収穫じゃぁー!!
間違えてる所はあると思いますが、温かい目で見てくれると嬉しいです。
「うおぉぉぉおお!!雑草を抜けぇぇぇえ!」
「魔王様ぁぁーー!?」
魔王様、全力疾走で田んぼの中にinする。
しかし器用に腕と足の袖は捲くる。
まずいのじゃ!!雑草が生えすぎている!
これでは田んぼの養分がなくなってまう!
ただでさえ肥料を与えられてないのに…!!
すぐに田んぼに生えた雑草を抜く。
ただし、この時間違えて稲を抜いてはいけない。
「ほいっ、ほいっ、ほいっ!」
素早くいいテンポで抜いていく。
抜いていく中で、じいさん、頭を働かす。
どうゆうことじゃ…?成長が早すぎる…
とゆうか…このまま成長したらあっという間に収穫じゃぞ!?
嬉しいような悲しいような…いや、悲しくはないのじゃが!……年月を経てない米など……
「魔王様!大丈夫ですか…!?」
「うぇ!?あぁ…大丈夫じゃぞメロア君」
表情が暗くなってしまったからかメロア君に心配されてしまった。
「とりあえず、雑草は全て抜き終わったが…」
分けつは、本来6月に起こるのじゃが…
これ以上このままにすると過剰に分けつしてまう
これはもう…
「中干しするかのぅ」
「中干し?それは何でしょうか?」
魔王様の言葉に首を傾げる。
「中干しとは、田んぼの水を抜くことじゃ」
そう言って、田んぼの水を全て抜く。
「えぇ…!?あの、魔王様…水は抜いても平気なのですか?人間界の植物は水がないといけないのでは…?」
メロア君が不安気に聞いてくる。
「大丈夫じゃよ!中干しは土壌を乾かして、空気に触れさせるのじゃ!やりすぎなければ枯れはせんよ」
逆に中干しをしないと分けつが行われすぎたり、ガスが溜まってしまうからのぅ…根の活力も高まるからやらないとだめじゃぞ!
とメロア君に説明すると納得してくれた。
「ひび割れが起こるくらい乾かして、その後また水を入れるのじゃ」
中干しの期間はバラバラじゃからのう
その場で決めるしかないのう
さてと…
「ではわしゃはあれを仕上げておくか…」
「?」
︙
数日後
「さて!水を入れるのじゃ!」
バシャ〜
無事に中干しが終わった。…そういえば…稲を見ておったが病害虫がいなかったのう
まっ、よいか。
「にしても…成長がちと早すぎるのう…これではすぐに収穫かもじゃな」
う〜ん…収穫したあと、干して、脱穀して…
やることはまだまだあるのじゃ
気を引き締めなくてわ
「あの、魔王様。水はこれくらいの量でいいのですか?」
「ん?あぁ!大丈夫じゃぞ、中干し後じゃと水の入れ方が変わるのじゃ」
中干し後は間断潅水をしなくてはならないからな!
「3日水を湛えて、2日間水を落とすのじゃ
まあ、簡単に言うと、水が入ってるときと入ってないときを繰り返すことじゃ!」
中干し終了後、水深3cmほどの水を張る。
乾いたら入れる、これを繰り返す期間である。
これをすることによって、さらに根をしっかりと育てることができるのじゃ!
︙
︙数日後
「よし!十分育ってきたのじゃ!」
あれから湛水と落水を繰り返し、開花期に入ったため浅水管理に変える。
出穂し、登熟期になったら間断潅水を行う。
この時、気をつけないといけないのは雀じゃ…!!
稲を食べに来るからじゃ…!
『あぁ、えっと…保護魔法かけときますね…?』
︙
そうして……
みんながよく見る稲まで育ったのじゃ!!
