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転生魔神は陽気に歌う  作者: まちどり
73/227

73.ノリノリだぜぇ!


 気が付けば抱き枕。おはようございます。どうやらお膝抱っこのまま寝落ちしたのかな、気疲れが溜まりまくってたんだねぇ。で、目が覚めたのだけど只今拘束&のし掛かりのコンボを喰らっており身動みうごき取れません。しょうがないから意識を飛ばして周囲探索、もうそろそろ日の出かな、空が大分白っぽい。草花がさわさわと風に揺らされてるけど、昨日の冷気の影響はあまり無かったようで、一安心だね。元気いっぱい、のびのびと青春を謳歌しているようだから、手が付けられなくなる前に馬さん達に食べられてしまいなさい!



 ※※※※※



「おはよう、ございます。朝からお元気で何よりです」

「こちらから『聖都』へと出向く予定だったのだが」

 ほぼ無表情の私と不機嫌に眉を寄せたガンダロフの前にはジョウガ王国騎士団のロジェ団長がお茶を飲んで寛ぐ一歩手前な雰囲気。そして私達は朝ご飯を食べるのもそこそこに、ロジェ団長がいる神官宿舎の応接室に来たところ。


「朝早くから押しかけるような真似をして申し訳ないとは思うのだが」

と立ち上がったロジェ団長は本当に申し訳なさそうに言うけれども、押しかけるような、じゃなくて実際押しかけてるからね。


「蓑虫、やる気満々?」

とガンダロフに訊いてみる。盛大に溜息吐いて俺に訊くな!とばかりに頭抱えたけどね、いや、ロジェ団長本人に訊いて「ノリノリだぜぇ!」とか返ってきたら私としてもどう対処して良いか戸惑う。


「蓑虫でも何でも

「待て待て待て待て早まるな!」

 ロジェ団長の言葉をガンダロフが必死の形相で遮る。

「しかし、わが国に馬よりも速く行く手段があるならば、この身がどうなろうとも構わな」

「構う!俺が!」

 ……寸劇コント

「……もう、猶予が無いのだ。倒れてから時間が経ち過ぎている。救う手段があるならば手遅れになる前に助けて欲しい」

と、ロジェ団長は俯き腰を落として

「膝は着かないで。朝っぱらからそんなの見たくない」

 私の低く鋭い声に、そのままの姿勢で固まる。うわぁ、膝と腰に負荷が掛かって辛そう。はぁ、と小さく息を吐いて私は温度が感じられない声音でロジェ団長に言い放つ。

「準備終わるまで貴方はそこでお茶飲んでなさい」

 顔を上げたロジェ団長は、期待して良いものかどうか困惑した表情で私を見る。なんか、無駄にキラキラしてるよね、この人。


「ロト」

 ガンダロフが落ち着いた様子で声を掛ける。切り替え、早っ!

「聖獣達は全員連れて行く。ジョーイ、ジョニーは留守番だ」

「聖獣達全員?」

「行った先で何が起こるかわからんからな。後、聖騎士はルセーニョとリコロ、それとロジェ団長だな」

「聖騎士リコロ、薄い方?」

 まだよく見分けが付かない。

「あぁ、色味が薄い方だ。出来ればその言い方は本人の前では止めておこう、な」

 薄いって、髪の毛のこと言ったんじゃないよ?ガンダロフはロジェ団長を一瞥して

「神官宿舎玄関前に集合、全員揃えば出発だ。それまでは俺達もここで待機する」

と言うのを、

「ううん、今から集合場所に行く。私も準備があるから」

と私もロジェ団長を一瞥する。

「準備?」

 訝しげな顔のガンダロフが安心するように努めて明るく言う。

「蓑虫の代わりを、ね」

 ガンダロフの眉間の皺が深くなる。何故?



 ※※※※※



 神官宿舎玄関前には、聖獣達全員と、マーリオ君とルイジ君、レアンとベルシームがいた。それぞれ申し送りでもしているのかな。

「そうだよね、戻ってくるかどうかもホントは分からないものね」

 私がそう呟くと、

「君が行きたい時にまた来れば良い」

とガンダロフは私の頭を優しく撫で撫でして

「で、準備、蓑虫の代わりとは?」

と、ちょっと不安げに顔を覗き込まれる。


「うん。結局『何故蓑虫か』って、好き勝手動かれると危ないからだよね、私も相手も」

 おや?と彼の表情が興味深いものを見るそれに変わった。

「で、馬車の籠に乗せてというのも中で動かれると危ないし。急発進、急停車したら、籠の中の人はついていけなくてぐちゃぐちゃになる。打ち所が悪ければ最悪死ぬ」

「なるほど。確かにあの速さでは乗馬時とは比較にならないくらい危ない」

 ご理解いただけたようでなにより。

「そこで、考え付いたのがこちら!」

と私は手の平を合わせて力を込める。頑張れ、私の想像力!


 ヴゥオォンッ!!と出現したのは、ジェットコースターの籠。


「だったら、初めから座席に括り付けておけばよいよね」

 6人乗りでシートベルトと安全バーでしっかり固定できる仕様。おぉ、っとガンダロフのみならずその場にいた全員から感嘆の声が上がる。

「これに乗せて引っ張っていく。もともとこれは、依り代さんの世界の娯楽設備だよ」

「依り代さんの、娯楽設備?娯楽?!」

 そこ、気になる?

「本来はレールの上を走らせてその疾走感を楽しむものなの。籠自体には動力源は無いから、外部からの力が無いと動かない。今回は私が引っ張っていく」

 思いっきり、飛ばすぞ~~!!


 読了、ありがとうございます。<(_ _)>

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