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俺の事が好きなのか? 見返りばかり俺に求めてくる女の狙いは?

作者: 七瀬






この女は、俺の事が好きなのか?

やたらと俺に見返りを求めて来るこの女の狙いはなんなんだ?



ある日突然! 1人の女が俺の前に現れ、俺にこう言ったんだ。



『前からずっと好きだったんです、良かったら? 私と付き合って

もらえませんか?』

『・・・い、いや、気持ちは嬉しいんだけど、今は好きな事をして

いたいから! 本当にごめんね、君とは付き合えないや。』

『“好きな事って?”』

『俺! 画家になりたいんだ!』

『・・・絵ですか?』

『そう! 他の事は何も考えたくないから、誰とも付き合う気は

今はないんだ! せっかく俺の事、好きとか言ってくれたのに本当に

申し訳にと思ってるんだけど、、、。』

『いいえ、私! 応援してます!』

『ありがとう!』




・・・俺はこう言って女性に“付き合う事を”断った。

はずだったのだが、何故か? 次の日俺の家の前でこの女性と偶然

俺は出会ったんだ!




『・・・えぇ!? ひょっとして、住んでる家ってココだったんですか?』

『・・・あぁ、君も? 偶然だね。』

『私も最近、ココら辺に引っ越してきて。』

『・・・そ、そうなんだ、じゃあ、また!』

『また。』





この日から、彼女は俺の住むマンションの近くで俺を待ち伏せして

俺の家に入り、ご飯や掃除、俺の身の回りの事をしだしたんだ!

そのうち、彼女から俺の部屋の合鍵を渡せと言い出してきた。



『マンションの前で待ってるの辛くなってきたから? 合鍵とかあったら

渡してほしんだけど。』

『・・・あぁ、でも、俺達付き合ってないし!』

『別にいいじゃん! 付き合ってなくても好きな男性ひとの家の事

とかしても問題ないと想うんだけどな。』

『・・・そ、そういうもんなのかな、』

『そんなに考えすぎなくていいと思うよ、付き合ってないんだし! 

別に私は孝一クンの彼女でもないんだし! 家政婦さんぐらいに想って

くれてくれていたら全然いいよ。』

『・・・で、でもさ、そんなの! 申し訳にないよ、』

『“今は誰とも付き合う気がないんでしょ?”』

『・・・そ、そうだけど、それでもさ、』

『いいの! さあ、合鍵渡して!』

『・・・あぁ、ううん、』

『“私は単なる家政婦さんでいいんだから!”』

『・・・あぁ、』





彼女はそう俺に言って、ニコッと笑った。

俺もそれ以上、言い返せずそのまま合鍵を彼女に渡してしまう。




・・・でもそこから、俺は好きな子がデキて付き合う事に。

その事が彼女の反感を買ってしまう!



『そうやって私の事を簡単に裏切るんだね!』

『ごめん、でもさ? 俺にも彼女がデキたから渡した合鍵返してくれない!』

『私の事はどうするのよ、このままサヨウナラする気?』

『“だって君は俺にとって、家政婦さんなんだよね!”』

『・・・・・・』

『俺はずっと君の事、そう思ってたよ! 君だって俺にそう言ったじゃ

ないか! あれは嘘だったの?』

『・・・あ、あれは、ああ言わないと私の事なんか孝一クン全然見てくれ

ないじゃない!』

『“君が自分の事を家政婦として見てほしいというから、俺は君を家政婦

として見てきたし、それ以上の気持ちを持つ事もなかった! でも今の彼女

には愛情もあり俺は彼女を愛してるんだよ。”』

『・・・もう、やめて!』

『だから合鍵を返してほしい! それともうココには来ないでほしいんだ!』

『“自分勝手ね! 都合よすぎない?”』

『俺は何て言われてもいいよ、もう俺に付き纏わないでほしいんだ!』

『付き纏うなんて、そんな事、私は、』

『じゃあ、さようなら!』

『・・・・・・』








こうしてあの女から俺が渡した合鍵を返してもらい、彼女と幸せな

時間を過ごす事になるはずだったのだが、、、。



あの女は、俺や彼女に纏わりついて俺や彼女からの見返りを

求めてくるようになった。




【今まで散々、孝一の為に家政婦として扱き使われてきたんだから、

その分の私への見返りはどのぐらいか勿論! 分かるわよね?】



【私がアンタの男と別れてやったんだから、アンタが私に何してくれるのか

楽しみで仕方ないわ!】




俺も彼女もあの女に一度も頼んだことはない!

それなのに、“なんの見返りをあの女は俺達に求めてくるのか?”


怖くて! 俺も彼女も夜も眠れぬ日々を過ごしているんだ。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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