「稲穂の良い香りじゃぁ〜!!」
金色に輝く稲穂、大きく米を付け、風になびいている。
「いやぁ〜……圧巻ですね……」
メロア君も稲穂に見とれおる。
方法も、道具もなく、うまくできたとは言えぬが…取りあえず……
「収穫じゃ!!」
魔王様、渾身の笑顔を浮かべて稲穂に向かっていう
︙
「では、収穫するかのぅ!」
そう言って蔵で見つけた鎌を取り出す。
この鎌…大きかったから小さくしたのじゃが…
何か黒いのう…いいやつなのかな!
「っ!?いや、魔王様それは死神の鎌!?」
魔王様が取り出したものに驚きが隠せず、辺りにいた魔物たちも驚きで後ずさるのが見える。
「おお!やはり鎌だったか!ちょうど良さそうなのがあって良かったわい。では収穫してくるな!」
そう言って田んぼの中に言ってしまう。
死神の鎌、死神が命を刈り取るために使われていた道具。一振すれば植物を、一振すれば動物を、一振すれば人間を、全ての魂を刈り取ることができると言われている武器である。しかしあまりに強大な力で使える者は少ない。
そんなこともつゆ知らず、収穫を始めるおじいちゃん。
鎌で稲を刈るのは久しぶりじゃのう
「よっこいしょ」
育った稲を鎌で引っ掛けてまとめる。
まとめてできた束を空いている手でつかみ、稲の根元4.5cmほどのあたりに鎌を入れて刈り取る!
この時注意すべきことは、鎌を持っていない手で稲を掴む時は外側化は掴むことじゃ!
じゃないと刈り取る時誤って親指を切ってしもう。
「よい、よい、よい、」
サクッ サクッ サクッ
良いリズムで稲が、刈り取られていく。
「すごいですね…さすがです」
素早い手さばきに見惚れてしまう。
「メロア君もやってみるか?」
「えぇ!?いいのですか!そんな…」
「よいよい!何事も経験じゃぞ!」
戸惑いながらも田んぼの中に入ってきてくれる。
「あぁ〜そうじゃのう…メロア君は鎌を持って切っておくれ。わしゃが稲を束ねておくから」
「はい!わかりました!」
緊張しながらも鎌を握って頑張ろうとしてくれる。
本当は束ねて、一人で刈り取るのじゃが…メロア君…素手だからのぅ…流石に若い子に怪我はさせたくないからのぅ
本当は手袋をつけるのが基本なのじゃがな。ここではないから仕方がない。
「よいかメロア君、鎌は真っ直ぐに動かすことを意識して、斜めに刈らないように気をつけるのじゃ!」
「はっ…はい!」
ザクッ!
「っ…!!」
「おぉー!できたのぅ!上手いではないかメロア君!さすがじゃ!!」
なれない手つきの中、上手に真っ直ぐと刈り取ることができた。
嬉しくてメロア君のことを褒めまくる。
「えっット…!?えぇっと…ありがとぅございますぅ…?」
「?メロア君、顔が真っ赤だぞ?熱くなってしもうたか!?ほれほれ!休め休め!部屋に戻るぞ!」
「あっ!いえ、平気です。魔王様の手を煩わせてしまいすみません!本当平気ですから。それに、まだ収穫が終わりになっていませんので、魔王様の駒が自分のことで迷惑かけるにもいけませんので」
こういう時のメロア君はとても頑固だとわしゃは知っている……
「……しかし………なら…せめて木陰にいてくれ…なっ、」
メロア君が顔を赤くしてたため木陰に移動すると、木陰の近くにフーロルさんがいた。
「おぉ!フーロルさん!こんにちはなのじゃ」
「こんにちは、魔王様よ。今日はどうなされましたか?」
フーロルさんはこの田んぼの門番をしてもらっていた。田んぼの稲を食べようとする生き物を追い払ってくれることを約束してくれたのじゃ!
