ボク、悪いホムンクルスじゃないよ?
やっと正月のフラグ回収です!!長かった!!
「ルナって、、、誰?」
「ルナねーちゃんはルナねーちゃんだろ?何いってんだ?」
「いやだからそのルナって人が誰か聞いてんの。わかった?」
「ルナねーちゃんは『すとーーーーっぷ!!!』なっなに!?」
そうだそうだよそうだった!!こいつらのリダーが抱きついてきたせいで気絶して、まだ名乗ってないんだった!!今なら食料を持ってきたルナとは他人のふりができる!!
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緊急クエスト 他人のふり大作戦!!
今後の平穏な生活の為、本名と能力を隠しきれ!貴方の未来は今の貴女に掛かっている!?さぁ貴女の全てをかけて運命を掴み取るのです!!
成功報酬
・平穏な暮らし(一時的)
失敗
・指名手配と暗殺者の詰め合わせ
クエスト達成条件
・冒険者三人娘にルナと自分と勇者はすべて別の人だと思わせる。
・勇者ルナが生きていることを悟らせない。
・自分の能力をバラさない。
サブターゲット
・食料調達を頑張ってもらったことに対する感謝を伝える。
失敗条件
・ばれる。
・疑われる。
・何処かに通報される。etc…
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多くない?失敗条件多すぎませんか?しかもゲームと違って一発勝負でしょ?何この無理ゲー!?出来るかこんなもん!!
自分の状況を再確認し、早速嫌になる私。でもこのまま投げ出してもいいことがないから必死に考える。
「どうしたの?ルナねーちゃん?」
「えっ?ルナってその子なの?」
、、、こ〜い〜つぅ〜!!顔覚えたぞ!!わざとだよね?天然じゃないよね?明らかにわざとやってるよね?このボンクラが!!これでも喰らえ!!
私は後ろのポケットから取り出す…ふりをしながらスキルで焼き鳥を召喚、タップリ胡椒をかけておバカな男子の口へ放り込む。安全のため串は外しています!!
「パクったべほほはほまふにしひゃひへはひんはぼ!」
ポクッポクッポクッポクッポクッポクッチ~ン
食べ物は粗末にしちゃいけないんだぞ!
その通りですスンマセン。発音が悪くて理解に時間がかかったが何とか訳せた。お婆ちゃんからこう怒られたことはあったけど、まさか子供から同じ怒られ方するとは思わなかった。今まで大変だったからこんなしっかり者に育ったんだろうな。今は床を転がりながら悶ているけど。なにはともあれこれで私の平穏は守られ
「それで貴女がルナなの?」
て無かった。むしろ一番大事なのが残ってた。
「Of course not☆」
「おふ?え?」
「聞き慣れない発音ですねぇ〜?他国の言葉でしょうかぁ〜?」
「この子地下から出てきたから地底人の言葉?そんなわけ無いか、、、」
あっ焦ったー!地底人と地球人の発音がそっくりだからバレたのかと思った。ってか日本語は通じるけど英語は無理なのね。でもカタカナ語は通じてたから、、、一般に浸透している英語は伝わる?その判断は?なんか曖昧だね?もしかしたらスキルかなんかが私の深層思考を読んで、英語だと思っている言葉は弾き、日本語だと思っている言葉は翻訳的な高度なことをしているのかもしれない。最も今はどうだっていいけどね!
「チガウヨ!私ルナやあらへんで?」
「「「、、、」」」
至近距離から無言でこっちを見つめる三人娘。あっこれ一切信じてもらえてないね。そらそうだ。周りがルナねーちゃんと呼び、それに反応もしている。私だったら絶対信じないね!!だがこれは想定内!こっちには秘策があるのだ!!
「はじめまして。ボクはマスター ルナに創造されたホムンクルス、ルナねーちゃんです。どうぞよろしくお願いします。」
ドヤッ!完璧やろ!ボクっ娘敬語ホムンクルス、これで絶対バレないでしょ!完璧でしょ!
「、、、今更キャラづくりしたところで遅いからね?」
全くそのとおりですぅー!!アリーの冷静なツッコミにより正気に戻った私。そら無理ですよね!なんたって今まで普通に話してた。そのうえいつからいたのかは知らないがきっとベルとの会話も聞かれていたのだろう。そんな相手に取り繕ったって無駄である。こんなのに引っかかるアホは
「「「えぇ〜!?そうだったの!?」」ですかぁ〜!?」
そうそう順々無垢な孤児院の子供たちぐらい、、、おい、待て、いま変な声が二人分聞こえたぞ?
「まじで!?ほへぇ〜ホムンクルスってこんなに人間そっくりなんだね、、、」
「初めて見ましたがぁ〜本当に違いがわかりませんねぇ〜。」
「「「すっすげー、、、」」」
「「、、、」」
無言で顔を見合わせる私、いや、ボクとアリー。
『貴女のパーティーメンバー本当に大丈夫ですか?頭的な問題で?』
『戦闘や商売のときは当てになるんだけどその他は全く役に立たなくて、、、』
『苦労されていらっしゃるんですけどね、、、』
今の一瞬でこんな感じの会話を私達は交わした。いや?まだ終わっていない?
柔らかく微笑みながら、私にまとわり付き私が抱いているベルに威嚇される二人を見つめるアリー。
『それでも、一緒にいると楽しいんだよね。』
彼女の瞳はそう語りながら、優しく細められたように見えた。




