイもいいし、え、俺殺される?


玄葉『細いな!』

辰巳『へ?』

玄葉『お前鍛えてないのか?』

辰巳『そう…ですね』

辰巳『はは、運動音痴なんで』

玄葉『鍛えなきゃモテないぜ!!』

辰巳『はは、葦原先輩は彼女いるんですか?』

玄葉『…わりぃ、練習あったんだわ、じゃあな』


……いないんだな


雨は嫌いだ、週の最後の雨はもっと…

ジメジメとした空気に気分も下がる

風情があるという人がいるが

正直良さが分からない、なにがいいのか


俺は学校まで歩きだから傘を差すだけで済むが

気を抜くと靴下が濡れる、不快だ


そんな憂鬱な気分のまま校舎に入る

今日も部活か


あ、あそこにいるのは白坂さんかな

あっ目が合った…


辰巳『あ、白坂さんおはよう』

恵『…』

辰巳『し、白坂さん?』


あ、え、すっごい見てくるんですけど

ちょっと睨んでない?

やっぱ俺嫌われてる?


恵『肩…濡れてる』

辰巳『え、あぁ、ありがとう』


白坂さん不思議な人だな…

でも悪い人ではないのかな


詩織『メグちゃん?』

辰巳『メグちゃん……うん白坂さん』

詩織『メグちゃんは、可愛いいですよ?』

辰巳『いやまぁ、そうなんだろうですけど』

辰巳『俺って白坂さんに嫌われてないですか?』

辰巳『凄い、睨まれる気がするんですよ』

詩織『あぁそれはですね』

詩織『メグちゃんは、目悪いんですよ』

辰巳『じゃあ、睨んでる訳では無いと…』

詩織『えぇ、そうですね』

辰巳『そっか、ありがとね遠野さん』

詩織『どういたしまして』


……

なんか、遠野さんがニコニコしたまま

ずっとこっち見てくるんだけど…


辰巳『と、遠野さん?』

詩織『はい』

辰巳『ど、どうしたんですか……ね?』

詩織『辰巳くんって忘れっぽいんですか?』

辰巳『あぁ〜…』

詩織『やくそく、しましたよね?』

辰巳『えっと……まだ恥ず、かしいというか、なんというか』

詩織『じゃあ、呼んでくれるの楽しみにしてますね』


ガラッ!!

桃花『遅れた!…もぐもぐ』

辰巳『部活に、遅刻した上で、菓子パン食ってる部長がどこにいるんですか!』

桃花『ん?、ここにいるが?』

辰巳『はぁ』

桃花『……なんか』

桃花『2人とも仲良いな』

詩織『そうですね

部活仲間で生徒会仲間なので』

桃花『え、朝雲って生徒会なのか』

詩織『はい』

桃花『こんなのが?』

辰巳『ちょっとこんなのって

酷くないですか!?』

桃花『ごめん、ごめん、驚きで』

桃花『そうだ朝雲、少し手伝って欲しいことが、あるんだが』


…………

辰巳『手伝って欲しいことって、この本の運搬ですか?』

桃花『あぁ、ちょっと先生に頼まれちゃってな』

詩織『私もやります!』

桃花『遠野嬢はおやすみくださいませ』

詩織『わたし、こう見えて力あるんですよ!』

詩織『ほらっ!』


遠野さんがダンボールを持った瞬間

遠野さんが僅かに体勢を崩した

足場が悪い、まずい!


辰巳『詩織さん!危ない!』

桃花『っと、だから無理しなくていいって』

桃花『遠野は、本をまとめててくれ』

詩織『すっ、すいません

ちょっと調子乗っちゃいました』

桃花『あはは、いいよ、いいよ

怪我が無くて何よりだ』


……良かった、無事で


辰巳『じゃあ俺が持ちますね』

桃花『あぁ、よろしく頼む』


……疲れた

腕が震える、筋肉ないなぁー俺

そんなことを考えながら階段に座る


恵『朝雲』

辰巳『うわ!、し、白坂さん』

恵『しおりん、無事?』

辰巳『あぁ遠野さんね、すんでのところで

先輩が助けてくれたよ』

恵『そっか』

辰巳『白坂さんは詩織さんと仲良いんだね』

恵『うん、しおりんは私の嫁』

辰巳『嫁……大きくでたな』

恵『小学生から、一緒にいた』

辰巳『幼馴染か、羨ましいな』

辰巳『俺にはそんな人いないな』

恵『佐原』

辰巳『真司は、高校ではじめてあったんだよ』

恵『その割に、仲良い』

辰巳『まぁな、あいつは良い奴だからな』

辰巳『俺なんかでも仲良くしてくれる』

恵『そう…』


……そのまま白坂さんは階段を

降りていったが、踊り場で足を止めた


恵『雨、きれい』

辰巳『そうかな?』


ウチの学校の階段は踊り場に窓があって外が

見える造りになっている


恵『しおりんと初めて会った時も、雨だった』

辰巳『よく覚えてるね』

恵『当たり前』

辰巳『白坂さんからすると、雨は大切な

記憶なんだね』

恵『うん』

恵『雨は私を、肯定してくれる』

辰巳『肯定…?』

恵『うん』

恵『雨が降ると私がこの世界にいるって感じる』

辰巳『そう、なんだ』


桃花『おーい、サボり魔、朝雲!』

辰巳『あ、部活のこと忘れてた』

辰巳『またね、白坂さん』

恵『…』


桃花『どこ歩いてたんだよ朝雲』

辰巳『すいません。少し休憩を…』

桃花『といっても、私の無茶に付き合って

貰ってるから文句は言えないんだけどな』

詩織『今日は、時間も遅いし解散にしません?』

詩織『友達、待たせててちゃってて…』

桃花『そうだな、じゃあまた来週な』

辰巳『お疲れ様です』


……

下駄箱、靴を取り出す

ちょっと湿ってる、やだなぁ

傘をさし、外へ出る

朝は嫌いだった雨

今はなんだか、少し綺麗に見えるかもしれない

濁った空から零れた

水が地面を叩いているだけなのにな


家の前に着いた、鍵を開け中に入る

早くシャワーを浴びたい

辰巳『ただいまー』


って今は誰もいないんだけどな

両親は仕事で都会に、この辺りは

優しい人もいるし、仕送りは月10万

家は今は亡くなってる、おばあちゃん家

だから家賃はない、光熱費等は両親が

払ってくれている、俺と違って

とても立派な人だ


今日は飯どうすっかな


プルルル

スマホがなった

誰だろう?

そう思い手に取ると


真司だった


辰巳『どうした?真司』

真司『明日、会えないか?』

辰巳『まぁ、明日は暇だが』

真司『助かる!ちょっと相談があってな』

真司『辰巳の家でいいか?』

辰巳『あぁ』


真司の相談事か、俺に担いきれるかな

でも、親友の頼みだ、聞いてやることは

できる


真司『じゃあ、明日な』

辰巳『おっけ』

ここまで読んで頂きありがとうございます

何か反応がありましたら次回更新します

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