表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界に現れたガチャに給料全部つぎ込んだら引くほど無双に  作者: ARATA
第五章 中国・ロシア攻略編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/158

第54話  武術の国

 

 中国――


 安徽省あんきしょうの黄山に俺は来ていた。中国では獣型の魔物が大陸中に溢れている。


 突進してくる巨大な猪を正面から迎え撃つ!! 俺の正拳突きが猪の頭にめり込む! 獣はかん高い叫び声を上げながら空中にくるくる回転しながら飛んでいき、地面に落ちて動かなくなった。


 今ので4枚目の”武道家”の職業ボードがカンストした。




 武道家     Lv99        


【職業スキル】             

 武術    Rank D → S

                      

 獲得“スキル” 俊敏(Ⅰ)×7 




 俺がここでレベル上げをしているのには、いくつか理由がある。


 一つは武術を極めようと思ったこと、中国と言えば武術、武術と言えば中国! ここで鍛えなければどこで鍛えると言うんだろうか?


 まあ、それは置いといても俺の力に耐えられる接近戦用の武器がない‥‥‥今は職業スキル“魔道図書”にあったナックルに似た武器をミスリル(低純度)を使って作っている。数十匹倒すと壊れてしまい、その度に“生成”で直しているが、かなり効率が悪い!


 武術を極めれば武器に頼らなくとも素手で戦える可能性がある。タイタンみたいに魔法がまったく効かない敵もいるかもしれないからな‥‥。


 そして、もう一つは、10日後に大連で“朱雀すざく”という異能力集団の入団テストがある。


 この“朱雀”に入団しようと思ったのは日本に帰った後、清水さんたちの助言があったからだ。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 1週間前――


 日本に帰ってきた俺は清水さんたちと次にどの国へ行くか相談していた。坂木さんは用事で大阪に行っているらしく、この部屋にいるのは清水さんと坂木さんの部下の桜木さんだ。


 俺は“職業スキル・アーカイブ”で表示できるようになった光のボードを机の上に展開する。



 「なんですか、それ?」



 桜木さんが目を大きく見開いて聞いてきた。



 「大賢者の能力で各国にいる魔物の分布や強さを見ることができるんですよ」


 「大賢者? 五条さんは大魔導士の職業だったんじゃないんですか?」



 いぶかしげに桜木が聞いてきた。



 「レベルが99までいけば、その後は好きな職業になれるんですよ! 今は大賢者になってるだけで、また違う職業になろうと思ってますけど‥‥‥」


 「そんな無茶苦茶な‥‥‥」



 呆れたように言った桜木さんを見て清水さんがケラケラ笑っていた。



 「五条さんの無茶苦茶は今に始まったことじゃないだろう! それよりも次にどの国に行くのかもう決めてるのか?」


 「一応ランクがAの中国かロシアに行こうと思ってるんだけど‥‥‥」


 「だったら中国がいいじゃないかな、なんと言っても最近話題になってるし」


 「話題?」



 清水さんいわく世界各地で特殊な力を持った人間が次々発見されているらしく、ある者は魔法を使え、ある者は片手で岩を粉砕するなど‥‥‥。


 そのような人間を世界的に“異能者”と呼ぶようになったらしい。中国では、この“異能者”の組織化に成功しているとされていた。



 「要するに五条さんみたいな超人がたくさんいるってことだよ! なっ!! 興味あるだろう!?」



 嬉々として語ってくれた清水さんだが、彼が各国の情報を持っているのも、日本国内の“魔素”の量が減ってきて通信状態が改善しているためだと後から桜木さんが教えてくれた。



 「特に“朱雀”と呼ばれている異能力集団には“王欣怡ワン・シンイー”っていう、かなり強い女性の異能者がいるって聞いてるからな! うまくすれば今後、五条さんが戦ううえで重要な仲間になるかもしれないってことだよ!!」


 「仲間か‥‥‥」



 中国にいるはずのボスモンスター(最近では“統率者”と呼ばれているそうだが)はまだ発見されていない‥‥‥この異能力集団の目的が“統率者”を見つけて倒すことなら俺の目的と一致する。


 とりあえず日本政府に協力してもらい、中国政府に“朱雀”に日本政府の関係者として入れて貰えないか打診してもらったが、中国からは命に係わるため入団に必要な実力が認められなければ“朱雀”に入れることはできないとの回答があった。


 それで仕方なく“朱雀”の入団試験を受けることになるのだが‥‥‥‥




  ◇◇◇◇◇◇◇◇




 「ところでお土産があるんですけど‥‥‥」


 「お土産?」



 航空自衛隊基地の外、開けた場所まで移動してきた。



 「この辺りでいいかな‥‥」



 次の瞬間――



 「えっ?」


 「は?」



 目の前に鈍く光る銀色の山が突然出現した。



 「“魔鋼鉄”です。100tくらいはあると思うけど‥‥‥まあ、好きに使ってください!」



 “錬金”でミスリル(低純度)を作れるようになったので、大量に置いていくことにした。まだ採掘や加工が大変だと思ったからだ。



 「‥‥‥なんなんですか? いったい??」


 「いくらなんでも無茶苦茶すぎる‥‥‥」



 二人ともドン引きしていた。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 ‥‥‥‥さて! 武道家は職業ランクが“S”になったが武道家のボードはまだ5枚ある。あと10日でどれくらい上げられるか、コツコツとやれるだけやってみよう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 途中までしか読んでいませんが主人公がなんか現実味の無い性格だから共感出来ないところが多い。 他のモブキャラ達に理不尽なこと言われてるのに何も感じてないところがなー… [一言] 更新頑張…
[気になる点] 仲間が必要だろうけど自分の国も救えない奴らをあてに出来るのかよ見つけられないのは能力がないからだろ。それに普通力の強さ的にこちらに頭下げてくるのが当然だろ?逆にテストされる意味が分から…
[良い点] 色々違和感があるけども、テンポがはやくて面白い。 違和感は自衛隊などとあれだけ密着しておいて「どうやって職やスキルを得ているのか」という疑問を投げかける人がいない点。また、主人公が情報を…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