「おお!今日は待ちに待った収穫なのじゃ!白米ができたらフーロルさんにも渡すから楽しみにしててくれ!」
「そうですか、それはとても嬉しいことでございます。ところで魔王様よ、その者はどうなされましたか?」
フーロルの目線の先には、まだ顔が少し赤いメロア君である。
「ああ!そうじゃ!メロア君、少しバテてしまってな、木陰で休んでてもらおうと思って…本当は部屋の中で休んでてほしいのじゃが…」
「バテて…ですか…」
……ビクッ
フーロルの言葉にメロアは、無意識に少し震える。
「そうじゃ、フーロルさんよ。わしゃが収穫し終わるまでの間、メロア君を見ていてはくれぬか?一人にするのは不安でな」
「…そうですか、わかりました。魔王様よ。このフーロルにお任せください」
フーロルは丁寧に魔王様にお辞儀をする。
つられておじいちゃんもお辞儀をしてしまう。
「では頼んだぞ!無茶をするでないからな!」
そう言って田んぼに戻っていく。
「バテた…そう言っていたが…そうなのか?魔王軍幹部メロアよ」
木陰の中にド低音の声が響き渡る。
「っ…そんなわけないじゃないですか」
いつもの笑顔で、しかしどこか強めの口調で言う。
「………魔王様は変わっておられるな…」
「っっ!?」
急なフーロルの発言に目を見開いて覗いてしまう。
「なんだ、そんなに驚いた表情をして」
「……いや…フーロル様がそんなことおっしゃるなんて思っていなくて…すみません…」
「別に、そう思われてもおかしくない。……メロアよ、なぜお前は今の魔王様の隣りにいる」
「えっ…?」
フーロル様の発言が、一瞬意味がわからなかった。
今の魔王様、確かに魔王様は変わった。それはよくわかる。
「……魔王様は…私の頭を撫でました…」
「…??」
今度はフーロルの方が、一瞬意味がわからなくなった。
「確かに昔の魔王様とは程遠いです。話し方も行動も、何もかも違うと思います。けれど……
温かいのです。一緒にいると…それが魔王様に仕える理由なのかもしれません…」
「……そうか…」
しまった。そう思ったときには遅かった。
暑さのせいなのか、魔王様のせいなのか、素直に気持ちを言ってしまった。
「っ!、もちろん、魔王様への忠誠心は今も昔も変わりません!魔王様の命令には絶対だと心がけております!」
こんなのただの醜い言い訳に過ぎない…
「いや…メロアの言ったことは、俺も同じだ…」
意外な言葉が、返ってきた。
けど、理解もできた
「っ!?…………私たち…変わりましたね…」
「……あぁ…そうだな……」
木陰のなか、静かな声だけが響き渡る。
︙
「よい、よい、よい、よい!」
とても素早いテンポで全ての稲を刈り取る。
「よぉ〜し、終わりじゃのっっ!痛ぁ〜…」
立ち上がる時、低空姿勢を保っていたため、立ち上がると腰がとても痛い…
「やはり…若くなってもこれには勝てないな……」
さて、次は稲を10束くらいにまとめて縛るのじゃ!
紐を取り出して稲の根元を縛る。
本当は藁で縛るのじゃが…藁がないから仕方ない
「懐かしいのう〜よく兄弟とどちらが早く結べるか競争したのぅ〜」
あの頃も楽しかったのう〜平和で…笑って……
「………早く終わらせよう…」
温かい思い出の隅にある、嫌な記憶が広がった気がした。
キュッ!
「よし!これで全部じゃ!」
全ての稲をまとめて、縛り終えた。
「そしたら、あらかじめ作っておいた干しざおに吊るす」
自然乾燥じゃ!
「乾燥の時は、うぇざりすとさんに手伝ってもらうか!」
パサッ
こうして、全ての稲を吊るし終え、収穫は完了したのである。
「さて…次は脱穀じゃな!!気合い入れるぞぉぉ!」
おじいちゃんの声が、青空に響き渡る。
用語が難しすぎる!!調べながら書いていますが、どの資料を参考にするべきなのかわからない…
もし間違えてたり、これ入れてみたら?てのがあったら教えてくれると嬉しいです…!!