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稲がぁぁ!!

すみません。田んぼの耕し方調べたんですが出てくるのがトラクターを使った方法

ばかりで鍬を使ったやり方わかりませんでした…

てか田んぼ耕すのに鍬使うかも怪しいです…すみません…あともう一つ謝罪は…畔塗じゃなくて田起こしが先です…はい…すみませんでした!!

ついに田んぼができたが、これではまだ稲作はできない。


よし…「耕すぞ!」


片手には鍬?の代わりになりそうなものを持ち、

田んぼの中に入っていく。


「魔王様…!?それはインパクトハンマーでは…!?」


インパクトハンマー、白く光を反射するそのハンマーは

一振りすれば地震が起こり、

一振りすれば地形が変わると言われている衝撃波を出すハンマーである。


そんなこと気にもせず鍬のように田んぼの土に振り下ろす。


ザク、ザク、ザク


耕しながら、大きめの石などがあったら取り除く。

にしても…久々に鍬で耕しとる。

前までは機械や動物さんを使っとったからのう〜


そんな事考えながら端から端まで耕していく。


そういえば、この鍬に使っとるやつ鍬の形とは全く違うが使いやすいのう〜!


そんな事考えながら呑気に田を耕している魔王様の姿を見て、周りにいた魔物たち

は信じられない光景を見ているかのように顔を真っ青にしている。

それもそうだ、魔王様は

(((衝撃波そう使います!?)))

衝撃波を絶妙な力で発して田んぼの隅々を耕している。


「いやぁ~腰に来るが良い運動じゃ!

さっき蔵で使えそうなものを取っておいて正解じゃった!」


この瞬間、世界に破壊をもたらした武器が農具になった。


「よ~し!これで完成じゃ!」


田んぼは綺麗に耕され、みんながよく見る田んぼの姿に変わった。


「あれ?ただ耕しただけなのに随分と平らで

柔らかい代掻きしとらんよな?」


代掻き 田んぼに水を入れ、トラクターを使い

土を細かく砕きます。これによって稲作した時

水漏れや雑草が生えるのを防ぎます。


う~む…代掻きは今回トラクターがないから

出来ないと思っていたがやらなくてもいい感じに

なっておる…なぜじゃろう?


その理由は魔王様ことおじいちゃんは昔から

ずっと稲作や畑仕事をしていたため鍬の使い方が神レベルまで達しており、さらにインパクトハンマー衝撃波のおかげで田んぼの土は細かくなったのである。


そんなこと全く知らない魔王様なのである…


さて…お次はみんな大好きな…

「田植えじゃー!!」

:

「魔王様よ、これでよろしいでしょうか?」


「おぉ!短時間でこんなにも成長するのか!すごいのう、異世界!!」


料理長が持ってきてくれた苗はさっきよりも成長しているのが

目に見えてわかる。


田植えする苗の大きさは12~15㎝が目安で

本葉は3.5~5枚くらいがちょうどいいぞ!


田んぼに水を張る、水量は田んぼ全体が軽く浸かるくらいが目安。

田植えする天気は晴れで暖かい風がない日がよいぞ!


ほんとは…数日前に入水させておいて、その後代掻きするのが

正解なんじゃがぁ…道具が全くないからのぅ…


日本ならば機械がなくても何とかできたかもしれないが

ここは異世界。思い通りに行かなくて当然なのである。


苗の数は…70くらいか…

一見多そうに見えるが、この苗全てが育つとも限らない…もっと言うなら…田んぼは育てるもの

1年目の米は上手くいく可能性はとても低い…


「いいや…だめじゃ!やる前から諦めとったら意味がないのじゃ、行動してから考えるのじゃ!」


羽織っていたマントは邪魔になるため外し、

ズボンは上げて腕もまくる。

気合を入れてから田んぼの中に入る。


苗は3.4本の束で根を土に引っ掛けるようにする。

この時、土が柔らかすぎると苗が立ってくれない


「よい、よい、よい、」


70と今回は少なめなため苗の間隔は広くする。

慣れた手つきでイネを植えていく。


「あ〜!腰にくるのじゃあ〜!!」


低い体勢でゆっくりと動きながら苗を慎重に植える。楽しい作業じゃが…腰が…昔は腰なんて気にならなかったはずなのに…


「……あの!」


「ほぇ?どうしたんじゃメロア君よ?」


少し怯えたような、しかし覚悟を決めたような目でわしゃの目を見て話してくる。

なんじゃ…小作争議でもするのか!?


