表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気まぐれ少女どこへ行く?  作者: 月見 瑠那
大反乱
62/98

謎の少女

俺と少女はにらみ合う。お互い、相手を刺激しないようゆっくりと重心を落とし、いつでも動けるように構えた。


そよそよと、早朝の心地良い風が大地を撫で、雲ひとつない快晴の空の下、太陽がまるで今日という素晴らしい日を祝福をしているかのようにさんさんと照りつける中、その場は息も詰まるような緊張感に包まれている。


一触触発


そんな言葉が自然と浮かび上がるほど張り詰めた空気。しかし何故だろうか?俺は頬が緩むのを止められない。


この子強い。私の彼女に対する感想はその一言に集約される。まるで手入れもされていないようなボサボサの髪。気だるそうに細められた目。服はだらしなくはだけ、猫背で目の下にうっすら隈を作ったその姿は、なにも知らない素人から見れば弱そうに見えるだろう。


実際俺がスキルを使って確認しても特別な強さは探知できなかった。それでも半分獣となった俺の本能が全力で目の前の少女の危険性を伝えてくる。


こんなの初めて。


敵の勇者は格下だった。


奈落の何かは同格だった。


そして、ベル(アイツ)は仲間だった。


俺はアイツにはまだ勝てない。主である私と、俺に合わせて力の制限されたアイツ、その魔力の差は数十倍の差がある。


もしかしたら桁2つ分くらいさがあるかも?それでも俺はベルに勝てない。知識が違う、経験が違う、生きてきた時間が違う。そして何より


覚悟が違う。


きっとアイツは俺が害悪になったら迷いなく切り捨てるだろう。私が迷い、一瞬でも攻撃の手を緩めた瞬間殺される。いくらアイツとの戦いをシミュレーションしても勝つ方法は見つからなかった。


圧倒的な格上。それでも不思議と恐怖はわかなかった。私を慕ってくれているとわかったから。行動一つ一つから俺を大切に思っていることがわかるから。


でもこの子は違う。例えるなら目の前にオオカミが、、、いやそんな生易しいものじゃない。ジェット機が突っ込んでくる感じかな?そんな事態に陥ったことがないからわからないが、それほどの恐怖を感じている。


それなの笑っちゃうって私ちょっと異常なのな?まぁ他者の意見なんてどうだっていいが。これからきっと命のやり取りが始まる。恐らく勝てる確率は皆無、逃げならなんとかか?絶望的なまでの力の差を感じるが、

それでもこの緊張感が心地良い。何故かわからないけど、今の私はとても楽しい。怖い、恐い、こわいけどそれ以上に


ワクワクする。


荒ぶる魔力が駆け巡る、


見えないなにかが踊り出す、


そして私は、全ての神経を目の前の敵を倒すためだけに研ぎ澄ます。


、、、そして、、、


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「、、、ルナかわいい、、、ナデナデ」ヾ(−∀ー`*)


いとしの我が子を前にした親バカのような表情で、幸せそうに俺の頭を撫でる少女。


「ムー!!ズルい!!わたしもなでなでする!!」


そう言ってピョンピョンはね、自己アピールしたあと


「、、、ベルもかわいい、、、ナデナデ」


捕獲されかわいがられる小動物。じゃなくて恐怖の大悪魔、、、恐怖の大悪魔!?これが!?元七つの大罪筆頭!?うっそだ~ただのかわいい小動物じゃん!っとそれはさておき、、、


「そろそろはなしてもらいたいのですが、、、」


空は茜色に変わり、今日1日の終わりを告げている。そう、俺和夜明けから今までの間ずうううぅぅぅぅぅっとナデナデされていたのだ!!何この羞恥プレイ!!恥ずかしすぎるんだけど!!こんな情けない姿を孤児院のみんなに見られて、、、恥ずかしい、、、


「、、、ルナは敗者。勝者にしたがう。」


勝ち誇ったように胸を張り、宣言する謎の少女。ってかこの子の名前未だに知らないんだけど、、、


ん?午前中の勝負?思い出したくないから聞かないで、、、足に力込めすぎて地面が割れ、バラン崩して転んで負けたとか、、、


「、、、ルナ?」


「、、、なに?」


「、、、人は失敗する生き物。だから大丈夫。」


、、、なにこの子優しすぎ、、、すっごいいいこじゃん。汚れてる自分が恥ずかしい。、、、恥かしがってばっかりだな、今日、、、


「、、、あと可愛かったから問題なし!」


「な!?」


少女の優しさに心を打たれていると爆弾が降ってきた。


「そうそう!ふきゅっ!!ってころんでそのあとのなみだめとかさいこうだった!!」


「なっななななな、、、」


「、、、わかる。あとその後目に涙ためて、でも泣かないように頑張ってる顔とかそれはもう、、、」


「ベルが、、、だいじょうぶ?いたかったねってよってってなでたときの、あのひっしにしがみついてないてたところなんか、、、ごしゅじんさま!あれもういっかいやって?ごしゅじんさま?」


俺は真っ赤にしてうつむいている。たぶん茹で蛸とか比でないレベルで真っ赤だろう。


「もうしらない!!ふんっだ!!」


もうこいつら絶対許さねぇー、、、


「「、、、かわいい、、、」」


、、、もう勝手にやってろ、、、

「、、、」


、、、


「、、、」


、、、もうすぐテストで勉強しないとだから許して?


「、、、」


13/60 完了


祝10万文字突破♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