優しい味じゃのう
すみません、なんか前回のやつすごく読みにくく
なってしまいました。
なんであぁなったのだろうか…
気をつけます。
後今回料理系がきますが、レシピは曖昧です。
調べながらやってますが間違えてる可能性が高いです。想像で楽しんでくれたら嬉しいです。
決めたからには動かなくては!
「メロア君よ!台所まで案内してくれんか?」
「あっ、はい。わかりました」
そう言ってまたメロア君が何かを唱えて移動する
この数日間でわかったことじゃがあれも魔法らしい
次に目を開ければ広い厨房である
まるでレストランの中のように感じる
しかし、周りのものが散乱しお世辞にも整ってる
とは言えない
「えぇ!?魔王様よ!なぜここに!?」
何十人もいる中の一人が話しかけてくる
「すまぬが台所を使わせてもらうぞ!
お主たちは作業しててくれ」
正直今すぐにでもどんな料理してるのか
聞きたいものじゃが後でいい
「待ってください魔王様、何をしようとしていらっしゃるのか私達には分かりませぬがここを仕切っている者です。きっと役に立つと思いますのでどうか私めをお使いください」
三角の耳にわしゃよりずいぶんと低い身長の
角をはやした老人が話しかけてくる。
「うむ、お主が料理長か。わかった
一緒に来てくれ」
とにかく今は体に優しいものを食べたい
「すまぬが今何が此処にあるのだ?」
「はい、ここには様々な肉や珍味が…
「もう肉はこりごりじゃぁ…」
確かに周りを見渡してもかかりかけの肉ばかり
もうお肉は十分じゃ…
うん?これは…
「料理長さんよ、この肉は何じゃ?」
調理しているところの隅に壺が置かれており
中を見ると肉が入っている。
「これは、ライルバードの肉ですかね?」
「らいるばーど?なんじゃねそれは?」
メロア君が肉を見て呟く。
「ライブバードとは自然地帯に生息している
鳥科の魔物ですね」
なるほどつまり鶏と
「あぁ底の部分はいらないので捨てようかと
いらないところは壺に入れてるんです」
ふぇ?いらない?わしゃが見る限りだと
結構な量があるぞ。もしや他の壷も…
他にも置かれた壺の中を覗いてみる
そこには人参の半分、玉ねぎの皮(可食部)
肉のついた骨、など
いらない部分ではないところが捨てられている…
全部…食べられるじゃないか…!
「料理長さんよ!これ!全ていらぬのなら
わしゃがもらうぞ!メロア君!どこか
ものが多いところに連れて行っておくれ!」
「あっ!はい!テレポート」
ピュン
次に移動した場所は様々なものが多く置かれた
蔵のような場所であった。
「よし!」
わしゃはものが置かれまくったところに入り
使えそうな道具を探す
「魔王様なにを?」
料理長が不安げに聞いてくるが
今は無視させてもらう。落ち着いたら謝ろう…
「あった!これを使おう!」
奥に見つけたのはでかい大釜である。
う〜む…これしかないか…
さっき厨房で鍋がないか探したが
あそこには一つも置いていなかった
「よしこれで…小さくなるのじゃ!」
わしゃがそう言うと大釜は鍋くらいの
大きさに小さくなる
どうじゃ!わしゃはこの数日間
あの画面に映されていた文字を全部読み
意味を理解したのじゃ!
まぁ…メロア君に教えてもらいながらじゃが…
そんなことはどうでもよい!
「ここは…第3倉庫ですか」
「第3倉庫?なにかあるのか?」
「第3倉庫には普段使わない物や材料を貯める
いわばゴミ置き場でございます」
ほぇ〜まあここのものは使って良いってことか
鍋を用意したら次は刃物
奥の隅に置かれていた握りやすいこれでいいか
じいさん、小さいナイフをゲット
あとは…ボウルに混ぜる棒…
これでよいか、あとは…
上の棚に入っていた袋を取る
袋の中には何かの卵が入っている
「それはライルバードの卵?」
「卵ってことは食べれるよな…」
よし、あとは調味料を見つけて…
「いや塩と胡椒しかないのじゃ!」
見つけられたのは少量の塩と胡椒。
きっと厨房の方に調味料があるのだろう…
というかこの塩、海からではなく岩塩か!