「…えっと…自分にもやらせていただけないでしょうか!」


「…!!」


言葉が出てこなくなった。驚いたのじゃ

若者が自らやらせてほしいと頼むことに…


あぁ…まずい…嬉しさのあまり頬が緩んでしまう…!


「……すみません…勝手な事を言ってしまい…

魔王様のお手を煩わせてしま「もちろんじゃ!」


魔王様の言葉にメロア君の目が一瞬、輝いたように見えた。


「ならば、私めも…!!」

「おぉ!!料理長さんもやってくれるか!」


若者?2人が稲作をしてくれるのはとても嬉しいことなのじゃ!


「いいか?苗は深すぎても浅すぎてもだめなのじゃ、なんというか…こう土に引っ掛けるイメージで植えるのじゃ!植える感覚は広めで今回は大丈夫じゃ!」


「「ほほう」」


二人とも熱心にわしゃの話を聞き、見様見真似で植えていく。


「これは…なかなか難しいですね…!」


「力を入れすぎても入れなさすぎてもだめとは…」


「ははは!最初はそんなもんじゃぞ、

すぐにはなれないもんじゃ!」


まだ田植えに慣れていない二人を見て、昔の光景を思い出す。まだ機械が高く手作業で田植えをしていた時、よくこう家族と並んで田植えをしたもんじゃ

あぁ〜…懐かしいのぅ…


「あっ…だからか…」


「?どうかしましたか魔王様?」


ふと、田植えの手を止めてしまう。


わしゃが田植えを好きな理由は…


機械がなくても、炎天下の中でも田植えが楽しかった理由は、誰かと一緒にする事が出来たからなのじゃな…。今じゃ機械で田植えなんぞすぐに終わってしまう…たしかに便利でよかったがわしゃは…こうして皆と田植えをするのが好きじゃったんじゃ


「…いや、誰かと田植えをできることが楽しいと思い出しただけじゃ」


そんな昔の記憶を思い出しながら、また楽しく田植えをする。


「これで終わりじゃあ〜!」


全ての苗を田んぼに植え終えた。

列によって真っ直ぐなのとそうでないのが見てわかる。


「やはり、魔王様は上手ですね…さすがです!」

「いやいや、二人も途中からコツをつかんでおったではないか」


3人とも手と足は泥だらけで汗をかいている。

しかし全員笑顔である。


「ところで魔王様、一つ聞いてもいいでしょうか?」

「なんじゃ?いいぞ」


メロア君が不思議そうに田んぼを見つめながら質問してくる。


「どうして間隔を空けたのですか?なにか意味があるのでしょうか?」


「あぁ!それは疎植のほうが今回は良かったからじゃ」


疎植、稲を植える間隔を広くとって植える方法。

間隔が広いほうが風通りが良く、害虫対策になる。


「よし、とりあえず作業は一旦終わりじゃ

手伝ってくれてありがとうなみんな!」


いい笑顔でお礼を言うと、魔物は目を細める。


「うぇえ!?どうしたんじゃ!みな目を細めて!」


「いえ…魔王様が輝かしくて…」

「わしゃ輝いてるの!?」


なにはともあれ稲作の最初は終わったため、一旦別のことをしようと森を探索することにした。


「にしても本当にここは自然豊かじゃのう〜」


木々が生い茂り、様々な植物が生えているのが見てわかる。


「なんか…木の実か山菜でもあるとうれしいのじゃが…うん?」


奥の方から声が聞こえてくる。


「おい!これ食べれるのか!?」

「クェ!?俺もわからねぇよ!けどこれ食ったら体悪くなったやついなかったか!?」


なんじゃ?食べ物で揉めておるのか?


