後悔
「、、、何で?、、、何でルナちゃんを攻撃したの?」
撤退と言う言葉と共に襲撃者の消えた中庭で、女子生徒かポツリと呟く。
「違う、、、俺は確かに男を狙った、、、」
「嘘よ!!真っ直ぐルナちゃんに向かって飛んでってた!!」
「違う!!俺は!!」
「誘導。」
「マグネットさん?」
「おそらく誘導の魔法を使われたのでしょう。その魔法に掛かると無意識に身体が動き、術者の思い通りの行動をしてしまいます。きっと勇者様もそれに掛かったのでしょう。」
「勇者が誰を攻撃したとかどうでも良い!!」
「遠藤!」
「それより何であいつが狙われたかだ!これがはっきりしないと次は誰が狙われるかわかんねーだろ!!」
「おそらくあの者たちはルミナス教の過激派から送られた暗殺者でしょう。ルミナス教には人間至上主義者が少なからずおり、獣人を差別すると言う悲しい風潮がありますからな。」
それを聞き、明らかに安堵する遠藤達。
「ちっ」
「加穂留!どこへ行く!」
「ルナちゃんを追うに決まってるでしょ!」
加穂留は城壁に向けて一気に駆け出す。が、
「キャッ」
城壁に張り巡らせてある結界に弾かれる。
「どうか落ち着いてください、加穂留様。」
「落ち着けるわけ無いじゃない!!今もこうしている間にルナちゃんが死んじゃうかも知れないのに!!」
「ねぇ加穂留さん?行ったとしても戦えるの?」
「ッ」
「また立ってることしかできないんじゃない?」
「それでも!!」
「貴女が人質に取られたらどうするの?」
「、、、」
「加穂留さん。私達はまだ弱い。」
「、、、」
「だからね?努力して、頑張って、あの子を守れるくらい強くなってから迎えに行こう?」
「、、、先生、、、」
「大丈夫よ!だってあの子は強い。あの子は白虎なんだから!」
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
王城のすみの暗がりで、
「教皇様。ご命令を遂行いたしました。」
「うむ。良くやりました。ですが、今回の襲撃者を探せ、と言う王の勅命が下ってしまいましたので今後とも油断せぬよう。」
「心得ております。」
簡単な挨拶を終え、下がろうとする男達。
「そうそう。追加でお願いしたいことがあります。」
「ハッ何なりと。」
「あの時勇者様が口走ったビャッコと言う言葉を調べてほしいのです。」
「ビャッコ、、、ですか?」
「そうです。何でもあの汚れた獣人の種族だとか。これを調べれば、なぜあいつが至高の勇者様と共に現れたのかが分かると思いまして。」
「すぐに調べ」
(バンッ)
っと言う大きな音を立てて扉が開き、男が血相を変えて飛び込んでくる。
すぐさま護衛達が剣を抜く、、、が、入ってきた者がこちらの事情を知るものだと分かるとすぐに鞘に収める。
「、、、司祭殿、ノックも無しに入ってくるとはマナーがなっていませんぞ?」
「そんなことどうでも良いのです!」
マグネットの機嫌が明らかに悪くなる。
「そんなこととはなに」
「神託が下りました!!」
「許します。それで内容は?」
マグネットの機嫌が明らかに良くなる。
「この度地上に我らの後継者を送った。」
「何ですと!?」
「その子が道を間違えないようしっかり導いてほしい。」
「神よ!この命に変えても遂行いたします!!」
「その子の種族は、、、白虎!!」




