団長の休暇 その2
遅くなりました!!けっして!決して!原から始まり神で終わるゲームに沼ってて書くのサボったとかそういうわけではありません!そこのところよろしく!あっノエルかわいい…
「ごちそうさま!」
夕日に照らされ、仕事終わりの人で賑わう店内。そこに明るい声が響く。
「いかがでしたか?」
その声に反応し、自然に皿を下げるメイド服の女性。その作法も完璧で、どこに出しても恥ずかしくない、それこそ王宮のメイド長にさえなれそうなほど美しかった。もっとも着ているのが露出過剰なフリフリメイド服だということを除けばだが…
「とっても美味しかったよ!」
ニパッという擬音が聞こえそうなほどいい笑顔。いつもの騎士団団長としての威厳は見る影もない。
「お褒めいただき光栄です」
その笑顔に一瞬ふらつきながらも、すぐに立て直し頭を下げるメイド。彼女の鼻からは多量の血液が流れ落ちているが、それを踏まえてなお美しく見える。感嘆の声が聞かれる中
「団長?なんでそんなに馴染んでいるんですか?ってかあんた止血しな?そのままだとやばいから止血して?お願い」
冷静に突っ込む幼馴染であった。
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「お見苦しところをお見せいたしました」
「はぁ…はぁ…まさかこんなアホな事に一生懸命極めた回復魔法を使うことになるとは…」
普通のメイド服に着替えたメイドが出できて深々と頭を下げる。その後ろには、出血多量で生死の境目を漂っていたメイドを救うため、全力で頑張った幼馴染が続く。
「見苦しくなんかないよ!綺麗な礼だったよ!それよりも体は大丈夫?」
それを見た団長は駆け寄り、抱きつこうとしたところで手を引っ込める。そして恐る恐る顔を覗き込む。
「はい。オサナお嬢様に治療して頂いたおかげで万全、とは言いませんがかなり回復しました。ご心配痛み入ります」
「よかった…さすがサナだね!よ!治癒の女神!」
そうはやし立てる団長に、頬を染めたオサナは少し不機嫌そうにする。
オサナは怒って勝負を仕掛けてきた!
オサナの攻撃!
「団長?その呼び方私が嫌がってること知ってますよね?それとも私にこう呼ばれたいんですか?守護聖女ダン様?」
効果は抜群だ!
「…」
ダンは真っ赤になり、頬を膨らませた。
ダンのスキル、乙女の恥じらいが発動!その効果によりオサナ、メイ、その他は尊死してしまった!
オサナ、メイは称号同棲者の効果によりHP1で蘇った!
オサナの攻撃!
「団長?嫌ですよね?自分が嫌なこと他の人にしたらメッ!ですよ?」
効果は抜群だ!ダンはちょっと涙目になった!
オサナは罪悪感によりダメージを受けた!
ダンの攻撃!
「…ごめんなさい」
「わかれば良し!」
オサナは優しくダンの頭を撫でる。
「…サナのナデナデ好き…」
「ガッ…」
攻撃は抜群だ!オサナは存在が消滅しかけてしまった。メイはスキル、嫉妬の大火により全てのステータスが上がった!
メイの攻撃!
「ダンお『あれ?さっきの可愛い服じゃないの?』…あれは…ダンに見せたくて用意した一点物ですから予備がないんですよ…」
「あっよかった。同居家族が痴女じゃなくてほんと良かった」
オサナは安堵の溜め息をはいた!
ダンの攻撃!
「あれあたしのためだったの!?あっそういえばそんなこと言ったね…」
「!?」
オサナは驚き目を見開く。
え?ダンってあんな服好きだったの!?え??マジで??えっ?あっ?え?あんなエチチなやつ!?えっ?うそ?え?そんな話私の妹としてたの?ってかそれどんな状況での会話?どうやったらそんな流れになるの!?え?まさか?
混乱した普段は優秀なオサナの脳みそは、紆余曲折して最悪な答えを導き出した。
…そっか…私は…メイに負けたのか…
「サナ?」
急に意味不明な言語を喋りだしたと思ったら沈黙、何故か優しげな顔でこちらを見つめるオサナにダンは困惑をあらわにする。
「メッメイちゃん!どうしよう!!サナが壊れちゃった!!」
自体を把握しきれず慌てふためくダン。対するメイは姉妹として、同じ感情を同じ人間に向けている者として、自体を正確に把握する。
このバカ姉、頭どピンクなの?
「ダン姉?あれ自作なんだけどね?1枚のおっきな布から作ったんだ」
「へ?あ?うん?」
「ホントはフリルのために布買おうと思ってたんだけど思いの外高くてさ?ならおっきい布を折ってフリルにしたほうが安かったんだよね。ついでにひも引き抜けばその布使って他の服も作れるし」
突然語りだしたメイにダンは更に困惑し、心配するする。この姉妹大丈夫かな?お互い無視しあってるみたいだけど喧嘩してないよね?と。
「え?あっ?いや?それはわかったんだけど…?」
「んで作ってるとここにもフリル足したい!こっちにも!みたいな感じでやりたいことが増えてさ?結果予定よりもちっちゃくなっちゃったんだよね…」
大人な女性の印象から一転、年相応の苦笑いを見せるメイ。その話を聞いていたオサナは自分の勘違いに気が付き顔が赤くなる。それを確認したメイは心のなかでニヤリと笑う。後でいじろっと。
「…やっぱあたしはこっちのメイちゃんのほうが好きかな?」
「ふぇ?」
「大人っぽいメイちゃんも素敵だったけどさ?あたしこっちの…なんというか…こう…癒やされるというか…見てて温かい気持ちになるような、そんなめいちゃんの笑顔が好きだよ!
…エヘヘ…なんか告白しているみたいで恥ずかしいね…
あれ?おーい?二人共?おーい?」
ダンが恥じらいながらメイに愛を囁いたあと、あたりに生けるものは存在しなかった…ガクッ…