何か困っていそうだったため声の主に近づく。


「おい、何をそんなに話してるんじゃ?」


「あっ?誰だ…って!魔王様!!」


目の前にいる話していた人の姿は、肌は緑で耳と鼻が尖った小さい人?である。


まあ、みんなお馴染みのゴブリンである…が

じいさんにはわからず


魔王様を見た途端、小さい人二人がすごい勢いで頭を下げて怯えてくる。


「申し訳ありません魔王様よ!!どうか…どうかお許しを…!!」


「うぇぇ!!?だからなんでみなそんなに頭を下げたがるのじゃ!?頭を上げてくれぇ〜!!」


じいさん、大困惑


「うん?てかその手に持っているのは…?」


なんとか大丈夫だからと説得して頭を下げるのを辞めさせ何をしていたのか話すことになった。


「はいっ!!これは…ここらに生えている木の実なのですが…あまり美味しくなく…」


「ほほう?」


「「っ!すみません魔王様!我らが軟弱者で!!

本当に申し訳…「これ梅かぁ!」えぇ…?」」


魔王様の喜んだような反応にゴブリンは困惑する。


「そらそうじゃ!そのまま食べても美味しくない…って!そのまま食べたのか!?」


「えぇっと…!はい…そうです…」


驚きのあまり顔をゴブリンに近づけてしまう。

どっちかというとゴブリンのほうが驚いている。


「だめじゃろ!これ青梅じゃぞ!青梅には毒があるからそのまま食べちゃいかんのじゃぞ!!」


ついおっきな声を出してしまう。


わしゃも一回、そのまま食べようとして母にしこたま怒られた経験があるため身に刻んで梅について覚えたのじゃ…


「毒があったのですか…!?」

「そうじゃ!!これはそのまま食べちゃいかんのじゃ!わかったな!」


また食べないように強く忠告する。


「そうか…これ毒あったんだな」

「なっ…知らなかった」


ゴブリン二人は手に持つ黄緑色の木の実を眺めて残念気に言う。


「じゃあこれ食べれないのかぁ…」


「うん?食べれるぞ?」

「「ヒュエ??」」


魔王様の言葉にゴブリンはさらに困惑する。


「えぇっと…けど魔王様、これは毒があると…」


「わしゃはそのまま食べちゃいかんと言っただけで食べれないとは言ってないぞぉ?」


魔王様が嬉しそうな笑みを浮かべる。

ただ、不思議と嫌な感じはしなかった。


「よし!すまぬがこの実はどこにたくさんあるかのう?案内してくれぬか!」


「「あっ、はい!!」」


塩と重石の準備せねば!


数日後

「はぁぁあ〜おはようメロア君」

「おはようございます魔王様、今日も随分と早いお目覚めですね」


時刻でいったら5時である。


「田んぼの様子を見ときたくてな

すまぬなぁ…そのせいでメロア君も早く起きることになって…」


田んぼまで移動するにはまだメロア君のちからが必要なため、どうしてもメロア君も早起きしなくてはいけなくなっくなってしまう。


「いえいえ、もともと魔物は睡眠をとらなくても活動できますので大丈夫ですよ」


「おぉん…すまぬのう…」


メロア君はそう言うがやはり罪悪感がある。


「では行きましょうか」

ピュン


メロア君が杖をひとふりすれば、あの森にすぐ着く。


田んぼの水の量などを変えるために何度もメロア君に頼ってしまって申し訳ないのう…

わしゃもメロア君みたいなことできるんじゃろか?


そんな事考えながら田んぼに着く。


「なっ…!!」


田んぼについて信じられない光景を目の当たりにする…


「稲が…稲が…育ってる!!?」


この前まで小さい植えたての苗が大きくなり、30cmくらいまで成長している。


「もう…分げつするくらいまでに成長しとる…!

なぜじゃ…!?しかも肥料もなにも与えられておらぬのに…!!」


分げつとは、稲の茎から新たに茎が生え、20本くらいに増えること。いうなれば成長期である。


急なことに目を丸くしているが、もう一つ、あることに気づく…


分げつ中、育つのは稲だけではない…

()()()()も育つのである…


あぁ……!!


「雑草が育ちまくってるぅぅぅー!!!」


早朝、じいさん渾身の叫び声

この小説では稲作のやり方は結構カットして書いているためわかりませんが、

本当は何週間もかかります。日にちが必要な作業はなるべくはしょって書いていくので

ご了承ください。どうでもいいのですが、書いていて稲作って本当に大変だなぁと

感じました。農家の皆さんは本当にすごいと思いました。

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