第2話
ガヤガヤと賑わう教室。
誰もかれもが誰かと一緒にいる中。
――――ワタシは、一人だった。
話が合う子がいないという至極単純な理由だけで、閉塞的な学校の中では孤立してしまうのだ。
ワタシにあるのは、野球とほんの少しかじった程度の漫画やアニメの知識だけ。
オシャレだとかアイドルだとか、そういった話にはめっきり弱い。
ブームを掴み取る腕もなく、それに加えてファッションセンスがあるわけではないから正直制服登校というのがありがたいぐらいだ。
塾に通い、成績が上がり喜んでいる子がいる。
ワタシは塾に通えない。お金がないからだ。
頑張って勉強もしているけれど、独学では限界があるのだろう。
そんな喜んでいるあの子はワタシと同じ女の子。だけど違うのは薬指。
天井の電灯に照らされ、動くたびにキラリと輝くそれは結婚指輪。
ワタシはそれを、憎たらしく頬杖をついて見つめるだけしかできない。
相手がどんな人なのか、どんな経緯で出会ったのか。
そういったことを聞く勇気もないのだ。
・・・・・・幸せそうで、うらやましいな。妬ましい。
・・・・・・最近、ワタシ以外のみんなが輝いて見える。
部活も終わり、帰宅する子たちがぞろぞろと校門を抜けていく。
また明日ね、という笑い声と帰宅する生徒たち。
仲良く帰る皆と手をつなぎ帰るあの人達に、ヒトリのワタシ。
・・・・・・さて。
今日も帰ったらバットを持って家の近くの河川敷で素振りをしよう。
その後は数学の勉強。証明問題が良くわからないから重点的にやっていこうではないか。
身体に悪いから夜更かしもできない。コンパクトに一日を過ごさなくてはならない。
そうだ、お母さんが帰ってくる前にご飯も炊かないと。洗濯物も畳んで、少し掃除機もかけよう。
それで、起きてまた学校に行くべき時間が、やってくる。
雄大な空。秋模様の燃え盛るような夕日が空を覆い尽くす。
眩しくて、目を逸らすけれど。逸らしても逸らしても地上の輝きたちが鬱陶しくて。
目に、手をやった。
固くなった掌。誇らしい傷の跡が、今だけは忌々しく感じてしまう。
なんか色々と嫌になって、掌の中の視界がゆらゆらと歪んでしまった。
・・・・・・なんで、生きてるだろう?
気温が低いですね。
体調を崩さぬよう、気を付けましょう!




