表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空には 初春 (2篇)

作者: 武田道子
掲載日:2020/02/03

空には



空には優しさが満ちていた

喧騒がかき消され

たゆとう心 潤んだ瞳が見た空は

どこへ向かっているのか

真っ白な直線を引く飛行機雲



空には陰り一つなかった

それがごく当然のように

完璧に真っ青な傷ひとつない塗りたての聖堂には

飛行機雲の崩れた線が

天使の羽のように舞っていた



空には声があった

叫びではない

ささやきでもない

呟きでもない

空っぽな心を満たす

滲み透る暖かな声



誰?あなたは!

私の魂を引き寄せて輝かせてくれるのは


****************


初春



うきうきと心弾むこの初春

目を閉じ

耳を澄まし

待っている

かすかにはじけて花びらが開く音を



枯れ枝に潜む逞しい命

誰も想像さえできない

目を閉じ

耳を澄まし

待っている

硬い皮を破って吹き出す命の音を



誰もまだまどろみの中

幾つもの夢が膨らみ消えていく早朝

空は日の出を待つ

(くれない)に染まり

待っている

花嫁のように



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