少し前
更新遅くなりました、、、ごめんなさい、、、
鍋の中をゆっくりかき混ぜながらじっくりコトコト煮込む。今日は珍しくベーコンが手に入ったので、庭で採れた玉ねぎと胡椒、卵を使って卵スープを作っている。ん?なぜ庭で玉ねぎと胡椒が一緒に採れるかって?胡椒の方はハウス栽培だからだ。ハウスで育てられるわけがない?ふふんっ現代チートなめんなよ?熱帯の気候を再現するなんてお手のものだ!(ドヤッ)
そろそろいいころなのでお玉で鍋の中身をすくい、小皿によそって味見してみる。う~ん?味は悪くない。だけどなんかもの足りない?なぜだ?この孤児院に来たときから愛用している台の上で首を捻る。そして鍋を覗き込み、、、あっネギか!突如空中に出現したネギを風魔法で切り刻む。
「相も変わらずとんでもない調理法方ですね、、、」
後ろを見ると、そこにはいつの間にか院長先生が立っていた。この人なぞなんだよなぁ~、、、獣人の全力の索敵にも引っ掛からず、いつの間にか背後に立っていやがる。
「まぁこうみえて、いちおうもとゆうしゃですから。」
「それは頼もしい。けれど子供達の前ではしないでくださいね?あなたがいなくなるのは悲しいですから、、、」
最近忘れがちだが、僕は暗殺(?)者と勇者達から逃走中だ。子供達を通して孤児院にすごい魔術師がいると広まるのは好ましくない。しかもあいつらは本気で僕を消したいらしく、カノン達によれば教会や領主館人では相書きなんかも配られ、多額の賞金もかけられているとのこと。それどころか、たちの悪いことに教会は僕を神の後継者だと公式に発表した上で僕を探している。これは何を意味するか?
あえて例えるとしたら、神はアイドルで教会はそのアイドルの所属する事務所、市民はアイドルヲタクか?あなたがそのヲタクだとして、事務所からアイドルが行方不明になったので探してください!って言われんのとアイドルに怪我させた犯人探してください!って言われたのではやる気の度合いが違うだろ?今の僕は前者の状況。ほんっとあいつら腐っていやがる。
閑話休題
「そんなこといいつつほんとはぼくのりょうりがたべたいだけですよね?」
「あら?ばれてしまいましたか?」
「まったく、、、とりあえずもりつけてつだってください?じゃないとここでていっちゃうかもしれませんよ?」
「まぁそれは大変です!すぐに手伝わなければ!」
口に手を当てて大袈裟に驚く院長。そして僕達は見つめあい、
「「プッ」」
同時に吹き出した。
この人とは大分打ち解けたなぁ~。まだ一月そこらの付き合いだっていうのにここまで話せるようになるとは。このお茶目で親しみやすい性格こそが、親を失った孤児たちから好かれる理由だろうな。
テキパキとスープを皿に盛り付ける院長を見ながら、僕は一ヶ月ほど前のことを思い出していた。
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つっ潰れる!ストップストップ!!
俺はテンパってしまい、気が付けば〈異空間収納〉から食べ物を大量に召喚していた。身動きができないレベルの食べ物に囲まれる。そんなレアな体験をしたのは世界広しといえど、俺を含めて数人くらいだろう。
にしてもスキルを使えば時間を止めて保管できるとはいえ、よくもこんなに溜め込んだもんだ。部屋一つ分召喚しても一割いかないとか我ながらおかしすぎる、、、
何て現実逃避していると、
「たべ、、、もの、、、?」
子供だろうか?かすれ、震えつつも溢れんばかりの歓喜を感じさせる小さな声が聞こえてきた。っと同時に、
「あーん!(シャクッシャクッ)おひひぃ~!!」
幸せそうな声が聞こえてきた。ってか食べられてるのはキャベツか?もうあげたものだからどうしようが勝手だろって言われたらその通りだがせめて洗ってから食べようぜ?
「いっいけません!」
「え?」
ん?なんか切羽詰まった声がする?何かあったのか?、、、はてなマーク多いなぁ、、、
「え!?まっまって!いんちょーせんせー!!」
「あなた達も止めなさい!!これは頂いたものではありません!!」
、、、何言ってんの?俺さっきあげるって言ったよな?耳遠いのか?この(推定)院長先生?
「酷いよ院長先生!!」
「そーだそーだ!!」
おぉ、、、思わず耳を塞ぎたくなるほどのブーイングの嵐。それが、
「あのときのことを忘れたのですか!!」
(推定)院長先生の一言でおさまる。大人数が息を飲んだかのような気配を感じる。
「、、、ごめんなさい。熱くなりすぎました。ですがこの食料をたべることは認められません。いいですね?」
もはや怒気を通り越して殺気すらはらんだ声色で子供達を注意する。このおばさま恐い、、、
「ごめんなさい。」
「ごめん、、、」
「どっどどどどどうしよう!!」
謝罪の声が連続して聞こえたあと、女の子の慌てたような声が聞こえる。ってかなんか気の毒なレベルで声が震えてる。それに、、、声しか聞こえてないので確信は持てないが、ここの子供達もしかして飢えてる?
「、、、できる限り交渉してみます。」
「でっでも!」
「大丈夫ですから。安心してください。」
え?なんか嫌な予感がする、、、まさか俺に話しかけるつもり?コミュ障の俺に?どんな拷問だよ?
プチパニックの俺の耳に深呼吸をする音が聞こえた。どうやら会話は避けられないらしい。こうなったら先手必勝だ!!
「あの『それやる』っ、、、」
なんか相手を警戒させちゃったらしいが無視だ無視!!勢いで突っ走れ俺!!
「かわり、いっしょ、めしつくる。こども、うえる、ぜったいだめ!!」
片言の外人だ!!外人がいるぞ!!だがちゃんとしゃべれた!!要望伝えられた!!俺えらい!!誉めなくていいから一人にしてくれ!!
「、、、私達があなたに払えるものはありませんよ?」
まだ会話続くの?もういいでしょ!!俺の精神はもう限界だよ!!
「えがお、よこせ、こどものえがお、たから!!」
どうだ!!かっこいいだろ!!惚れ惚れするだろ!!だから早く一人にしてくれ!!
混乱してきて思考がまとまらん。クールダウンCOOLDOWN、、、
「それは、、、子供達を寄越せと言う意味ですか?」
なぜそうなった!?は?どう解釈すればそうなんだよ!!えぇ~と!?
「ちがう!!こども、えがお、いちばん!!えがお、みたい!!わらって、ほしい!!こども、えがお、みる、しあわせ!!」
これでどうだー!!どう頑張っても誤解できないだろう!!ぜぇ~ぜぇ~、、、
「、、、あなたは、、、優しいんですね、、、」
そうだ!!俺は心優しい〔幼女〕だ!!(=(;゜;Д;゜;;)⇒グサッ!!)クリティカル!!くっ、、、まさかカウンターを撃ってくるとは、、、油断していた、、、(自爆です)
うっさい!!そして院長達!!とりあえずどっか行ってください!!頼みます!!
「分かりました。私にできることならできる限り手伝います!」
、、、は?ナゼソウナッタ?
「ひとりで、できる!!」
「え?」
ん?
「さっき一緒にご飯をつくることが条件だと、、、」
え?さっき?言ったのは確か、、、
『かわり、いっしょ、めしつくる。こども、うえる、ぜったいだめ!!』
あっ、、、
俺の心に平穏が訪れるのは、もう少し先になりそうです、、、
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「つきみもいいですが、たまにはひなたぼっこもしてみませんか?」
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