すこしピンクっぽい
「よし!やるぞー!」
必要な材料は
水 卵 野菜 塩 だけ
今回はシンプルなのにしよう
まずは鍋に水を入れる。
鍋は水を入れる前に煮沸消毒をしておいたぞ。
衛生面はしっかりしたほうがいいからのぅ
そしたら鍋に火をかけ沸騰させる。
ここで魔法!火炎魔法をそーと使う。
燃えそうなものを下に置き火をつける。
たまたま大き目な木があったためそれを使う。
「魔王様!?それ心聖樹ですよ!?」
メロア君が何か言っているがよくわからない
「ほぇ!?使っちゃいかんかったか?」
まずいっ…やってしもうたか?
「あぁいえ、ただそれを焚火に使う人
誰一人としていなかったので…少々驚いてしまい」
心聖樹
ある特定の場所に生える木
とても貴重な品で枝一本だけで数十万はくだらない
使用用途は杖を作ったり、お守りを作るのに使う。
はぇ~…焦った…
ここにあるものはいらないものばっかだから使っていいもんだと
やはりわからないのぉ…
そんなこと考えてながら水が沸騰する前に
ライルバードを一口サイズに切る。
皮付きでもおいしくできると思うが…
そしたら早めにライルバードの一口肉を
鍋の中に入れる。
肉は火が通るのが遅いから少し早めに
そしたら余り物の人参と玉ねぎを切る。
人参はいちょう切り
まぁ正直厚く切りすぎなければ何切りでも
大丈夫だと思うぞ。
そうやぁ昔、分厚く切りすぎて
火が通らなかったことがあったのぅ…
あれはもう固すぎて大変だったは…
玉ねぎは少し厚めにざっくりと切る
玉ねぎは火が通りやすいため
厚めに切っても大丈夫
「くぅ~…目に沁みる…」
常温の玉ねぎを切ったから涙が自然と流れる。
「魔王様!?大丈夫ですかって目に沁みる…」
「だめじゃメロア君!こっちにきてはこやつの餌食になるぞ!」
うぅ〜…玉ねぎは冷やしておかないと
目に沁みる…
そんなこんな有りつつ
人参、玉ねぎの順で入れる
このとき、人参のほうが早めに入れてく
玉ねぎは火にかけすぎるとくたくた
になってしまうからのぅ
まあこれは好みじゃ
そしたら卵をボウルに割って溶く
しまった…先にこの作業しとくんじゃった…
そしたら沸騰している鍋に
円を描くように溶き卵を垂らす
卵を入れた瞬間、きれいに薄く卵が固まる
「わぁ…まるで布のようです」
おぉ…メロア君がとても興味津々に
見ている…
自然と笑みがこぼれてしまう
卵を入れて少ししたら火を止める
あぁ…塩こしょうで味付けをするのを忘れずに
どちらも食べれるくらいの適量で…
最後に少し混ぜたら…完成じゃ!
「簡単卵スープの出来上がりじゃ!」
「おぉ…これは…初めて見ますぞ」
「ここらへんでは珍しい料理ですね…?」
さぁ!スープが冷めないうちに
木のボウルにスープを入れてスプーンと一緒に
料理長とメロア君に渡す
「熱いかもしれぬから、火傷しないようにじゃ」
二人とも顔を見合わせてから
ゆっくりとスープを口にする
「ここっ…!これは…!味が強くなく温かい」
「なんとも味が弱く…美味なお味だ…」
二人は目を見開いてスープを食べる
「そうじゃろそうじゃろ、さてわしゃも
飲もうかのう」
二人の姿を横目にスープを口にする
うまい…!!味が濃くない!
わしゃは心のなかでガッツポーズをする
程よい味加減に優しいお野菜と卵
ここ数日の反動もあってとても体に沁みる…!
人参も玉ねぎ、どちらも固くなく
鶏肉は程よい固さで美味しい
卵とお肉が絡まってすごく相性がよい
「なんかあれですね…
なんて言えばいいのでしょうか…?
体じゃなくて…心から温まる感じ…なんでしょう…」
メロア君がスープを飲む手を止めて
じっとスープの入ったボウルを見る
「それは、優しい味と言うんじゃないか?
わしゎもこういうの食べると優しい味と感じるぞ」
「優しい味…ふふ…初めて聞きました
まさか魔王様からそんな言葉を聞くなんて」
「えぇ、まったくですな」
いやぁ〜平和ですなぁ〜
しかし、こうも懐かしい味を食べると…
米が食いたくなるのぅ…!!
「そうやあ、お米はないのか?
白米でも玄米、麦米でも良いのじゃが…
穀物類があると嬉しいのだが」
その発言をした瞬間、二人が止まる
「あの下等生物が食べているものですか!?」
「はぁ?」
料理長の言っている意味が理解できなかった。
とりあえずわかったことは、
お米を舐めているということ